![50シリアポンド札_アラビア語表記の表側には世界遺産であるアレッポ城とハマの水車](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/9750861/rectangle_large_type_2_56e04b246af10ea083ab8e9601072d8c.jpeg?width=1200)
2018年9月 マラム
「CVには、最後に“n”をつけるんだ。自分の名前は、典型的なムスリムの名前だから。名前を見ただけで、選考から落とされないように」
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レバノンも、シリア人に対する姿勢は悪いという。レバノン人は、もともとシリアから来たのにね、と微かに笑った。
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日本からのお土産のお礼に、シリアポンドのお札をくれた。
「残念だろ?」
差し出したのは、破れた部分をあちこちセロハンテープで貼ってあった、お札。
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「払いたくない。でも、仕事を失うわけにはいかない」
帰省中に、徴兵対象者に対して渡航許可書申請の法令が、シリア政府から出された。仕方なく、100ドル以上のお金(賄賂込み)を払って、シリア国外に出た。
(彼は第三国で働いている)
「渡航証明書を発行してもらうのに、100ドル弱払った。すぐに発行してもらうために、いくらか渡したよ。明日来てくれとか、言われないためにね。長い列なんかじゃない、みんな我先に許可書をもらうため、闘ってたよ(They were fighting each other)」
「ダマスで働こうと思った。でも、徴兵があるように、そこでの生活は厳しい。いまは外で働くしかない。だけど、これまでよりも頻繁に、この地域に帰ってこようと思うよ」
(写真 シリアの紙幣 2018年 筆者撮影)
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