シリアの手縫い刺繍のテーブルクロスとランチョンマット_伝統的な手工芸のひとつ_

2018年12月 アリム

渡航許可書の申請は、しなくてよくなった。自分は、家族で唯一の男だから(当初は徴兵免除対象者も、渡航許可書の申請が必要だった)。最悪な政府だ。こんな政府で、ごめん。

シリアの中は、ロシア製の車でいっぱいだよ。毎日、ロシア語の番組を流れる。もちろん、政府を称えるような番組。2,3年前ぐらいから、小学校ではロシア語が必修になったよ。ロシア語を話せる人が、ちゃんと教えている。

アサドが勝つことは、明らかだ。ただ、このあとどうなるか。アサドの父は、だれも止めることができなかった。でも、彼は違う。ロシアやイラン、国際社会に動かされている。ロシアが、誰かがそのうち彼を追い出すかもしれない。誰かに暗殺されるかもしれない。アサドがいなくなった後のほうが、怖い。状況は今よりも、さらに悪くなるだろうね。

シリアでは、シートベルトをしていると警察に捕まるんだ。法を犯さないようにと守ることが、かえってなにかやましいことがあるのではと疑われるんだよ。だから、妻がシートベルトしたとき、あせった。案の定、警察が止まれと言っていて、必死で逃げたよ(笑)。

会いに来れてよかった。次は、いつ来れるかわからないし、また来れるかもわからないからね(笑)。


(写真 シリアの伝統的な刺繍布 2018年 筆者撮影)

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