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2016/02/09 其の場所に どんな言語が溢れているのか...

山奥へ移住してきて 季節ひと巡り。

いろんなことを学んでいる。

いま わたしの移住している天川村は 大自然豊か。
ただ、社会構造に関しては お世辞にも良いとは言えない。
産業は廃れ、人口は毎年減少するばかり。
長老さん達の時間の過ごし方は 概ね"人の噂話"で終始している。
身近な仲間内で誰が死んだか 気になるらしい。

移住新参者の自分は 彼等の茶席へ呼んでもらい
商業施設の無い村に 慣れるよう気を遣っていただいているところです。
炬燵の片隅に座り、彼等の話を黙って傾聴する。

「 ◯◯さん 最近 見んようになったなぁ。」
「あぁ、あいつ 死んだんちゃうけ?」
「ほぉおおおぉ あいつ死んだんけ?」
「ガハハハハハハハハハ」

「◯◯は 結婚したクセに何で子供できひんのや?」
「そんなことしてたら子供出来んままになるぞ!」
「◯◯はアホや」
「ほんまや◯◯は子供作らんからアホや」

「アンタ(←私) 女性ひとり暮らしやろ?」
私「ハイ...そうですけど...」
「男に不自由してるんじゃないのか?」
私「.................は?」
「ワシらの中で 好きなのを自由に選んでもええぞ!」
私「????????????????」
「ガハハハハハハハハハ(長老男衆の笑い声)」
私「????????????????」

自分は 一体 何しに此処へ移住したんだろうか?

無責任な話題が延々と続く。
聴けば 聴くほど 違和感というか価値観のズレが広がっていく。

人間は動物達よりも手先が器用で「聴く・見る・話す」

コミュニケーション能力も達者だ。
その能力を芸術や創造方面へ活用すると素晴らしいことが起こる。

方や群れて他人の噂話を肴にしているのは、
腐った言語を食べて生きているのと同じだ。

太陽系に水が生まれ、川が生まれ、
人が集まり火や言語を用い、文明が発展し現在へ至っている。
地球が生まれる46億年前に思いを馳せる。

自分は 言霊を大切にしている。
言霊は 現実とリンクしている。
ネガティブで 非生産的なことばかり言うような土壌に未来はない。

此の村は、一見すると緑色の山並み...非常に美しい。
しかし、実際移住して歩いて辺りを見渡せば...
世話の途絶えた植林から死の吐息が聴こえてくる。

其の場所に どんな言語が溢れているか...
これが非常に重要と痛感した。

では、腐った言語しか存在しない場所へ身を置いている場合
一体 どうすれば良いのだろうか。
たった一人で、フレッシュ言語を発しても焼け石に水。
ならば、民族の大移動然り。
たった一人でも、また新しい旅へ出発するしかない。
そろそろ 腹を括り始めた。

最後まで お読みいただき ありがとうございます。
立春とはいえ、まだまだ 寒さ厳しき候。
みなさんも どうぞ御身体ご自愛くださいませ。拝

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