見出し画像

5.いるだけでいい


昼間にちょっと体調不良になった息子。
いつもはなるべく親(わたし)の目の届かない部屋で
ゲームをしたりスマホをみたり、たまに勉強したり(笑)してるのに
珍しく周りをうろちょろしては、今の症状を訴えてくる。

薬を飲んで少し落ち着いたのか、
また通常の息子に戻って
ベッドでごろごろしだしたなと思ったら、
すやすやと寝息をたてはじめた。

眠れるなら大丈夫。こういうときの親の勘はだいたい当たる。



息子の寝顔を見て、小さいころの息子を思い出す。


わたしは育てることはできても、
一緒に上手に遊べる母ではなかった。

いつだったか、独り遊びをしている息子に
「お母さん、一緒に遊べなくてごめんね」
と言ったことがある。

そのとき息子が返してきたのが

「一緒に遊んだり、何かをしていしなくても
ママがそばにいる。
ママの存在を確認できるだけで安心できるんだ」だった。



時折、目にしていた
「いる(在る)だけで素晴らしい」とか
「価値がある」とか
 
正直、あまりピンとこなかったのだけれど
(本当に誰に対しても思ってるの?とかね)
 

「いるだけでいい」

少なくとも、わたしと息子の間では
それは本当なのかもしれないなあ
と、なんとなく気付いた瞬間だった。


そんな可愛らしいことをいってくれた男の子は
今では、わたしよりも背も足も大きくなって
勝手に大人になったみたいな態度をするけど
やっぱり「いるだけでいい」んだろうな。

 
なにかにふと気づく瞬間があるとするなら
きっと、スタートは
「身近な大切な誰か」からはじまるのだろう。



いただいたお気持ちは、私と誰かの幸せに繋がるような何かに使わせていただきます。サポートでなくても、フォローしてもらって、少しでもnoteを読んでもらえて、何かを感じていただけたら嬉しいです♡