見出し画像

全てが ”want to” の人生

コミュニケーション・心理学を学んでいたとき、毎日やりたいことだけやって生きていくことができる、ということを知りました。そう、初めはまさに「知った」というだけで、そんな風に生きている人もいるんだ、すごいなー。どうやったらできるんだろう。やりたくなくても、やらなくてはいけないことって絶対あるよなって思っていました。学びを進めていくうちに、わかってきたことは、そもそも自分自身で、何がやりたいことで、何がやりたくないことなのかを、人はほとんどよくわかっていないということです。このように言語化すると笑えてきますが、私自身、自分ですごく叶えたいと思っていたことが達成できたとたんに、何故か、ちっともうれしくないと感じた経験があります。どうやらそれは、自分の顕在意識では、やりたい事であると思っていたはずなのに、実は潜在意識レベルでは、それを望んでいなかった、ということのようです。つまり、わたしたちはいつも、無制限の何でも選べるという状況の中で、得たいものを選んでいるのではなく、自分が既に知っている、かなり限定された範囲の中で(自分の過去の経験から考えられる)ほしいと思うものを(しかたなく)選んでいるという言い方もできると思います。

潜在意識について学んだ方であれば、自分の本当に望んでいることは、自分の知覚の外側にあるということを、聞いたことがあるかと思います。今の自分の能力をベースに考えるのではなく、自分の枠、comfort zone の外に立ったとき、初めて本当に欲しいと望んでいることがわかるということです。だとすると、わたしたちは、どうしてその知覚の外へ容易に出ることができず、本当に欲しいものに気づくことができないのでしょう?そもそもどうして、本当に欲しくないものを欲しいと思ってしまっているのでしょう?それは、実はそんなに欲しいと願っていないものを、身近な人の価値観やメディアなどによって、「欲しいものだ」と思い込まされてしまっているからだといえます。つまり、本当に自分が望むものは、自分で認識できる世界の中に存在していない状態ということです。なんとも、大きな盲点ですよね?多くの人が、この点になかなか気づくことができずに、いわゆる他人軸で、やりたいことを(無意識に)選択しているわけです。それって、”want to” じゃなくて、”have to” の要素がたくさん入っているように思えませんか?

どうしたら、この状況から抜け出すことができるのでしょうか?それには、まずは、自分の判断や、良いと思ったことを疑ってみることから始めてみてください。自分の思考について疑いをもつことはなかなか難しいかもしれませんが、それをせずに自分の視界が広がるということは難しいでしょう。「〇〇が欲しいって、本当にそうかな?何故そう思うのかな?その他のことを知らないだけじゃないのかな?」そうやって自分の持つ前提(過去の記憶)を、疑う目を持ってください。そうすることによって、自分の中の思い込みに気づき、結果それを手放すことができることもあります。この、自分への問いかけは、とても有効であると言えます。また、意識的にいつも自分が見ている世界を広げることも効果的ですね。普段の行動範囲を広げることによって、今まで、全く気づかなかった、自分軸で望む本当に欲しいもの、新しい目標に出会えるかもしれません。そこには ”have to” はなく ”want to” の世界と言えるでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?