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Yo! Brother! 〜誰と働くかは大事なモチベーションという回顧録

働くモチベーションは人それぞれだけど、誰と働くか(誰のために汗をかきたいか、もしくは広義では会社・仕事での人間関係で表されるもの)は、僕にとって3つある働くモチベーションの1つです。今の会社も6年目に突入したタイミングなので、思うままに想いを記録しておこうかなってノリで書いたら、本当に個人的な回顧録になりました。。僕の働く外資IT企業の日本チーム雰囲気も少しくらい分かるかも。

サマリー

一人で頑張らず、各方面で秀でた人を上手く頼ってチームで勝ちつつも、自分もちゃんと勝つってことが大事だよね。タイプが違い過ぎる仲間(同僚)がいる場合、人間関係が...とか毛嫌いせずに、逆手にとって相互補完し合う関係性を作った方がハッピーかもよ!ってお話です。

昔話の前段

現在いる会社はPre-IPOフェーズの米国IT企業で、グローバル全体では450名程度、日本チームは人の出入りもあり20〜25名で長年推移しています。小さな日本チームだけど、グローバルセールス貢献は大きいのでローカルの声(我々現場の声・日本顧客の声)を聞いてもらえやすいです。ただ、それでも米国至上主義というか、本社からのトップダウン、効率化と生産性重視のためのグローバル標準化路線が強い事は米国ITスタートアップあるあるかもしれませんね。

noteを始めた事を日本チーム内でもシェアしたら、みんなスタンプで反応してくれて嬉しかったし、個別メッセをくれる人もいました。

そんな中で一人やたらと突っ込んでくる奴がおるなと。早よ何か書けと。何を書くかぼんやり考えていたので、じゃあ、書こうじゃないかと思い付いた訳です。社内ではHiroと呼ばれ、CEOからはHiro the Heroと称賛・信頼され、僕はブラザー(Brother、以後Broと略)と呼ぶ、2022年1月時点で日本事業責任者として働くBroとの働き方のお話しです。

結論、Broがいるので、6年目に突入してもまだ働いている処は大きい気がします。特に高尚な理由はなく、お互いが違い過ぎるため、相互補完しているみたいな関係性で、それが上手く回ることが多くて単純に楽しい日々です。もちろん、それ以外にも現職で働く意義・モチベーションはあるけどね。

昔話その1 〜最初はガチンコバトル〜

最初の2年間位は二人とも同じフィールドセールスとして競い合う同僚で、それ以上もそれ以下も無い感じだった。むしろ、人間性、性格、働き方、趣味関心、色々な観点が違いすぎて、生理的にも若干遠ざけていた位で、個人的にはイラっとする事の方が多かった気がする。切磋琢磨とかそんな綺麗な言葉ではなく、一言でいえば、「コミュ力が高くて要領が良い男」 vs 「コミュ障と揶揄されつつも真面目に黙々やる男」の戦いって感じで、まあ他でも見聞きするような感じで多くを語らなくても想像つくでしょう。
ただ、二人に共通していたのは「俺がグローバルNo.1を取る!」という虎視淡々とした野心だけだった気がする。Salesforceでグローバルの全フィールドセールスの数字達成度合いをリアルタイムで分かるレポートを勝手に作り、No.1になるためにあとどれ位の数字をいつまでに積む必要があるのか?と逆算した感じで競っていた。会社から与えられたターゲット目標は一応気にはするが、そもそも達成して当然で、グローバルNo.1だけが視界に入っており、結果的に達成率がXXX%とか飛び抜けた感じで着地しても、個人的には達成率はそこまで重要ではなかった(腹黒い事を言えば、達成率に応じてボーナスが貰える幅が異なるので、そろばんを弾く感じで計算もしていたが、自分でコントロール出来ない部分もあるので、達成率は重要視していなかった)。
余談だが、その頃にBroがブラザー工業株式会社に提案しているのを知り、僕が「Yo! What's up, Brother!  How's your Brother?」と冗談ぽく言ったのがブラザーと呼び合うキッカケだ。

あまりにも違い過ぎる二人

我々日本チームも、ご多分に漏れず、巷でシェアされる性格診断が好きな人が多く、Slack上に色々な診断が飛び交って、僕はXXタイプ、私はYYタイプとか息抜き的にやっているんだが、それ以前に、ソーシャルスタイルと呼ばれる手法を営業ノウハウとしても取り入れている(ソーシャルスタイルに関しては、沢山記事があるのでググってね)。それで言えば僕とBroはこんな感じだと思う。

要はBroが右脳・直感・感情系で、僕が左脳・思考・論理系なのだ。しかも、円の大きさが違うことに気づいただろうか?Broは守備範囲が大きく、様々なタイプの人へ臨機応変に対応できるバランス型でもあるのだ。野生のような直感、脊髄反射の対応と思考回路、それに加えて色々な人をうまくレバレッジして、物事を進める要領の良さ。伝説のB2Bセールスって人はYoutubeとかでもよく見かけるが、その伝説の一人なんだろうなぁって思う。

昔話その2 〜阿吽の呼吸〜

3年目以降位から、お互いに昇進していき、BroはUpsellを狙うチームのマネージャー、僕はフィールドセールスのシニアレベルになり、お互いにガチンコバトルをしない状況になった。その頃から自分や日本チーム全体の数字達成のためにお互いをうまく活用するって事を覚え、冷戦の雪解けが始まった。それ以前から要領が良いBroは、僕(及び僕が作り出す営業資料・ノウハウなど)をうまく使っていたのだが、僕も3年目にしてやっとテコの原理のような動き方を覚えた。そうです、要領が悪い自分が勝手に冷戦とか言って競ってただけかもしれません。

お互いに秀でた部分を知り尽くしているので、大事なお客様への営業活動ではお互いを活用して、「今日も阿吽の呼吸でいきましょうか」って感じで、右脳担当・左脳担当の漫才コンビのような感じで動いてた。昔を振り返るとよくあのゆるふわな感じで色々うまく回っていたよなと思う場面もある。

昔話その3 〜キャリア分かれ目〜

ただ、2020年の中盤からは弊社も世の中の荒波に揉まれ、出資して頂いている著名VCからも色々なアドバイスがあったらしく、組織や働き方も大きく変わりました。その過程で、Broが選手兼監督のような立場に会社から急遽指名された。前任者の退任、バックオフィス担当の離脱、リモートワークで誰とも会えない・気軽に雑談できる環境ではない等、日本チームの舵取りがバタバタしている中で、本社から「Hiro!君ならできる!頑張って〜」とか言われた格好だ。外資スタートアップあるあるって言えばそれまでだが、伝説のB2Bセールスだとしても現実的にしんどいわ〜と端から見ても思った。特にバックオフィス業務はエルボー的に地味に痛い。

その頃この会社でB2Bセールスとしてやり切った感じがあった僕は転職まで秒読みだった(次のオファーを貰っていて辞める事も以前から伝えていた)が、残ってBroを助けることにした。それを伝えた時、Zoomの音声をミュートに切り替えて男泣きする姿があった。そして、嬉しくて寿司を食べに行ったらしい。そして、僕は彼が寿司を食べている間に、バックオフィス業務全般を臨時で引き継いで黙々と整理を始めた。

相互補完は続く 〜現場から支えるキャリア〜

会社の成長フェーズと日本チームの状況を鑑みた時に自分として何が出来るか、そして今後のキャリアの幅も考えた結果、Professional Services(PS)と呼ばれる、データ分析〜顧客へのインサイト提供を行うチームへ異動して、日本でのPS立ち上げを行うことにした(PSについてはまた別途色々書いていこうかなと思います)。会社側のPS期待内容もあるが、ゼロベースなので、自分次第で色々出来ることも魅力的だったし、何より日本全体のセールス底上げに寄与出来る=役割分担は違うがBroとの相互補完の関係性を継続できる事も、個人的なポイントだった。

そんなこんなで、気付けば6年目を迎えている2022年1月。自分としては、マネジメントとしてのキャリアではなく、現場から支える専門職的なキャリア路線に足を踏み入れた訳だ。老兵・老害と呼ぶ間柄になってきているし、各々のキャリア方向性や働く意義・モチベーションも変わるので、この関係性がいつまで続くか分からない。ただ、過去5年間は楽しかったし、自分に足りてない部分を相互補完して成長できたなと。

最近は新たな仲間が日本チームにもグローバルPSチームにも入ってきて、それぞれの強み・特性を発見し、思う存分に頼ってしまう事が楽しみの1つになっている。それがきっとお互いの成長にも繋がるのかなと。2022年も色々な出逢いを大切にしつつも、まずは身近な仲間との時間を大切にしたいですね。

付録 〜弾き語るBrother〜

最後まで読んでくれた優しい君へ。我々のゆるい日常の一コマです。まだオフィスを構えていた頃です。今はWeWorkに移り、みんなリモートになっているけど、BroはWeWorkでギターを引いてるんだと思う。


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