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プロ野球球団の経営

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#スポーツビジネス

NPB球団 2019年・2020年売上高比較

NPB球団 2019年・2020年売上高比較

NPB球団の2020年の決算が少しずつ明らかになっています。以前のエントリーでは決算公告から読み取れる純利益の額を比較しましたが、報道や親会社の決算から、一部の球団の売上高も見えてきました。
コロナ禍の2020年、プロ野球球団が収入面でがどれだけの打撃であったのか、日本ハム・広島・西武・DeNA・阪神の例です。

単位: 億円 (* : 推定値/ ** : スポーツ事業セグメント全体)

日本ハム

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プロ野球球団2020年決算第1弾

プロ野球球団2020年決算第1弾

プロ野球球団のうち12月期決算となっている6球団の2020年度決算が出そろいました。(日本ハム・楽天・ロッテ・ヤクルト・広島・DeNA)
コロナ禍で大打撃を受けたプロ野球各球団、どの程度のインパクトがあったのか、6球団の決算公告から数字を拾いました。

まずは利益(単位:千円)

4球団が赤字を計上しています。特に広島は前期4.87億円の利益から、29億円超の損失に転落しています。
一方でDeNA

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西武ホールディングス決算からライオンズ関係を読んでみる

西武ホールディングス決算からライオンズ関係を読んでみる

西武ライオンズの親会社である西武ホールディングスは、今日(2021年5月13日)に2021年3月期決算(通期)を発表しました。
ライオンズ関係の数字やトピックを拾ってみました。

※下記のページ番号は、同社プレゼン資料(2021年3月期 決算実績)のページ番号です。

P.5:年俸の一部を特損に計上セグメント別営業利益のページに、事業別の特別損失の内容が記載されています。ライオンズは「その他」事業

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広島東洋カープ2020年決算を読む。

広島東洋カープ2020年決算を読む。

あけましておめでとうございます。2021年のプロ野球が開幕し、3カードが終了しました。皆様お元気でしょうか?私は贔屓球団が連敗を重ねており、スポーツニュースが始まると、瞬発的にチャンネルを変える日々です。

2020年はプロ野球の経営にとってまさに厄年でした。
無観客での開幕に始まり、ようやく観客を入れることができるようになっても満席での興行はできない。入場料収入が大幅に減る一方で、感染対策のため

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プロ野球:親会社の台所事情はいかに?

プロ野球:親会社の台所事情はいかに?

プロ野球のペナントレースもあと1か月と少し。波乱の2020年シーズンも終わりに近づいてまいりました。10月26日にはドラフトが行われるなど、来シーズンに向けたチーム作りの動きが始まる時期ですね。

このオフは選手にとって厳しい動きが多発する可能性があると想像できます。感染拡大防止を目的とした観客数の制限により、各球団とも台所事情は大変厳しいのは明白。各球団の売上の約40%を占めるといわれる入場料収

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NPB:観客数制限の球団経営への影響を推計する

NPB:観客数制限の球団経営への影響を推計する

7月10日から観客が入るようになった2020年のNPB。観客数が制限され、応援も声を出せないなどの制約はありますが、やはり観客がいた方が盛り上がりますね。本来であれば、8月以降は20,000人まで観客を迎える計画でしたが、感染拡大が収まらないために、8月いっぱいは観客数を5,000人までに制限して試合が行われます。この状態はいつまで続くのでしょう。。。

状況が改善しなければ、球団経営への影響はよ

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