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豊島区で気になる3つの政策の2つ目は「国際アート・カルチャー都市」。ここにインバウンド状況と、コロナ禍でダメージを受けた副都心としての商業との関連性について考えてみた。

豊島区長にはホームページがないようなので、
できるだけの豊島区議の皆さんのホームページを見てみた。
36人中22人ぐらいが検索ヒットする。
それぞれの活動が載っている中に、
実はあまり「国際アート・カルチャー都市」についての記載は少ない。

ちなみに豊島区が掲げる政策「国際アート・カルチャー都市」とは?
https://www.city.toshima.lg.jp/374/kuse/project/artculture/1503241920.html

豊島区国際アート・カルチャー都市構想は、
これまで本区が進めてきた文化創造都市づくり、
安全・安心創造都市づくりを統合し、
さらに発展させていくための新たなまちづくりの方向性を示すものです。
多様な文化資源を有する豊島区の強みを最大限に活かしながら、
安全・安心な人間優先の都市空間の整備を進め、
表現の舞台として開放していくことで、
世界からアート・カルチャーの魅力で人や産業を惹きつける都市づくりを進めます。

…わかるような?わからないような?区議の方の活動に少ないように、
選挙権のある住民の方への浸透は少ないのかもしれない。
私は渋谷新宿池袋の副都心間競争では、
うまく独自のポジションを取れたなと思っています。

豊島区には文教地域があります。
これは渋谷や新宿にはない魅力。
その代表的なアイコンが、
東京都立芸術劇場。
東京芸術大学附属小学校跡地を国から都が取得。
1990年に開館しました。

雑司ヶ谷から目白方面へ。
池袋は繁華街やドラマ池袋ウエストゲートパークのイメージから遠いですが、
立教大学に学習院大学、この東京芸術劇場がある豊島区の一部は、
文教地区と位置づけた政策があります。

目白台でも文京区でもないです。
豊島区の文教地域です。
ちなみにまだ私は自由学園には行ったことがありません。

これは豊島区の一部とはいえ歴史であり、要素ですから、
それを区全域のイメージにつなげようとすると、
「アート」や「カルチャー」という単語とつながるのでしょう。
そこで豊島区がテコ入れしたのは
グローバルリングとハレザなんだと思います。
あの暗くて怖かった池袋西口公演は、
グローバルリングという野外劇場に生まれ変わりました。
私の愛犬の散歩コースです。
朝に白いペキチワ連れていたら私です。

旧豊島区役所跡は宝塚も公演できる複合都市施設
Hareza池袋に生まれ変わりました。
杮落としのコンドルズ公演を7年ぶりぐらい観に行ってきました。
芸術劇場は都立ですから、区立の文化施設が欲しかったのでしょうね。
うまくリンクしているとも思います。

渋谷新宿池袋の副都心は繁華街がセットです。
街には猥雑な場所があります。
中でも池袋はイメージは暗かった。
そこにこの「アート」「カルチャー」で払拭したいわけですが、
住民の皆さんへの理解や浸透はこれからなんでしょうね。

豊島区の南長崎に完成したトキワ荘マンガミュージアムも、
「アート」「カルチャー」政策にに該当すると思うのですが、
まだ少し浮いているというか。
そもそも本来のトキワ荘近くで建設となっているので
住宅地にあります。池袋からは遠いです。
最寄駅は西武池袋線の椎名町もしくは南長崎。この中間。
昨年オープンで今年の7月で来館者10,000人だとか。
もっと知ってほしい施設ですね。

それぞれの劇場や施設で
ソフトはこれから充実していくのでしょう。
「国際アート・カルチャー都市」と名付けているぐらいですから、
国際的な活動も増えてほしいです。

そこで気になる豊島区のインバウンド対策。
私はほぼ手をつけていないのでは?と思っています。
そもそも外国人に優しいイメージがありません。
サイン関係についても、英語中国語ハングル表記が当たり前な福岡や、
日本語英語中国語が併記の北海道の駅のようなインパクトはありません。

オリンピックに関しては
入国制限や無観客といった対策で外国人観光客増とならなかったのですが、
そもそもこのタイミングでインバウンド客を誘致しようとした形跡も少ないように思います。
豊島区には競技会場はなかったからもしれませんが、
もうちょっと外国人に優しい街でも良いのかと。
ちなみに豊島区人口の10%は外国人です。

インバウンドは商業的なチャンスです。
区の政策にも、議員の活動にも、この商業的なものが乏しい印象。
副都心であり巨大商業都市の割にはの印象です。
「国際アート・カルチャー都市」の波及効果の一つに、
商業的な活性化があってもいいと思います。

インバウンドについてはもうちょっと調べてみたいと思います。

私が思うに「国際アート・カルチャー都市」を代表する
今の豊島区のアイコンに
ウイロードがあると思っています。
池袋駅の東西をつなぐトンネル「雑司が谷隧道」の愛称です。
元々は女性が一人で通るにはかなり抵抗のある暗いトンネルでした。
それを豊島区は、作家の植田志保さんに再生プロジェクトを依頼。
見事彼女の作品として明るく美しく素晴らしい回廊に生まれ変わりました。
https://shiho-ueda.com/exhibition/1891/

壁をアートで埋める事業は、全国にたくさんあると思いますし、
私自身日本グラフィックデザイナー協会の会員として活動していた時期に、
いろんなアート作品を見てきたことがあるのですが、
この生まれ変わったウイロードの美しさと豊島区とのシンクロは、
都市をアートで変える政策としては最高峰だと思います。
ウイロードの暗い時代も知っていますし、
偶然にも植田さんが壁面に直接描画しているところも見れました。
そして生まれ変わった今も通りながら、その変貌に驚きます。
ウイロード西口にあるピーダッシュパルコは売上が上がったのではないかと思うぐらい。

そんな植田さんが東京芸術劇場で個展をされるそうなので、
ぜひ見に行ってください。

植田志保 個展「空に芽ぐむ」 at 東京芸術劇場 ギャラリー2
会期 10/27 wed 10/28 thu 10/29 fri 10/30 sta
10:00~21:00
10/31 sun 、10:00~19:00 https://www.facebook.com/shiho.ueda

ウイロードの風景は私のnoteとTwitterのヘッダーにも紹介させていただいています。

豊島区の「国際アート・カルチャー都市」を代表する作品と作家に会いに、
海を渡っても観に来る価値が、私はあると思います。


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