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また一つ釜の火が消える〜山の湯 

いつもは自転車で来るのだが、雨が降りそうだから今日は歩いて行こうか。
そんな距離にあるのが、山の湯。
まるでお芝居の書き割りのような趣のあるこの看板を見ていただこう。

タキシードを着たタヌキやキツネが出て来そう
のれんをくぐると、そこは

番台方式

ここは、今は少なくなった番台方式の銭湯だ。

下足を入れたら女性専用の入口から入る

いつも、来るときは番台に女性が座っているので、気になることはない。

ちなみに男性用の下足入れは水色。

鍵はもちろん松竹錠

待合室が無い分、脱衣場が広い。昭和の応接室のようなソファーやテーブルがあり、漫画も置いてある。
そして謎なのが、スマホ禁止の絵が貼ってあるのに、山の湯のQRコードも貼ってあれば、フリーワイファイも完備されている。
脱衣場しか無いのに?
う〜む。

浴場

関東では、湯船が壁際で カランが何列か並んでいるスタイルが一般的だが、ここは真ん中に湯船があり、周りの壁に沿ってカランが並ぶ。

外壁に貼ってあったポスターを撮ったものなので少し見づらいが、浴場に入ると湯船、外壁に沿ってカランが並んでいる
こちらを向いたフクロウがかわいい
ポスターでは見えないが、湯船もなんとなく切り株風になっている

前回好評だったインドアビューもGoogleマップから貼っておく。こちらは男湯。

日替わり湯は、入り口で案内されており、今回はヨモギ。
ただ、看板ではバスフレンド(バスクリンみたいなの)と書かれているが、今回は生のヨモギの葉だった!

サウナ

何よりここの特徴はスチームサウナだ。なんと無料。
ヴィヒタではなくヨモギ漢方。日本らしく。

いつもはヨモギ全開の匂いだが、今回はキハダだろうか、少し違う匂いがした

名残惜しい

実はこの銭湯、廃業が決まっている。
銭湯の外壁には、この貼り紙。

65年間お疲れ様でした

振り返る。

来たときは、写真の奥側から来た

また、振り返る。

なんでこんなにいい味なんだろう

そしてもう一度、振り返る。

入り組んだ住宅地の真ん中にあり、看板があってもなかなか見つけられない

5月16日以降、この看板に電気がつくことも、煙突から煙が立ち昇ることもない。
ここは豊島区要町の住宅地。
近くの方がいらしたら、ぜひ無くなる前に、行ってやってほしい。

あぁ、ごちそうさまでした。

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世界や自分自身をどのような言葉で認識するかで生き方が変わるなら、敬意を込めた敬語をお互いに使えば働きやすい職場ぐらい簡単にできるんじゃないか。そんな夢を追いかけています。