見出し画像

SWFを俯瞰して整理したこと。

先日Startup Weekend Fukuoka(以下「SWF」)の運営側として参加してきました。

今回は参加者ではなく、あえて運営側という視点からSWFがどう見えたかを簡単に整理してみたいと思います。

※私以外にもSWFに関わっていた人がいますので紹介させていただきます。

先輩のブログ

同級生のブログ

先生のブログ


SWFがどんな内容であったかはもう他の方やネット記事等で言及されていると思うので今回は割愛します。

以下は、私が運営側の視点から見て「何を考えたのか」もしくはそこから「何を学ぶことができたか」を整理してみます。


「成長」とは何か?

まず個人的に、今回のSWFは1つ下の世代の後輩たちのほとんどが参加していました。(させられていました?笑)

ゼミの補講という名目で後輩たちはほぼ強制参加。緊張していたり、ワクワクしていたり、しぶしぶ顔で臨んでいたりといろんな思いを持って参加しているようでしたが、結果的にはほぼ全員が3日間を過ごしていい顔つきになったように思いました。

ここでいう「いい顔つき」というのは必ずしも好転的なものばかりではありません。

想定よりうまくいったり、成長を感じてちょっとたくましくなった自分に誇らしさを覚えている人もいれば、3日間の成果が思うようにいかず悔しがっている人もいたり、ここもまたバラバラです。

しかし、全員に共通していると思ったのは、参加する前よりも「進展」を実感していることと「課題」の輪郭を掴んだor濃くできたことだと思いました。中には、その後の時間の使い方次第でどうにでもなるであろう大きな「ポテンシャル」を持ち帰った人もいたように思います。

私はそんな後輩たちの姿を一言で「成長した」という風にしか表現できません。そんな自分に「偉そうに評価しやがって」とも思いつつ、事実として自分もたどっていた道であったからこそわかる部分でもあるので少し胸を張らせてもらいます。笑

さて、「成長した」というワードを聞くと必ず頭に思い浮かべることがあります。

それは師である先生からグサリと釘を刺されたことだからこそ思い出します。

まず、「成長した」という言葉だけだとこれは安っぽいというか中身のないものだということを認識しなければなりません。

では、どうすれば中身のあるものにできるのでしょうか。

そこで当時、教えていただいたのが「成長を定義する」ことです。

「成長を定義する」とは「何が」「どうなって」最終的にどういう「結果」に着地したのかを説明できる状態をつくることで、すなわち成長を「計測できる」ようにすることだと私は認識しています。

図にするとこんな感じです。

「測れない成長」は「成長した」とは評価できません。

「成長した」という言葉だけだと、それは単なる実感の言語化でしかありません。実感は一時的なものです。一時的なものは時が来ればやがて消えてしまいます。

だから、「成長を定義する」とはその実感を「事実(fact)」に落とし込む必要性を示唆しているのです。「成長」を一時的な状態ではなく、永続的なものに変換する大事な作業であることが理解できます。

そして、その作業こそ私たちが「ふりかえり」と呼ぶものではないでしょうか。私はそう理解しています。

加えて、「鉄は熱いうちに打て」という言葉の通り、「成長した」実感というのは一時的な状態なので、それがあるうちに「ふりかえり」をやらないとかなりもったいないことも同時に言えます。

特に、成長した実感が薄い人にはこれが言えると思います。なぜなら、成長の実感が薄い人はその分「ポテンシャル」を持ち帰っている可能性が高いと思うからです。

「ポテンシャル」は「のびしろ」です。その「のびしろ」は「ふりかえり」に尽力することでことによって成長分の輪郭をはっきりさせることができると思うのです。言いかえるとポテンシャルとは成長分の輪郭が点線の状態。実践にしなければ非常にもったいない結果につながることが容易に考えられます。

そして、その「のびしろ」の強い人が数人ですが私には見えたように思います。「のびしろ」は成長分が点線の状態だと説明しましたが、一方でそれは同じ道をたどってきた私にとってはその人の「実線」として見えているからその人への期待が膨らむという構造になっているわけです。

(余談ですが、私はこの理解を例えば先生に当てはめて考えることが多く、そのうちの大概のケースで「悔しい」と連呼していた記憶があります。なぜなら、私は先生に見えているものがわからないから先生の手のひらで踊らされている状態という認識が私には生まれるからです。笑)

私自身の収穫はそういった後輩たちの姿に感化された(?)ことと、自分自身を鼓舞する時間をつくれたことです。自分もうかうかしてられないぞ!ってことですね。あとは今まで学んできたことを総復習する時間にもなったので頭を整理することもできたと思っています。


そのビジネスの核は何か?

SWFはビジネスアイデアをプロトタイプにまでおとしこむことが求められます。

最終日には3日間の成果を発表するプレゼンがあります。ここではっきりとするのがそのアイデアの発想の起源です。「プロダクトアウト」か「マーケットイン」かといったことが顕著にあらわれます。

と専門用語を並べてみたものの、私はこういった専門用語がどうにも好きになれないので意味を忘れてしまいます。

私自身、この点で改めて学んだことは「問い」の重要性です。

私の理解だと、「問い」とはそのビジネスを実行する「意味」や「方向性」といった核を形づくる要素を内包しているテーマです。

この理解だと、問いを見つけることとビジネスをすることは表裏一体の関係にあります。「問いの裏には答えがあり、答えの裏には問いがある」というシンプルな構造です。

話を戻します。

プロダクトアウトとは「これ作ったんだけど、いらない?」という発想。今の時代では「いりません」とひと蹴りされると思います。

反対に「マーケットイン」は顧客が欲しいものをつくるという考え方。外の課題を起源にビジネスを構想とする発想です。言い換えれば、「問い」を見つけ、それを育てつつビジネスを実行することをいいます。(厳密に言えば、この発想もひと蹴りされる時代になってきているようですが、今回はそこは考えません。)

言いたいことを簡潔にまとめれば「それは一体何のためにやる」ビジネスで、「お客さんは誰だれさん」で、そのアイデアによってお客さんの「何を解決できるのか」といったことがはっきりしていないビジネスorすでにあるものの丸パクリであるものはやっぱり面白いとは思えないことがはっきりしました。

問いのないビジネスに魅力はないということです。

それが今回のプレゼンをみていて痛感したことです。

ただ、一方でSWFはそういった現実的な目がたくさんある中で、自分の考えや行動プロセスをふるいにかけられるところが、参加メンバーの成長に大きく寄与しているんだろうとも同時に思いました。

そんな彼ら、彼女らの姿が羨ましく見えたので今度は参加メンバーとしてまたやってみたいな〜とも思ったり。笑

長くなりましたが、以上です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?