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地方のまちづくりでデザイン&デジタルの”仕事”関係人口をふやす方法

都農町に移住・起業して1年。初年度は、ちょっとしたロゴタイプやリノベーションのデザインなど、社内完結、内製化してきました。

2年目を前に、最近は、社外クリエイターとくむことがふえていて成果は◎。にとっても、クリエイターにとっても、僕らにとっても『三方よし

仕事がきっかけで都農町のファンになる、”仕事”関係人口が増えれば理想的なのではと思っています。

1. 町のニーズ

人口減少、少子高齢化、若者流出の3点セットに直面する小さな町で、デジタル化は必須。

ただ、デジタル化しようにも、町民のほとんどが高齢者だと、かなーり、わかりやすく楽しく伝えないと、そもそもデジタルを使ってもらえません。

つまりは、「デザイン」の力が不可欠ということです。

地方のまちづくりで、デジタル&デザインはセットだと思ってます。

とはいえ、地方の町にとってあまり身近じゃないもの。

課題のひとつが、発注者に、デジタル&デザイン領域で依頼する知識・ネットワークが少ないこと。

なにをどう頼めば相手の強みを引き出せるのか、コストパフォーマンスの判断材料も少なく、カタカナだらけの難しい専門用語に惑わされて、言われるがままになってしまいがち。。

僕自身、最初のころは専門家・クリエイター的な立ち位置でしたが、途中から、専門家・クリエイターと発注者の間にたつことが増えてきて、そっちのほうがお役立ち感倍増のため、いまはほとんど翻訳家ポジションがベスト。

似たような経験として、僕が前職でやってたコーポラティブハウスという自由設計のマンションづくりのコーディネイターという仕事です。

自分らしい家をつくりたいというこだわり、想いはありつつも、なにぶん、建築家のいうことは専門用語や図面や模型など建築知識、空間認知力がないと難しいものです。

そこで、僕らコーディネイターが、入居者と設計者・施工者の間にはいって専門用語を限りなくわかりやすく翻訳したり、専門家のツボをおさえた交渉を代行してました(うまくいけば超感謝、調整しくじると大目玉というハイリスクハイリターンのやりがい。笑)

2.専門家・クリエイターのニーズ

一方で、専門家・クリエイターのニーズはどうでしょうか。

自社の採用で積極的にWantedlyなど活用し、東京から20代メンバーを採用してきました。

最近感じる変化は、社員応募の問い合わせより、デザイナーやデジタル系の専門家が、副業・業務委託での問い合わせの方が増えてます。

言い尽くされてる感はありますが、改めて僕なりに2種類のニーズと整理

①東京にいる必然を感じなくなった

東京でバリバリやってた人たちが、オフィスに行かなくなってよくなった結果、高い家賃と満員電車に揺られる東京に居住することに疑問をもって地方に活路を見いだしてきた。

地方移住、二拠点居住を志向する人は個人的感覚でも増えてますが、地方のどこにするかまで定めてる人は多くはありません。

自然環境が素晴らしい」「食材が安くておいしい」「人がいい
は地方どこでもありの3点セット。もちろん都農町も!

言い換えれば移住・二拠点居住先の決定打にはなりません。
決定打になるのは「仕事」があるかどうか。
仕事」をもたらす「」がいるかどうか。

仕事と人の次に、いま流行りのワーケーション対応や定額居住などがくるのだと思います。

②地方の仕事に関与したい(実績をつくりたい)

もうひとつは、①と連動もしますが、もともと東京でやり尽くされてる感が出てる中、デザインやクリエイティブのアウトプット先として、地方、特に小さな町に目が向いているという流れも感じます。

ポストコロナで、よいバランスで東京一極集中が是正され、地方にもチャンスが広がれば理想です。

もう少し広げて推測すると、キャリアにとって、地方の実績が有利になっていくことも感じます。

SDGsESG投資など、社会性、まちづくりに関わる仕事の実績が会社にも人にも求められている流れも少なからず影響はあたえていそうです。

ただし、東京のやり方や費用感をそのまま持ち込んでも、難しいのも現状であり、この課題も、コーディネイター役の必要性を感じています。

3. イツノマのニーズ

1万人の町で起業したのはいいけれど、そもそも町にそんなに仕事はありませんので、この先、町内では自主事業の開発、町外では積極的な営業により外貨を稼いでいかなければなりません。

社員が少ないと新規営業できず目先対応で終わる、といって社員を増やせばやりたくもない仕事をとって給料分を稼いで行かなければならない。

こんな矛盾が日常ですが、町内で確実にニーズのあるデジタル&デザイン領域で課題解決できる存在になるためには、外部の副業人材・業務委託パートナーを増やしていくことが、もっとも合理的と現段階では判断してます。

外部のプロが増えると、イツノマの若手社員にとっては、社内にはいないロールモデルになりますし、外部刺激を受け、成長意欲もアップすることも期待しています。

中長期的には、イツノマの社員は都農町出身者、その外縁社外パートナーが囲んでいるのが理想の組織像です。

4. まとめ

今週は、

・町のデジタル化PR用の「のぼり」や「ポスター」のデザイン
・リノベーション施設PR用の「リーフレット」のデザイン
・来月アップ「ローカルメディア」のWEBデザイン、イラスト・漫画制作
・自社運営予定施設の建築・インテリアデザイン

を、社外パートナーの方々と打ち合わせしながらつくっています。

僕らと組んでいただいている人たちには共通項を感じます。

・金額ありきではなく、地方でいいものをつくりたいが最優先順位
・人のつながり、人に共感してくれること
・スタートアップで、とにかく面白い実績をたくさんつくりたい

まずは、イツノマとして新しい仕事をつくり、より多くの社外パートナーと一緒にコラボレーションできると、仕事がきっかけで都農町のファンになる、”仕事”関係人口が増えて、町にも貢献できると理想的です。


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