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「伝えたいこと」が「伝わらない」ワケ

なかなかわかってくれない。
話が伝わらない。
なんで理解できないんだろう。

そう思ってしまう事、ありますよね。

そんな私も「なぜ伝わらないんだ」と
嘆くことがとても多いです。

それはなぜなのか。
年間300件の悩み相談を受けてきた中で
多くの人の悩みと向き合ううちに
少しずつ見えてきた私なりの解釈をシェアしたいと思います。

心の中にある「意思」と「願望」

人の心の中には、常にいくつかの
「意志」や「願望」があるものです。
それらの「意志」や「願望」は
大きく分けて二つに分けることができます。

◯◯したい。
◯◯に行きたい。
◯◯になりたい。
◯◯していきたい。
という『私』が主体の意志。


◯◯してほしい。
◯◯に一緒に行ってほしい。
◯◯になってほしい。
◯◯をしていってほしい。
という『あなた』が主体の願望。

言い換えると
これらの違いは
自分が動く(私)が主体の【意思】と

相手(あなた)に変わってほしい、
相手が今いる場所から動いてほしいと願う【願望】

なのだと思います。


「意思表示」とは

これらを相手に
言葉や行動で伝えること、
それが「意思表示」になります。

意志表示は、ボールに例えるとわかりやすいかもしれません。

自分の心にあるもの「意志」や「願望」を
取り出してボールとして手にします。

それを相手に投げること。
それが「意思表示」です。

つまり、心から取り出さず
ずっとしまったままだと
その「意志」は伝わりません。
何も変わらないのです。

まずは自分の心にある気持ちを
意志として取り出し、投げること。
そこから全ては始まると思うのです。

しかし、それは必ずしも伝わるとは限りません。

なぜなら、投げ方と受け方にポイントがあるからです。

「意思」が伝わらないワケ

自分の意思をボールにして相手に投げます。
するとそれは相手に対しての「意思表示」となり
相手がそれをキャッチしてくれると
自分の「意思表示」が伝わった、ということになります。

しかし、ここで問題なのは
相手はこのボールを必ずしも受け取る必要はなく
その判断は相手に委ねられているということ。

つまり、受け取らなくてもいい。
選択権は相手にあるのです。

そうすると、自分から投げた「意思表示」というボールは受け取られずにコロコロと転がり、どこかに消えてしまいます。

伝えたい、そう思った「意思」は
相手が受け取らずに伝わらない、という結果になります。

これが、伝わらない理由です。

「願望」を投げると?

こちらから、
これ取って!
こっちなら取れる?
何で取ってくれないの?とイライラしても
相手を変えることはできません。
そうして自分が疲弊していってしまうのです。

これは前述の「願望」にあたります。

◯◯してほしい。
◯◯に一緒に行ってほしい。
◯◯になってほしい。
◯◯をしていってほしい。
という『あなた』が主体の願望です。

先程も述べたように
相手を変えることはできません。
つまり「ボールを取って!」という願望は
相手を動かす(変える)ことになる。
それは受け取ってもらえないのです。

「意思表示」は意味がない?

では「意思表示」は意味がないのか。
そんなことはありません。

こちらから「意思表示」のボールを投げます。
受け取ってもらえなくてもいいや。
とりあえず投げとこう。
期待をせず、それくらいの気持ちで投げるのです。

すると、相手はその落ちていたボールを
自分で選んで拾ってくれるかもしれない。
たまたま欲しかったボールを受け取ってくれるかもしれない。

「意思」は
心から取り出して「意思表示」として
投げないことには伝わらない。

拾ってくれたらいいな。

そのくらいの気持ちで「意思表示」をしてみませんか?

すっと心が楽になると思いますよ。


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