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エンジニアは土日も勉強するべき?

面白い記事を見かけたので思った事を書いてみる。

エンジニア一般の話は知らないが、自分が元記事の未経験エンジニアの立場だったらどう動くか思索してみた所、結論としては「土日も必死に勉強する」行動を取ると思われた。詳細は以下である。

なぜ勉強するのか

理由は2つある。

第一には恩返しである。自分を未経験と知りながら雇ってくれた会社・採用担当者への限りなく大きな恩。これはもう、会社にとって有用な人材となり利益をもたらす事で報いるしかないだろう。そのために1−2年位は土日も必死こいて勉強しまくる、少なくとも趣味や晩酌よりは勉強の優先順位を高く設定する事は当たり前のように思われる。

恩を受けたら恩で返す。人の道を踏み外さないというのは何よりも大切なことではないだろうか。

そしてもう一つの理由は、より良い待遇を求めて転職するためである。

元記事の会社に限らず、雇うなら未経験者ではなく数年の実務経験を持った人が良い、というのは他の会社も同じである。1−2年の時間をかけて現職で学べるだけ学んでさっさと他の会社の採用基準を満たす人材になるのが得だと思われる。

なお待遇を上げるためには転職以外にも昇進という手もあるが、基本的には前者の方が効率が良いというバグがある事は広く知られている通りである。

何を勉強するのか

勉強の目的は会社にとって使える人材になる事である。それを念頭に上司や先輩にお勧めの本やチュートリアルを聞けば良いし、分野が分かれば勝手に本を買って勝手に勉強するのが良い。Linux環境の構築からフロントエンドまで時間がいくらあっても足りないはずだ。

しかし学ぶことが無限にあるからといって、現職でひたすら時間を費やし続けるのは悪手であると思われる。入社当時は未経験の自分を雇ってくれて神にも見えたかもしれないが、1−2年必死に勉強し、実務経験を獲得した後も同じ感想を抱いている可能性は低いだろう。経験を元に LinkedIn をアップデートすれば各社のリクルーターからメッセージが届き始める。そこで共有される職務記述書から市場の需要を知ることができるので、さらなる勉強の方向性を決める事ができる。上司に掛け合って関連のありそうなプロジェクトにアサインしてもらう事も可能かもしれない。

それに加えて、というかある意味ではまるで別経路なのだが、GAFAM のような外資系を目指すなら基本的なアルゴリズム・データ構造とシステムデザインの勉強が必要になってくる。未経験エンジニアがここを突破するのは無理ゲーなのだけど、実務でいくつかのデータ構造に触った経験や、データベースのスキーマをデザインした経験があれば、これらの習得は不可能ではなくなる。とりあえず土日に必死こいて LeetCode から始めるのが良いと思われる。

裏切って良いのか?

そうして土日の勉強が実を結び、より良い待遇で他の会社からオファーが出たとすると、現職の上司に退職届を出さないといけない。

ここである種の良心というか道徳を持っていれば、未経験の自分を雇ってくれた会社に辞表を叩きつける事を躊躇するかもしれない。しかし心配は無用である。未経験者のプールから人を採用できる会社なのだから自分の代わりなどいくらでもいる。そして何より年単位で共に仕事をしてきた仲である。信頼がある。会社や上司は自分の成長を喜び、さらなる飛躍を願ってくれる筈だ。

権利としての勉強

ところで土日に勉強をする・しないという議論は、小さな子供や要介護の身内がおらず、休日の時間が自由に使えるという前提に基づいている。これが例えば小さな子供がいて実家のサポートが無い場合、土日の勉強時間というか自由な時間はほぼ無くなる可能性が高い。若手エンジニアが週末にアレコレを勉強した、何々の勉強会に言ってきたという話でワイワイ盛り上がってるのを横目で見るお父さんエンジニアの心境に思いを馳せると、やっぱりできるうちに勉強しといた方が良いのではないかという気分になってくる。

まとめ

という事で未経験エンジニアは土日も必死に勉強して、引く手あまたという状況になるべく早く到達するのが良いと思う。この段階では会社内の穀潰しとして罪の意味に苛まれる事は無いだろうし、Big Tech に到達していればもう土日も勉強しなくても大丈夫だ。


進撃の巨人でいうなら訓練兵団のトップ10に入って、憲兵団に入団した感じだろうか。卓越した立体機動の技術などもう必要ないのだ。

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