『今度生まれたら』読了
「高齢者」とかけまして、「高級コピー」と解きます。
その心は、かみ(髪・紙)が白くなります。
内館牧子さん著『今度生まれたら』読了しました。
内館さんが最近書いている「高齢者小説」というものらしいです。
今まで「内館牧子」という名前は知っていましたが、著書は読んだことがありませんでした。
今回のこの小説も、正直いって自ら進んで読もうと思ったわけではありません。
妻の友人が妻に貸してくれたもので、妻曰く「スラスラ読める」ということと、返却は慌てなくて大丈夫ということで自分も読んでみたものです。
確かにスラスラ読めました。
主人公の高齢者である女性(70)が結婚観や人生観について、時代が変わり、価値観も変わっていく中での自分に対する後悔や未来。
夫や子供たち、姉夫婦などの人生のターニングポイントが重なり自分も前に進んで行きます。
個人的にはスッキリしたようなモヤモヤが残るような読後感でした。
ただ、自分が年老いた時にこの話はきっと思い出すような気がします。
腹の底にドーンと何かが残っているような感覚です。
こういうテーマ、ストーリーをすらすらと読ませる内館さんの文章力はさすがとしか言えません。
長年の経験もあるのでしょうが、下地が既に違うと感じさせられます。
普段あまり手にとらないものと接することができたいい機会でした。
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