『おそろし』読了
「江戸時代」とかけまして、「バッタ」と解きます。
その心は、殿様がいます。
宮部みゆきさんの『おそろし』読了しました。
三島屋変調百物語シリーズの第一作になります。
地元の地方紙で連載が始まったおかげでこのシリーズを知ることができました。
主人公がお客の不思議な話、怪異な 話を聴いていくという変わった百物語の始まりです。
いくつかの怪異話が出てくるので、アンソロジーのようなものかと思いきや、一冊丸ごと綺麗に話が繋がっています。
実はたくさんあった伏線が最後に回収され、さらにこの後も続きますよ、という終わり方。
こういう話が個人的には大好きです。
落語も同じような構成です。
だから尚更好きなのかもしれません、
ひとつの物語を書くだけでも簡単にはできないのに、それをひとつにまとめてしかもすべて辻褄が合うように繋げています。
それぞれの話とあらすじとかでなく、しっかりとした小説作品になっています。
このシリーズはまだたくさんあるようです。
もっと読みたい、と思わせてくれました。
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