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【京都旅行:1日目】鴨川周辺、東福寺、祇園四条

2020年12月上旬、9日間京都に滞在してきました。外国人観光客がいない京都は、もう二度と経験できないかもしれないですし、ちょうどGoToTravelキャンペーンを行っていたので、長期滞在をしてみようと思ったのです。

今回はこの京都旅行についてまとめてみようと思います。

※今回の旅行はパンデミック中ということもあり、一人旅にしました。ニューノーマルのルールを遵守しながら行動し、帰宅後14日間は人と会わないようにしました。

今回の旅行のテーマ

旅行の目的としてはもちろん「楽しむ!」という前提はあるのですが、2つのテーマを設定しました。

1. 日本古来の民藝や美意識を体験し、理解する

2. 上記1. を美しく納得がいく形で写真として表現する

僕は、海外旅行に行けなくなった代わりに国内旅行に安く行くことが出来るこの機会を「日本ならではの良さ、美意識、文化」をじっくりと見返す最高の機会と捉えています。

そのため、今回は民藝や「侘び・寂び・茶の湯・枯れ・空間的余白・借景」といった日本の美意識について体感したいと思いました。日本は技術的にはすでに高水準になっていますから、生活の質を高めるための重要なキーは今後「美を感じる空間」になると考えています。

そのため、「日本的美とは?」というテーマで京都を散策しました。

1日目の移動履歴

 262_行動履歴

移動はこのような感じです。

京都に昼頃到着し、烏丸御池のホテルへ。三条駅まで歩き、鴨川周辺の散策後、東福寺へ。その後、祇園四条周辺を散策した後、ホテルに戻るという日程です。

鴨川周辺

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東京から京都に着いて感じたことは「日差しがとても強い」ということでした。京都は景観条例があるおかげで、東京のように高層ビルが無いそうです。

そのため、太陽を遮るものがほとんどないので12月の冬の時期であっても、日差しが大変に眩しいのです。日差しが強いということは、コントラストが強いということでもあり、鴨川や空の青がくっきりと写りました。

同じ日本であっても、地理によってこんなに色彩が変わるのかと驚きました。ヨーロッパ旅行を思い出します。

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京都の紅葉は11月中旬ごろがピークです。そのため、すでに枯れ始めていましたが、それでもなお美しいです。

鴨川の土手は歩行者や自転車が歩けるようになっていて、お散歩コースに大変良いです。京都の大通りは縦横に走っているので移動がしやすいという点も良かったですね。

この周辺に住んでいたら、毎朝鴨川を散歩したあとに仕事できるんだよな…と羨ましく思いました。

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上でも書いたとおり、日差しが強いので紅葉がまるでキラキラと光っているようで綺麗でした。このような透明感がある紅葉の葉は東京ではなかなか撮れないではないかと思います。少なくとも23区では。

東福寺

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それでは京阪電車に乗って東福寺へ向かいます。東福寺は鴨川周辺よりは木などによって日差しが遮られていたため、逆に引き締まった雰囲気になっていました。

駅から歩いて行くのですが、思ったよりも参拝に行く人が多かったのが印象的でした。烏丸御池や三条周辺では観光客らしき人をあまり見なかったのです。もしかしたら地元の方でも頻繁に参拝に行く場所なのかもしれませんね。

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まずは、東福寺の中を適当に散策してみます。ご覧の通り、紅葉が散り始めていることで綺麗な絨毯が出来ています。

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緑色の苔の上に、赤い紅葉が落ちたコントラストがとても良かったです。普段、ディスプレイの発色が良い色ばかり見ていたので、こういった掠れた色同士のグラデーションはむしろ新鮮に感じました。

京都は上述の通り日差しが強いので、時間によって光の表情が驚くほど変わります。東京だと基本低コントラストになってしまうので、メリハリがあるという点で写真を撮るのがとても楽しかったです。

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蓮の葉が枯れている様子です。この写真を見て何を思うでしょうか?明鏡止水の水の上に並んだ蓮の葉・・・。どこか「あの世」感があるように感じました。

生命は生まれて、成長して、枯れる(死ぬ)というサイクルを繰り返しながら次世代に命をつないでいます。このような光景を見ていると、生命の儚さを感じるとともに、自分も精一杯燃え尽きてから死にたいとか色々と考えてしまいますね。

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日差しが強いと、玉ボケ写真も撮りやすくてカメラマンにとっては楽しいです。この写真は自分の中でかなりのお気に入りです。

ソフトフォーカス気味にゆるくボケた感じが好きなんです。空間と被写体が滑らかにボケながら溶け合ってる一体感がとても良いです。(自画自賛)

さて、周辺の散策を一通りしたので「通天橋・開山堂」と「東福寺本坊庭園(方丈)」がセットになった1,000円のチケットを購入し、まずは通天橋・開山堂に行ってみます。

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紅葉がとても美しいですね。夕方になってきて、影がくっきりと出るようになってきました。

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カラーで楽しむ紅葉もいいですが、モノクロにしてトーンを楽しむのも好きです。影がくっきり出ているのがわかるかと思います。

紅葉は色彩だけではなく、そのシルエットもカッコいいですね。見頃の季節だと葉っぱがついている状態なので、色情報が抜けると季節感が出にくいと思います。

逆に枯れはじめの場合は葉っぱがついていない箇所があるので、いま冬に入ろうとしているということが読み取れて、これはこれで味わい深いものであると思います。

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日差しが入って縞々模様が出来ているのも面白いですね。こういう遊び写真も好きです。

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先ほど「思ったより観光客がいた」と書きましたが、それでも例年の数分の一というレベルではないかと思います。このように、少し待つだけで人がいない風景写真を簡単に撮ることができるくらいでした。

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コントラストが出ると、モノクロで遊びたくなりますね。

続いて、東福寺本坊庭園(方丈)を見に行きます。

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庭が東西南北とあるユニークな建物でした。この写真は北庭に当たります。苔の中に正方形の板石が並んでおり、まるで現代アートのような美しい庭でした。

苔と板石の色のコントラストもそうですし、幾何学的にみてもかなりユニークではないかと思います。

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またこちらは南の枯山水です。石で表現した波が美しく、また非対称なところも日本っぽいなぁと思います。西洋の庭であればもっと対称になっているかと思います。

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本格的に日が傾き始めてきたので、祇園四条へ向かおうと思います。

祇園四条(ライカ京都)

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まず最初に向かったのはライカ京都です。ライカというのはドイツのカメラメーカーで、現在の持ち運びできるカメラの原型をつくった伝統的な会社ですね。

祇園四条ということで、景観が厳しく管理されており、ドイツの会社が「The NIPPON」という佇まいの店を構えているのが大変おもしろいと思いました。

ライカ銀座は大きくていつもピカピカな窓ガラスがあり、高級ブランドショップという感じですが、京都は質素な美しさの中に、控えめなロゴがとても良いなあと思います。

そもそも、ライカは某国産カメラのようにデカデカとメーカーロゴをカメラに付けるようなことはしないので、そういう意味では日本的美意識と親和性が高いのかもしれません(赤バッチは賛否両論ありますが)

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お店の入り口は二重になっており、1つ目の扉を抜けるとこのような装飾が左側においてありました。このカラカラとしている石の上に、緑と赤がちょこんと乗っているのが絶妙な色彩感覚だと思います。

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このライカ京都があるのが「祇園と言えばここ」というくらい有名な花見小路です。これ、撮影したの土曜日です。にもかかわらずこの人数…。

旅行する側にとってはありがたいですが、お店側にとってはかなりの痛手になっていそうですよね。お茶屋遊びは自産自消の一見さんお断り型ビジネスなので、そこまで影響を受けていないのかもしれませんが。

一般客目当てのお店はだいぶきつそうです。

祇園四条(八坂神社)

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せっかくここまで来たなら、ということで八坂神社にも行くことにしました。ここは夜間でも入れる上に拝観料がかかりません。

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このような灯籠があちこちにあり、美しいな〜と思いながら眺めていました。特に日が沈んだあとの暗い中だと、灯籠の赤色と光が目立ちますね。

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境内は広く、また例年よりも観光客がいないので全くストレス無く回ることが出来ました。この写真のように人はまばらです。

ただ、祇園四条駅から八坂神社に向かう大通りは非常に人が多かったです。歩道が狭いこともありますが、9日間の滞在で一番人口密度が高かったです。

ご時世的にもそうですし、そもそも僕は人混みが大嫌いなので早々に退散することにしました。

烏丸御池へ戻る

さて、すっかり暗くなったので烏丸御池に戻ることにしました。初日の12時32分に京都駅について、ホテルに戻ったのが19時くらいでした。

1日目の感想としては「思ったよりも時間が足りない」でした。適当に歩いているだけでも面白いものがあるのが京都なので、時間に余裕を持たせたほうが良さそうだなと思います。

それでは2日目に続きます。(執筆中)


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