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折れた心のケアにマニキュアを塗り、サバを焼いた

今週は1週間、ほぼ毎日泣いていた。

きっかけは何だったのかはもはや覚えていない。
あらゆるストレスが重なって、一度決壊した涙腺はなかなか元に戻ってはくれず、箸を落としただけでも涙が出てくる状態が続いていた。

次男のべえさんが発熱して保育園を2日間お休みし、私も仕事を休んだこと。長男のさんちゃんのわがままとぐずりがひどいこと。それにもかかわらず夫氏は淡々と仕事をしていること。仕事は障害ばかり起きて自分の仕事を進められないこと。
書き出してみると思い当たる節はどんどん出てくるのだが、一つ一つは大したことじゃない。
ただ、それぞれがうまくいかないことによるうっすらとしたモヤが重なり続けるうちに重たくなって、自己嫌悪という形に変化して心を押しつぶしてしまった。

全てを自分のせいにする。
それが私の弱点の一つだ。

他人のせいにもできず、他人を頼ることもできず、かといって切り離すことも切り替えることもできない。それによってい責任を自分に転嫁して責め続けた結果、自分を保てなくなってしまう。
こうして言語化して初めて客観的に認識できた。
そんなに自分を責めなくてもよくないか?と。

そんなわけで毎日泣きはらして腫れぼったい顔をしているわけだが、1人暮らしならまだしも家族と住んでいてずっと泣いているわけにもいかない。
無理やりにでも顔を上げて、やるべきことをひとつずつこなしていかないと。

外に出て散歩をし、コンビニでマニキュアを買う

昨日は朝から夫氏の言葉に撃沈して、家を出て外を歩いた。どこに行く当てもなく、ただただ歩く。そうしているうちに浅くなっていた呼吸が落ち着いてきて、近所のコンビニにたどり着いたころにはちょっと冷静になっていた。

久しぶりに一人でコンビニで雑誌を眺めたり、目的のない買い物客としてふらふらしていたらコンビニコスメの棚が目に留まった。普段だったら絶対に買わないコンビニコスメ。でも何となく爪でもきれいにしたら落ち着くかなと思って、一番塗りやすそうな色を選んで購入した。
マニキュアを塗るのが本当にへたくそなのだが、爪がきれいだと気分が上がることはさすがに知っているので、自分に余裕を取り戻すための550円の投資だ。

家に帰って昼休みに塗ってみたら、思っていたよりずっと塗りやすくて不器用な私もそれなりに爪をきれいにした感を得ることができた。ありがとうコンビニコスメ。

1オン1で年下上司に弱音を吐く

普段の1オン1はタスクの整理をすることがほとんどだけど、今週ばかりはそうも言っていられない。ちょっとメンタルが落ち込み気味で、仕事のモチベーションが上がらないと正直に話した。

上司といっても随分年下だし、あまり愚痴や弱音を言うのもどうかなと思ったけれど、仕事による要因もあるので早めに共有しておいた方が後でひどくなるよりましである。
プライベートなことは詳細を伝えなくても良かったし、話したおかげで仕事上何がひっかかっているかを整理できて、非常に楽になった。

  • 異動したいわけでも今の業務がやりたくないわけでもないこと

  • 本当はもっと仕事に取り組みたいのに、時短であることや障害対応で時間を取られて思うようにできないのがストレスになっていること

この2つが明確になったことは自分の働きたい形が見えて、よかったと思う。これが本来の1オン1の効果なのかもしれないと実感したのだった。
上司のただの酒飲みなわけではない共感力に感謝である。

自分のためだけにサバを焼いた

それでも心は回復せず、昨日の夜も今朝もさんちゃんに優しくできない自分に凹み、一緒になって泣いてしまった。
なんとか通常営業の自分を取り戻して、しっかりハグをしてから保育園に送り出したものの気分は晴れない。

昼ごはんの時間が近づいても特に食べたいものも浮かばず、外に食べに行く元気もないし、お腹は空くのにどうしたものかと思っていたところで冷凍庫のサバの存在を思い出した。
ゴールデンウィークに帰省した際に、母が持たせてくれたサバの干物が1切れ残っている。普段は自分のごはんのためだけに魚を焼いたりなどしない。でもそれをあえてやることで、少しは自分を取り戻せるのでは?

やってみた。
ジュージューとグリルでおいしそうな音をさせながら、サバが焼ける。副菜に残り物のわけぎのぬたとアスパラのサラダを小鉢に盛って、大根の皮を刻んでおいたのと乾燥わかめでみそ汁を作って、冷凍ご飯は昨日使い切ってしまったからパックご飯を温めた。

その過程で少しづつ、自分が戻ってくる感じがわかる。
お盆にお皿を並べて「いただきます」と向かう頃には、お腹はグーグーなっていた。

こういう定食が食べたかったんだ

これだった。
子どもが産まれてから自分のために料理をするなんて、すっかり贅沢なことになっていたけど、1人暮らしの時から私は自分のために魚を焼くことをいとわない人間だった。

食べたいものを、食べたい。
だから台所に立つことは苦じゃない。
時間がないからと食べたくないものを無理やり買ってきて食べるのは、好きじゃない。
そういう自分でいいのだった。

食べ終わって、たまたま手に取って開いた本に「自分で料理をする余裕があることが人生では大事」と書いてあったのは、偶然ではなさそうだ。
自分で料理をすることは、余裕がないとできないことを知った。「
言われてみれば最近はいかに時短に家族が食べられるものを食卓に並べるかばかりを考えすぎて、お惣菜パーティと称してスーパーの総菜を並べることも増えていた。そういうのが良い人もいるが(夫氏はこのタイプ)、私はそうではないのだった。

「自分で料理をする余裕があるか」は、こうして心のバロメーターの一つとして加わった。
また心がざわざわしてしまった時は、自分のために料理をしよう。

目安を授けてくれた本


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