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長編小説「ウンコ」④
アドールは眠っている様だった。
30センチはあるだろう巨大な一本グソ。このようなものが今目前に在る。この事実は私にとって美しい奇跡でしかない。便器を泉に見立てたデュシャンもきっと巨大な一本グソをしたにちがいない。きっと私のように、ウンコに取りつかれ侵犯の衝動にかられたのだ。ああ、私は今まさに禁を犯そうとしている。アーサー王が泉から聖剣エクスカリバーを引き抜いたように、アドールを素手で泉から引き抜い
長編小説「ウンコ」③
ブサイク男性のチンカス臭にまみれたビル群を抜け、ようやく私が住むワンルームアパートにたどり着いたのは、13時半を過ぎたころだった。私はこのボロボロのアパート、向日葵荘をすごく気に入っている。見るからにボロボロのアパートのくせに、周囲の植え込みにはなぜかそれを隠すための植栽ではなく向日葵が植えてある。何もかもが予想外で、成形的な都市のリズムを狂わせる意図が満々なのだ。私は不動産屋に案内してもらった時
もっとみる長編小説「ウンコ」②
私はとんでもなく美しい美女だ。いわゆる絶世の美女。
そんな私が時にとてつもなく巨大な一本グソをする。
恐ろしいほど臭くて、そして美しい巨大なクソ。
そのクソが私のような絶世の美女から出てくる。
これをどう理解すればよいのか。
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時間はもう13時を過ぎていた。
会社には急用が出来たと言って、私は早退した。もちろん私の巨大な一本グソ、アドールに早く会いたいから。12時ちょうどに席を立ったのにもう