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恋愛の承認欲求:あなたの"愛されたい"は力になる!

恋愛が上手く行くためには自己肯定感が大切、とよく言われます。

自己肯定感とは「自分を丸ごと肯定できる感覚」のことです。

最近は自己肯定感についての情報も多いので、自分なりに自己肯定感を上げることを

やっている人もたくさんおられます。

けれど 

自己肯定感は上がったはずなのに恋愛やパートナーシップが上手く行かず

お悩みの方も多いです。

そんな場合、一体何がよくないのでしょう?

今回は恋愛で重要な「自己肯定感」と、

もうひとつ重要な感情「承認欲求」についてお話していきます。

自己肯定感の高い人気者なのに恋愛が上手く行かない女性


クライアントの美穂さん(仮名・29歳・会社員)は、

ごく普通の家庭に生まれ育ち

両親からの愛もたくさん注がれて大きくなりました。

美穂さん自身、「私は親に愛されている」と感じていました。

それで恋愛が上手く行かないことが続いた時、ネットの記事で「

自己肯定感が低いと恋愛が上手く行かない」

というような内容のものを読んで

「おかしい。私は親にも愛されているし、自分のことを肯定的に見られてい

るので大丈夫なはずなのに…」

と腑に落ちませんでした。

美穂さんは、普段から自己肯定感が高いので

他人と自分を比較してネガティブな気持ちになることもありませんでした。

そんなのびのびとした大らかな美穂さんは、男性に好かれることも多く

今まで何人かの男性とのお付き合いがありました。

けれど付き合い始めると美穂さんは、彼のことがどんどん気になり出すのです。

彼からラインの返信が無かったり、未読スルーになると

「どうしたんだろう? なんで返事くれないのかな?忙しいのかな…。

忙しくても一言ぐらい返信できるよね

もう一回送ってみようかな。電話したほうが早いかな。

でも電話は迷惑になるかも…。特に緊急の用事じゃないし」

と、もう彼のことばかり気になって、

同じことをぐるぐる考えてしまうのでした。

「今日は飲み会だから遅くなるからね」と聞いていても

美穂さんはラインを待っているのです。彼からラインが来ると「

やっぱり私は大丈夫だ」と自信が持てます。

でも、ラインが無いと「私は愛されていないのかも」と自信が無くなり

悲しくなりました。

美穂さんは、自分は自己肯定感が高いはずなのに

彼の反応や態度で、自身がアップダウンする理由がわからず、悩んで

私のカウンセリングを受けられました。

最初は男性の方から好意を寄せてくれるのですが

3か月も付き合うと彼の方から

「なんだか美穂さんって思っていた感じじゃなくて…」

と言われて、おしまいになることがパターンになっていました。

自己肯定感が高い美穂さんの闇


美穂さんは

「私は自己肯定感が高いと思っていたのですが、男性と付き合い出すと

だんだん、その自己肯定感が下がってしまうんです。

自分も辛いですし、相手も私のギャップが凄すぎて

ひいてしまうみたいなんです。どうしたらずっと

自己肯定感が高いままでいられますか?」

と相談されました。

美穂さんは自分では自己肯定感が高い、と思っていたのですが

本当にそうなのでしょうか?

そもそも自己肯定感って?


まず恋愛の大前提となる自己肯定感について、みていきましょう。

今はもう一般的な言葉になりましたが

自己肯定感とは、

「自分自身に対する肯定的な評価や信頼感」

のことをいいます。

心の中で浮かぶ言葉としては

「私には価値がある」「私はこのままで大丈夫」などです。

自己肯定感の高い人は、自分自身の良いところに

ちゃんと自信を持つことが出来ています。

そして悪いところも責めたりせず、ありのままを受け入れられます。

自分の能力や魅力などの価値を客観的に認めることができています。

心の中で自分を認めて好きでいるので

恋愛でもそれが前提になり

「私は愛される」と思えているので、上手くいきやすいのです。

一方、自己肯定感の低い人は、自分自身に対して否定的な評価をし、

自信を持つことがなかなかできません。

悪いところをコンプレックスとして抱え込んでしまいます。

心の中の声は

「私はこんなコンプレックスがあるから、どうせうまく行かない…」

「私なんて…」

というようなことを繰り返しています。

自己肯定感が低いと、人間関係の凝縮された恋愛にも影響があります。

「私には愛される価値が無い」とか「私は今のままではダメだ」と

思っていると

どんどん自信が無くなり、一歩を踏み出すことができません。

がんばって踏み出したとしても

苦しくなって自分で壊してしまうようなことになってしまいます。

恋愛のパターンは幼少期の親との関係に原因があることが多いのです。

それで美穂さんの小さい頃の様子を聞いてみたところ…。

「父は会社員で、母は時々パートをしているような主婦でした。

ふたりとも私のことも4歳年上の姉のことも、とてもかわいがってくれて

大切にしてくれていました。

姉との関係ですか?仲は良かったですよ。

小さい頃はいろいろ面倒も見てくれたし」

と、ここまで話して美穂さんは、考え込んだのです。

どうやら、お姉さんとの関係に何かありそうです。

「姉とは仲は良かったし、宿題や登校する時は

面倒を見てくれていました。姉のことは大好きでした。

でも、私の面倒を見ている姉のことを両親が褒めたり、

喜んだりしているのを見ると、なんだかいい気はしませんでした。

私も何か、頑張らないと両親の興味や愛は姉のほうに行ってしまう、

と感じていました。両親が姉を褒めている時、

自分の居場所が無くて「私は必要とされない」と思って

悲しくなっていました。

思い出しました。

その時の気持ちが、男性と付き合っていて

「私は愛されない・必要とされない」と感じる気持ちと同じです。

と美穂さんは教えてくれました。

美穂さんのこのような気持ちには自己肯定感だけではなく

「承認欲求」が関わっている、と私は思いました。

承認欲求について


では自己肯定感とも関係する感情「承認欲求」とはどういうものなのか

について、お話しします。

承認欲求とは、

「他者から認められたいという欲求」を言います。

多くの人は他者から認められたり称賛を受けることで、

自信が持てて喜びを感じたりします。

褒められたら、普通は誰でも気持ちいいものですよね。

私達は小さなころから親に愛されたい、そのために認められたい、と

無意識に感じながら成長してきました。

親にいつも認められ、愛されてきた子どもは、それがあたり前になります。

けれども

そうではなかった子供は、成長しても認められたい、という気持ちが強く

恋愛でも相手に対して、認めてもらいたい、こっちを向いて欲しい、

という欲求が強くなります。

私達は何かしら、周りの人や社会から認められたいという気持ちを

持っているのですが それが行き過ぎると

恋愛では相手に「重い」と感じられるようになってしまいます。

自己肯定感は高いのに

恋愛やパートナーシップが上手く行かないパターンも

実はたくさんあります。

それには承認欲求が関わっていることがあるのですね。

美穂さんは

両親には愛されている私。

でも、お姉ちゃんのようにもっと愛されたいから

もっと何かしないと…

そうしたらお父さんとお母さんの反応はどうかな?

と、いつも無意識に考えるようになったのです。

両親の反応がよいと

「私は愛されている!」と自信が持てて

もっと自己肯定感が上がりました。

反対に

お姉さんが褒められている時は

「私はお姉ちゃんに比べて愛されていないんだ」

と自己肯定感が下がり、自信が持てなくなりました。

自分が大切だ、と思っている人に「認められてない」と感じると

美穂さんの自己肯定感は揺らいでいたのでした。

美穂さんは

自分が大切だと思っている人に対して

承認欲求が強く

その承認欲求が満たされると自己肯定感が上がって

承認欲求が満たされていないと自己肯定感が下がっていたのでした。

美穂さんの自己肯定感は、ある特定の人によって左右されているので

真の自己肯定感とは言えない、ということがわかりました。

真の自己肯定感というのは

「誰かが私をどう思おうとも、私は私が大好きで、素晴らしいと感じる」

というものです。

幼少期の、ほんの小さな「思い込み」が

美穂さんの自己肯定感と承認欲求を紐づけてしまい

一番身近で大切な「彼」「パートナー」にだけ

発動されるということがわかったのです。

本当の自己肯定感は自分で見つける必要があります


美穂さんは、承認欲求というようなものは自分とは無縁だと感じていたので

驚きました。身近な人にだけ感じていた欲求で、

それがあたり前になっていたことにも動揺しました。

承認欲求についてですが、繰り返しになりますが

自分以外の他人に認めてもらいたいという気持ちが強すぎると

自分自身が辛くなり、相手も重荷に感じてしまうこともあります。

解決するために 美穂さんには

まず、過去に遡ってもらい

「承認欲求って本当に必要だったの?」と、自分に聞いてもらいました。

そうすると

「お姉ちゃんは褒められていたけれど褒められてなくても

私は十分に愛されていた」と、納得することができました。

その上で

「人間なんだから、承認欲求があって当たり前。

承認欲求があっても無くても 私は私を肯定しているし、

大好きだと思える」

と何度も言ってもらいました。

自分への宣言、アファメーションですね。

美穂さんは

自己肯定感と承認欲求の絡まりを、自覚することができました。

「今後の恋愛でもやっぱり彼も反応が気になるかもしれませんが

そんな私でもいいんだ、と思えそうです。

そんな自分も受け容れられて

じゃあどうしよう?と、考える余裕ができました。

今は、彼も私のことを理解してくれるようになりました」

と言ってくれました。

本当の自己肯定感を取り戻すために…


自己肯定感が、承認欲求などの 他人の評価と結びついている場合

いつも変化し不安定な状態です。

真の自己肯定感は何があっても揺らぎません。

そんな自己肯定感を手に入れるためには

・自己肯定感への疑問や不安を明かにする
・どんな自分も受け容れ愛する
・自己肯定的な言葉やアフィメーションを声に出して言う
・自分だけの興味や情熱に意識を向ける
・身近な人であっても境界線を築く

というようなワークが効果的です。

まとめ


「愛されたい」「彼は私をどう思っているのだろう?」

という承認欲求は悪いことばかりなのでしょうか?

相手に好かれたいという自然な気持ちが無いと

恋愛は成り立ちません。

承認欲求と愛の線引きはとても難しいものです。

愛と承認欲求は紙一重なんだ、と知っておくだけで

自分を大らかに捉えることができます。

自己肯定感と承認欲求は密接に関連していますが、

真の自己肯定感は、どんな自分をも認める力から生まれるものです。

恋愛やパートナーシップを通して

悩み、自分や相手を知ろうとすることが私達の成長に繋がります。

そして、承認欲求は、私たちが愛を求める力でもあり、

それを否定することは自己否定につながります。

承認欲求を、素直にそれを受け入れていくことも

自己肯定感を上げることに繋がります。

だからこそ、「愛されたい」「彼は私をどう思っているのだろう?」

という感情は、恐れずに大切にしましょう。

それがあなた自身を理解し、愛を深めるきっかけになります。

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