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きづなレポート深掘り隊〔人的資本判定〕

こんにちは!きづなPARK事務局です。

きづなPARKで可視化できるレポートは、現在、12種類あります。
そんなレポート達を深掘りして、見どころやポイントの紹介を「きづなレポート深掘り隊」として、皆さまにご紹介いたします。
本日は、2023年12月にリリースした「人的資本判定」について、お話しさせていただきます。


人的資本とは

そもそも「人的資本」という言葉を皆さまご存知でしょうか。
「人的資本」とは、企業が有する経営資源のうち人の持つ能力を資本として捉える考え方です。その考え方を企業経営に活かし、企業で働く人の価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方が、人的資本経営です。

人的資本経営に取り組むことで、従業員のスキルアップと成長が促され、業務の生産性が向上します。 1人1人が今まで以上にパフォーマンスを発揮することで、企業全体の利益拡大が実現すると言われています。

中小企業における人的資本経営の重要性

ここまでお読みいただいた皆さまの中には、人的資本経営は上場企業のような大企業だけに関係のあることだと思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実は中小企業で人的資本経営を推進することは社内外から選ばれる企業になるために、大切で意味のあることです。

・効果①:従業員・就活者から選ばれる
人的資本という大きなカテゴリーの中には様々なものが含まれますが、例えば、人材育成を進めたり、働き方の多様化や労働環境の改善に努めることは、パフォーマンスの高い従業員の獲得や、既存の従業員のエンゲージメントを上げて企業に定着してもらうことに寄与します。

大企業と比べて従業員数が少なく、従業員1人のパフォーマンスが会社全体に与える影響が大きい中小企業において、これらの取組で人が成長することは企業の成長を大きく促進するため、中長期的な取組にはなれど、企業の利益拡大を実現する人的資本経営は大変重要です。

・効果②:取引先・投資家から選ばれる
2023年から大企業は人的資本情報を開示することを義務付けられていますが、これにより大企業のみならず全ての企業において、人的資本情報が企業の将来性を判断する指標として広まってきています。
その結果、取引先や投資家から選ばれる企業になるために、人的資本情報の開示が中小企業においても重要となっています。

人的資本情報の開示をする際のポイントは、その結果を定量的に数値化することです。数値化したデータは、企業の強みや改善点を明らかにし、ステークホルダーも理解しやすく、説得力を高めることができます。さらに、現状を定量的に把握することで、目標とのギャップを明確にし、改善策を迅速に進めることもできます。

選ばれる中小企業

人的資本判定レポートで可視化できること

きづなPARKの人的資本判定レポートは中小企業に特化した内容です。
人的資本という、大きく難しい範囲を中小企業経営者様にとって回答しやすい内容・設問に落とし込んだ点が一番の特徴といえます。

人的資本判定レポートは28項目の人的資本アンケートに回答いただくことで7つの観点から企業のリスクマネジメントや価値向上に対する取り組みを評価し、中小企業が目指すべき基準点との比較による判定を可視化します。

人的資本アンケートは、人的資本の情報開示に関する内閣官房の人的資本可視化指針及びISO30414の項目から、以下の観点で28項目に絞り設問を設定しています。

 • ISO30414ガイドラインで中小企業に対外開示を推奨されている指標
• 企業として最低限取り組んでおかなければいけない事項
• 人的資本に取り組むことを決めた中小企業が第一歩として取り掛かりやすい事項

人的資本可視化指針

参考:人的資本可視化指針 内閣官房ホームページ
https://www.cas.go.jp/jp/houdou/pdf/20220830shiryou1.pdf

レポートの見方/ポイント

人的資本判定レポートの見方をご紹介します。
上段に自社の点数と判定結果が表示され、「把握していない」と回答した設問項目など早急に確認すべき内容について、コメントを表示しています。

中段の数字は分類別の自社結果と他社平均です。
分類別の自社の点数と満点に対する達成割合を表示しています。
自社の点数を把握し他社平均との差分を確認することで、どのような点に取り組むべきかを知ることができます。

人的資本判定(上段・中段)

下段はチェックポイントと題し、法律や条例で定められている内容や企業のリスクマネジメントの観点から取り組みの優先度が高い項目をピックアップし評価しています。

人的資本判定(下段)

最後に

人的資本の取組を評価できる、「人的資本判定レポート」の見どころをお伝えしました。人的資本において自社が把握していない・取り組みができていない点から課題を見つけて、ぜひ人的資本経営を促進するためのきっかけにしていただければ幸いです。お伝えしきれていないレポート項目についても、今後お伝えさせていただきたいと思います。

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