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再放送のそのまた再放送の

再放送、再再放送、再再再放送

エンドレスと言えるほど
再放送を繰り返している

それは

刑事コロンボ

土曜日の午後
4:44からBSプレミアムで放送中
(放送時間が異なることもあります)

また、やってる
と思いつつ
また観てしまう中毒性

初期の頃の
まだ若いコロンボが
内容的にもいいですね。
小池朝雄の吹き替えも。

日本での初回放送は
1972年『殺人処方箋』
だそうです。
あれからほぼ半世紀。
恐るべきモンスターですね。

犯行シーン、犯人が予め明かされている倒叙物

犯人は地位も名誉もある、知的な人物

うだつの上がらない
ヨレヨレレインコートのコロンボを
内心小馬鹿にしています。

うちのカミさんがね

の名台詞を連発しながら
愚鈍を装い
犯人の懐に飛び込む。

じりじりと追い詰め、次第に

侮れないヤツと
犯人を
怯えさせ苛つかせる。

この心理戦が見もの。


少々荒っぽい手段(ひっかけ)も
やむなし。
すべては事件解決のため。

上流階級の暮らしぶり
とりわけ、豪華な邸宅
壁紙、床、玄関の大広間、家具などの内装や調度品は
子どもの頃から大きな憧れでした。

そして毎回楽しみなのは
豪華ゲストスター

犯人役、脇役に
知っている顔が屡々登場します。
あれは確か、
『大脱走』の人だとか
『スティング』に出てたなとか。

繰り返し犯人を演じる人もいます。
『構想の死角』『魔術師の幻影』
『第三の終章』
のジャック・キャシディ。

パトリック・マクグーハンの
4回は最多出演です。

老婆は番組のタイトルと共に流れるオープニング曲が大好きです。
ケータイの着信音にしたいと、以前調べたところ、
実はコロンボのテーマ曲じゃないということが判明しました。
アメリカの一連のドラマシリーズ共通のテーマ曲らしいのです。

しかし、あれが流れた途端
ワクワクが弥増します。


そういえば、
第3話『構想の死角』
スピルバーグが演出を務めたことは
有名ですね。

この作品からヒントを得たと思われるのが
古畑任三郎ファイナル『ラストダンス』

(『二つの顔』の要素も入っています)
数々の刑事もののお手本になったことは間違いありません。

さて、

巷にあふれる刑事コロンボランキング
ですが、

以下は老婆が勝手に選んだランキングです。

何よりコロンボらしい雰囲気を重視しています。

①死者のメッセージ

主人公はミステリーの女王
70を過ぎて尚かくしゃくとした
チャーミングな老婦人。
アガサ・クリスティを髣髴とさせます。
動機は我が子のようにかわいがっていた姪の復讐。

ミステリー第一人者のトリックと
ダイイングメッセージ。
コロンボの犯人への敬意と心の交流が見どころ。

②二枚のドガの絵

人気の高い作品です。
大富豪の叔父を殺害し、叔父の元妻に濡衣を着せて遺産を横取りしようと企む美術評論家。
なかなか癖のある人物です。
ラストシーンが実にお見事!

③断たれた音

犯人はチェスの世界チャンピオン。
被害者は復帰したかつてのチャンピオン。
神経質な犯人が心理的に追い詰められていく過程がとてもリアル。

対戦前夜に、二人がレストランのテーブルで、塩と胡椒の瓶を駒に見立てて戦うシーンがとても印象的です。

④忘れられたスター

コロンボ史上、最も悲しいお話。
テーマは老い。
この年になると一層身につまされます。

⑤別れのワイン

人間よりワインを愛した男。
結婚は人生の墓場というメッセージが込められていることは
大人になってから気づきました。

⑥意識の下の映像

確率的にはあまり現実的でない犯罪?
サブリミナル効果という言葉を初めて知り、大興奮した思い出の作品。

⑦ロンドンの傘

コロンボ、ロンドン出張先での事件。
英国人におのぼりさん扱いされても
最後はビシッと事件解決。
シェークスピア俳優とか貴族とか本物の執事とかスコットランドヤードの刑事とか蝋人形とか。。。
雰囲気満点です。

⑧偶像のレクイエム

圧倒的な華のあるハリウッドスター役はアン・バクスター。
彼女には重大な秘密が。
大スターの生活を覗き見するような楽しさ。
コロンボも女優の魅力にメロメロ。

⑨ パイルD-3の壁

子どもの時に強い印象を受けました。
ピンチに陥ったコロンボにハラハラドキドキしましたが、何度も繰り返し観るうちになるほど!と納得しました。

⑩ 秒読みの殺人

犯人はバリバリのキャリアウーマン。
相当な野心家です。
タイトル通りの秒読みの殺人をやってのける度胸。
自分を捨てた男を殺す行動力?
犯人の心臓の鼓動が聞こえてきそうです。

ランキングは下位から発表するのが
定石ですが、
不動の1位『死者のメッセージ』
以外はほぼ順不同。

どれも甲乙つけがたい作品ばかりです。


ご自慢の超年代ものの愛車プジョー

安葉巻

ペットの名無しのワンちゃん

大好物のチリ

そしてやぶ睨み

時々出てくる鼻歌、口笛、片手で奏でるナゾのピアノのメロディは
THIS OLD MAN
マザーグースの数え歌ということです。

このことは

ぼろんこさんの
ブログ刑事ぼろんこ
で知りました。
(いつも愛読しています。)

いったん帰りかけては、

あとひとつだけと引き返し
犯人をうんざりさせる。

刑事コロンボは永久に不滅です。