【海外移住の話③】 フィジー 《2年間の現地勤務で感じた、フィジー人の働き方3つの特徴》
フィジーというと、「南の島」「おおらか」「何でもアリ」というイメージが先行するかもしれません。
が、実際にフィジー人たちと毎日働いていると、感じることがたくさん。
実際に現地で働いてみないと分からない、フィジーの意外な一面3つをご紹介していきます。
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①意外に強い、フィジーの上下関係
フィジーでは「年長者を敬う」文化が日本以上に色濃いです。長老や村長を敬う、村文化からきてるんかなーと思います。
生徒が教師に逆らうことはほとんど無いし、上司に指示を出されたら、それが少々理不尽と思えることであったとしても、「Yes, ma’am」「Yes, sir」と言って遂行する傾向が強い。
加えて職場では、別部署へのコミュニケーション・ラインについてもかなりセンシティブでした。
例えば、経理部に自分の給料のことで質問があったとしても、
「従業員→自分の部署の部長→自分の部署のマネジャー→経理部のマネジャー→経理の担当者」
といった正規フローを注意して踏まないと、上司から警告のメールがとんできたりします。
日本社会でも同様の場合が多くありますが、この上下関係のセンシティブさは、当時自分がフィジーに対して持っていたイメージと違っていてびっくりしました。
フィジーで現地人と一緒に仕事をすることになったら、慣れるまではこのポイントに注意してみてください。
②女性の方が社会進出してるかも
僕が働いていたフィジーの学校の職場では、管理職には女性のほうが多かったと思います。
上司も、その上司のジェネラルマネジャーも、経理のトップも女性。
職場に限らず、コミュニティーの中で積極的にポジションをとっていく女性が多い印象を受けました。
家庭でも、女性の方が強かったような気がします。
(↑上司のMrs. Cagi)
(↑経理のトップLoさん)
(↑日本語もできる敏腕スタッフVaさん)
③ON・OFFの切り替えが光速
これは日本の職場環境とは決定的に違う点だと思ったのですが、相当シリアスな話をしていたとしても、話が終わった後は光速で雰囲気が切り替わります。他の国でも言えることだと思いますが、フィジーでのこの特徴は顕著でした。
業務に関わる話をしているときはザ・上司部下の雰囲気だったのが、1分後にはお母さんと娘みたいになったり。
ミスをした部下をこっぴどく叱った上司も、叱られた部下も、話題が切り替わると何事もなかったかのように笑い合っています。
実の娘が亡くなって悲しみにくれていた教師が上司の腕の中で泣きじゃくって、次の日には大笑いしていたことも。日本の感覚からしたらちょっと違和感を覚えるくらい、立ち直りが早く見えたこともありました。
こういうときの、支え合うお互いの在り方は、本当の家族のようです。
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もちろんケースバイケースですが、どれも僕の周りではそれらの傾向が強く表れて見えました。
同じ太平洋諸国、南の島のトンガ、サモア、バヌアツ、キリバスなどの働き方はどうなんでしょうね。
周辺国との違いと共通項についても興味深いので、フィジーとの違いを発見した方は、ぜひ教えてください。
↓金鉱を訪れて出会った、元国連平和維持軍のおじさんの目力にアテられた話につづく。
8月初旬から夫婦でCamino de Santiago巡礼の旅に出ています。出費はできる限り少なくしている旅なので、サポートは有り難く旅の資金にさせていただきます。ですが、読んでくださったり反応をいただけるだけで、一緒に旅している気分になって十分エネルギーをいただいています。^^