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チュスタのついでに境港に行ったのか、境港のついでにチュスタに行ったのか、それは別に大した問題ではない。

<序>

俺は基本的に気まぐれで行き当たりばったりな人間でもあるので、何とかなるさ、ぐらいの感じで生きている。
今回、2019年6月16日にサッカー明治安田生命J3リーグ第12節の1試合、ガイナーレ鳥取vsセレッソ大阪U-23戦が鳥取県米子市のチュウブYAJINスタジアム(別名チュスタ。以下そのように略す)であることは知っていた。
俺が普通チュスタの試合に行く時は、自家用車で行くのが常だ。米子市は鳥取市よりずっと近い。米子近辺までなら車で行ける、と自分の中で設けているリミットに抵触しない範囲の距離だからそうするのだけど、今回はちょっと違うことをやってみよう、と思った。
別にOWL Magazineに触発されたわけでも何でもなく、単に自分で気が向いたのでやってみるか、と思っただけ(ちなみに俺はOWLのメンバーではないので念のため。YouTubeのライブ放送には時々お邪魔するが)だ。
早い話が、生来の気まぐれがたまたま出ただけ。ただ、だからこそある程度前から計画というか目処は立てていたけれど、列車やバスの時刻を別にしたらほぼノープランのこれ。ただ、数日前から流れ始めた「決行当日に雨が降って風も強まる」とかいう予報を目の当たりにした時は、正直気象協会をちょっと恨みたくなった。

まあ、風雨のピークが元々前日土曜日にあったこともあり、この予報は結果として言えば外れてくれたが、まあ、それは後ほど触れよう。

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朝飯を食って、毎朝欠かさず飲む薬も飲んで、準備を整えて(・・・と、この時点では思っていた)から、自家用車に乗って、出雲市駅近くにあるタイムズの駐車場に車を置いてきた。
補食代わりにノンカロリーのゼリーを飲むのが好きなので買おうとしたら、出雲市駅のハートインにはそれがない。ガッカリした。
まあ、いい。ICOCAに前日チャージを済ませておいたので、そのICOCAで今回の切符を買った(特急券しか写ってないが、ちゃんと目的地までの乗車券も購入しているので念のため)。

時間的に余裕を持ちたかったので、普通列車でなく特急列車に乗ることを最初から決めていた。このため、やくも10号に乗った。そして着席して、やくも10号が走り出してしばらく経った時、俺はとんでもないことに気づいてしまった。

試合のチケットとGGC(ガイナーレ鳥取のファンクラブ)の会員証を忘れてきた!

もう列車は出雲市駅を出たあと。どうすることもできない。そもそも家を出た段階で気がつけよ、という話。迂闊と言えば全く以て迂闊に相違ない。俺はこういうところで致命的なドジをやらかす。それらが入ってるチケットホルダーは、今頃家にいて、のうのうとしてやがる。チケットホルダーはモノであり意思を持たないが、もしも意思を持っていたら「あの野郎、俺を忘れるなんて大間抜けもいいところだ」と嘲笑することだろう。
まあ、でも・・・、チケットを忘れたからって、それはそれで当日券を(非会員価格にはなるが)買えば済むことだし、グッズも別に〇万円単位で購入するわけでもない。レプリカ(あるいはオーセンティック)ユニフォームとか買わないし。今回は決して高くないグッズが新しく出ているらしいんで、グッズ関係についてはそれを買うだけの話だ。

今回のお目当ては少し大きめのガジェットケース。それは後ほどお目にかけることにしよう。
ともあれ、こうなったら少々の追加出費はやむを得ないと腹を括りながら、米子まで行くことになった。
ところで、やくも号の381系電車には随分と久々に乗る。特に、いわゆる「ゆったりやくも」へと改造されてからは、乗る機会が少ないような気がする。

米子に所用があって列車を使う場合も、だいたいは上のような普通列車か、「アクアライナー」という名称のある快速列車を使うし、特急なんて、むしろ帰りを急ぎたい時にやむなく使うケースばかりだから、米子への往復に特急を利用するなんて、あまり記憶にない。あったとしてもそんなに回数はないはずだ。
それを今回は使った。先程も少し触れたが、時間的な余裕を持ちたかったからそうしたのである。
かくしてやくも10号は、スムーズ且つナチュラルに、山陰本線を滑るように走りつつ、米子まで到着した。この列車は岡山行きなので、岡山に行く乗客もそれ相応にはいると思うが、今回の俺の場合は米子で降りる。

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米子に着いた俺は、やくも10号を降りて、米子駅0番ホーム(俗に霊番乗り場、とも言う)に向かった。次に乗る予定のこいつが出迎えてくれた。水木しげる先生の、特にゲゲゲの鬼太郎(2018年から第6期のテレビアニメが日曜日の朝にフジテレビ系列で放映中。実はいちいち見ているわけではないが録画はしている)絵が描かれている列車である。

何年も前から鬼太郎のキャラをあしらった列車がいて境線(車両運用の都合によっては山陰本線でも見かけることがある)を走っているのは知っているし、山陰本線には名探偵コナンの列車さえも時たま走っている。

ねこ娘は、怖い表情も見せることはあるが、基本的には女の子なので可愛らしく描かれている。アニメでも歴代のねこ娘は概ね可愛らしく描かれているものだ。俺は小串容子さんの声の印象が強いのだが、それ以降の声の印象が強い人もいるだろう。あれだけ度々リメイクされている作品なのだ。それは人それぞれというものだ。

今は知らないが10年ちょい前にはこういうオブジェも米子駅にはいた。境線沿線の駅はゲゲゲの鬼太郎にも登場する妖怪の名前が愛称としてつけられている。米子駅はねずみ男駅だ。

ねずみ男駅のオブジェ以下、これらの看板について今回ではなく以前撮影したもので大変申し訳ないのだが、沿線各駅にはこんな感じの案内看板が用意されている。

今回撮ったのが牛鬼駅(中浜駅)だったのだが、どうにもヘタクソで恥ずかしい。スマートフォンのカメラではやはり難しいものらしい。
このついでに、車窓の風景も1つピックアップしてみよう。しばらく(というより、もう米子市と境港市との境に近い場所)進むと、米子鬼太郎空港あるいは航空自衛隊美保基地に出くわす。

米子鬼太郎空港は現在は日本航空(JAL)系は降り立たず、全日空(ANA)が降り立つ。ちなみに、山陰地方でJALが離発着するのは出雲縁結び空港だけで、残る萩・石見、鳥取、そしてこの米子はANAが離発着する。
実は大変に恥ずかしい話だが、俺はここまでの人生で飛行機というものに一度も搭乗したことがなく、その際の気分をまるで味わったことがない。だから、飛行機に乗り慣れている人が実は少し羨ましい。
いつか飛行機に乗れたら良いのに、と思っているが、さて、そんな機会が訪れる日は来るのか。
まあ、それはそれだ。そんなことを言っている間に、境線はのんびりと走りつつ、終端の境港に着いた。

境港駅は鬼太郎駅である。まあ、そりゃそうだ。水木しげる先生の街だから当然と言えば当然なのだが。
ちなみに、今回境線に乗って気がついたのだが、列車内の自動放送アナウンスに妙な声が混じっていることに気づいたのだ。えらいダークっぽいイメージの少年風の声、そこそこに元気な女の子の声、明らかに聞き覚えのある張りのある声、それぞれ何だろうと思っていたが、どうも今やっているゲゲゲの鬼太郎のメインキャストらしいと気づいた。
つまり、鬼太郎=沢城みゆき、ねこ娘=庄司宇芽香、目玉おやじ=野沢雅子という3人の声でアナウンスをしているのだ。ねずみ男=古川登志夫さんは残念ながら登場しない。
野沢雅子さんがやけに出てくるのに、この人は鬼太郎ではなく目玉おやじ風の喋りしてるんだな・・・などと間抜けなことを思ったのだが、よくよく考えると今の第6期キャストなんだ、と思い出した。だから野沢さんが鬼太郎ではなく、物故者でもある田の中勇さんから継承した目玉おやじの声をやっている。
これ、10年ちょい前に乗った時にはなかった趣向のはず(あの時は普通の自動放送だったような気がする)なので、現在放映中の第6期の開始を受けて始まったものと推測できる。それより何より、沢城さんってあんなにダークな声質出せるのか、とほとほと感じ入った次第。たぶん、今この人が増山江威子さんから引き継いで演じている峰不二子とはまるっきり違う演じ方をされてるんだろうな、などとも思った。あちらは大人の色香が漂う女性で、鬼太郎のような妖怪の少年とはキャラが違う。
ともあれ、歴代の鬼太郎とも何処かテイストが異なる何とも不思議な鬼太郎ではある。
さて、話が大幅に脇道に逸れてしまったので、本題に戻るとしよう。

<3>

境港駅の中には、こういった鬼太郎キャラをあしらったベンチがいくつか設えてある。後ほどご紹介もするが、ホームにもあった。
駅の外に出ると、水木しげる先生のお出迎えを受けることとなる。

水木しげるロードなど、至る所にこのようなオブジェが設えてある。境港市の1つの大きな特長と言って良いだろう。水木しげるという偉大な漫画家を育てた街であり、そのことは例えば水木先生にまつわる読み物であるとか、朝ドラ「ゲゲゲの女房」にも詳しいだろう。

今はCSのファミリー劇場で放送中のようなので、機会があれば見てみられると良いかもしれない。水木先生をもじった人物の役を演じているのは向井理。主人公でその奥さんの役を演じているのが松下奈緒だ。俺も好きなドラマの1つだった。

たまたま境港に停泊していた高速船レインボージェットに出くわした。これもいつかは乗ってみたいものの1つだが、隠岐はなかなか行く機会がないので、実際どうなのだろう。
あと、なるべく天気のいい時に乗りたいもの。天気が悪いと欠航することがたまにあるようだから。
さて今回、何故、チュウブYAJINスタジアムに行くことにかこつけて境港まで足を運んだのか、と言うと・・・

ここのお店に寄りたかったから。千代むすび酒造岡空本店である。

今、脳梗塞の予後を安定的にするために酒断ちしてる自分が、酒造会社がやっているお店に何の用事だ?と思う人もいるだろうが・・・

これを買いに来たわけ。実際2本買ったよ。もっと体調が良くて持ち運びが軽々とできる体力があったら、もう少し買っていたかもしれないが、とりあえず2本で勘弁願いたい。

現物も買わずに店頭の商品だけ撮影して帰るようなしみったれた真似は決してしない。今回、俺はこれを買い求めるために境港まで来たわけだから当然というものだ。
えっ?おまえ、脳梗塞を理由に呑めないんだから買う必要ないだろ」だって?
冗談じゃないよ。ナンボ酒断ちしてるからって、それとこれとは別。俺だって酒ぐらい買うし、俺が呑めないなら他の誰かにあげるよ。幸い家人は呑めるから今回は家人に提供することになるだろう。
それにまあ、これ買うと割合は知らないけど、売り上げの一部がガイナーレ鳥取の活動支援金になるというのだから、これはガイナーレ鳥取を応援していると公言する立場上、買わないわけにも行くまい。まあ、いろいろこじつけてはいるが、要はこの小さな酒瓶をお買い上げに来たわけだ。

まあ、怒ってみても仕方ないので、千代むすびという酒のお味の話をさせてもらうが、実際、実は以前一度だったか、呑ませていただいたことがある。自分には合う感じで好きだった。自分の体調が良くて、昔みたいに酒を受け付けるような身体だったら、味わってみるのにな。ホント、残念だ。

さてまあとりあえず、酒を買ったので当初の目的は果たしたわけだが、これだけのことで単に境港を去ってしまってはクソ面白くもない。せっかく来たのだから・・・

水木しげるロードを軽く散策してみるか、となった。以前からここにも足を運んでみたかったので、ちょうど良い機会だと思った。

とはいえ、ほんのさわり程度しか歩いてないし、もっと時間的な余裕があったらあちこち歩くんだけど、今回はそこまで余裕時間を見てなかったので限られた場所に留めた。それでも自分としては楽しむことができたんじゃないだろうか。

水木先生関連のオブジェだとか石碑とかいっぱい並んでいて、ものによってはいちいち可愛らしく作ってあるので、なかなか目の楽しみになった。
オブジェは、ゲゲゲの鬼太郎に出てくる人物だけではない。他の作品に登場するキャラクターも採用されている。いろいろ種類があるので、余裕があったら全部見て回ってみるのもいいかもしれないだろう。
あと、こうやってオブジェを見つつ散策している間は、空模様も落ち着いていた。曇ってはいたが、雨は降らないでくれた。
そして、ここにもやってきた。妖怪神社だ。

水木しげるロードに来たからには、妖怪神社にもお参りしてみよう、となったわけだ。お賽銭を投じていざ参拝。神社にお参りする際は、神社の別を問わず、どこかしら凜とした気分になるというものだ。実際、改まった厳粛な気分でお参りを済ませた。
ついでに、この3枚の最初にチラッと写り込んでいる「むじゃら」という名の売店というか何というか、そこに行ってみた。いろいろな商品を売っていたが・・・

サッカー親父のTシャツと、目玉おやじのトートバッグを購入してしまうのであった。
サッカー親父のヤツは、鳥取駅で前に見た「ちょい悪おやじ」のヤツのシリーズらしい。このシリーズは他にも野球親父だの何だのといろいろあったみたいだ。もちろん、前に見たちょい悪おやじも健在だった。このシャツは税込み2160円だった。
トートバッグの方はなかなか可愛らしいデザインだ。目玉おやじ自体がそれなりに愛嬌がある風体なので、可愛らしくもなろうってものだ。こちらは税込み1620円。こちらのデザインをあしらったTシャツもあったのだが、今回は購入を見合わせている。
あとで気づいたがお守りなども売っていたが、今回は買わないでおいた。何故って緑色のそれがなかったから。たまたま切れていたのか最初から緑色のお守りがないのかは知らない。まあ、ともかく、今回はお守りは買わなかった。「むじゃら」は妖怪神社の真横にあるのでぜひお立ち寄りいただくと良いかもしれない。Tシャツやバッグ類が他にもたくさん売られている。品数品揃えは比較的豊富だ。

こうして、ごく短時間ではあったが、境港をさわりだけでも満喫できて、何だかちょいとほっこりしたところで、米子に戻ることにした。

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境港からチュスタに向かうのには、境港駅から外浜経由の境港線のバスに乗り、浜橋という停留所で降りて、そこから10数分程度歩く、というルートがあるのだが、浜橋の停留所が大きな通りにはあるが、そこからチュスタまで行くルートに不案内なので困ってしまった。下見などするわけもない。せいぜいGoogleマップで調べてみる程度だ。

この方法はわりと早くから諦めた。それでなくても、さっき千代むすび酒造岡空本店で、小さいながらも瓶入りの酒を買っている。そんなもの、どう見ても荷物になる。
そう思ったので、米子駅に戻ってコインロッカーに買ったもの(酒2本、Tシャツ、トートバッグ)を一度突っ込んでおいて、あとで帰る時に取りに来りゃいいや、と考えることにした。
境港駅から浜橋までの路線バス運賃(640円)と、境線全区間に乗車して米子駅まで帰った運賃(320円)+米子駅からチュスタ最寄りの停留所までの路線バス運賃(260円)との合算では、差がそんなにない(むしろ米子駅まで帰った方が少し安いぐらい)なので、そっちにすることにした。
米子駅のコインロッカーのありかが、以前知ってた場所と全く違うので些か閉口させられたが、それでもどうにか見つけて、荷物をぶち込んでおいた。そしてバスターミナルに行き・・・

下葭津(「しもよしづ」と読むらしい。米子在住歴が少しぐらいあるという俺のような浅い知識程度ではわかりようもない。米子市の特に弓ヶ浜半島近在に在住の方にはわかるかもしれないが、彦名方面にある地名だそうだ)行きのバスを待っている。
河崎・富益という米子のどローカルな地名を言われて「ああ、あそこか!」と想像のつく人はたぶんそんなにいないと思うが、だいたいその辺りを走るバス路線だ。

Googleマップで調べてみると、なんか知らないが結構うねうねとわけのわからない道路を走る路線みたいだ。内浜通りをまっすぐ走りながら安倍方面で右折すればいいのに、などと虫のいいことを考えもしたが、バス路線の設定は恐らくそんなに甘いものではないだろう。
なお、このバスにはやはりチュスタに行くらしい数名のサポーターさんらと乗り合わせることになった。セレッソ大阪側のサポーター氏もいたみたいだが、こちらの複雑怪奇なルートを走るバスをどう思っただろう?
ともあれ、バスはユニサン前の停留所に着いた。俺は降りたのだが、やはりこの身体だ。そう易々とは行かない。昔の病気をしてない時、あるいは、最初の脳梗塞の時ぐらいの程度だったら、まだこれぐらい余裕だったが、今はそういうわけにいかない。
まあ、とはいえ浜橋の停留所からの不案内ぶりを考えると、こちらのルートを選んで正解ではあった。だが・・・

以前こういう店だった今のローソン・ポプラには寄れなかった。そんな余裕がなかったし、何しろ早く行ってチケットを確保したかった。

で、とりあえず、チュスタに着いた。

ガイナマンは来場していた島根スサノオマジックの選手たちとじゃれつきながら・・・いや、一緒にバスケットボールのフリースローに興じていたが、どんなもんだったんだろうか。
で、このガイナマンの背後にチラッと写っている缶バッヂを作るブースにも行ってきた。

俺が行ったら受付番号3ってことになってるんだけど、これ、最終的にどれぐらい人が来たんだろう?実は密かに気になっている。無事に少しの後に俺のしかめっ面が写った缶バッヂが手元に届くんだろうか?

かくして、ようやくチケットをゲットできた。メインスタンドにすべきだったかなとは思ったけど、バックスタンドにした。ただ、チュスタのバックスタンドはどうも俺はあまり好きじゃない。見にくいとかではなく、もっと違う理由だったりする。

そして昼飯はロイヤルコーヒーのエビカツバーガーと・・・

俺御用達と勝手に思っている主食屋さんの牛タン串2本を食した。以前みたいにドカ食いしないので、これでいいのだ。エビカツバーガーはともかく、牛タン串は普通に美味い。
試合の前には例のガジェットケースも購入した。非会員価格で買ったが、会員証持ってこなかったんだからしょうがない。

わりとデカいな、これ。どういうサイズを想定してるんだろう?ともあれ、買いたいものは買っておいた。
試合の少し前には雨がぱらついてきたり、こりゃヤバいなあと思ったが、時間の経過と共に雨は止んできて、気がついたらほとんど降ることはなかったぐらいだ。試合後には晴れてさえ来た。

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さて、試合の方だが・・・

まあ、いちいち振り返るのは面倒なので、この辺を見といてほしい・・・てな不親切はしない。
まあ、一言で言うと、フェルナンジーニョ様々ではあって。先制点は相手のDF陣とGKとの僅かなズレを巧みに突いたフェルナンジーニョがGKとのマッチアップに競り勝ち、見事なシュートを決めている。

このあと、セレッソは山根永遠が上松瑛のクリアが中途半端になったところを突いて、逆にそれをモノにしてゴールに結びつけるという見事なプレーで同点に。
ただ、その上松、見事に汚名を返上した。この、驚天動地のジャンピングボレーで。

もうね、これ、さすがにビックリした。自分の人生でも、そんなに多くは見られないであろうアクロバティック且つ恐ろしいほど美しいゴールだったもんなあ。
前半はこういう展開だったので・・・

2-1で終わっている。
そして後半開始からある程度時間が経った頃、その上松が放り込んだクロスボールに・・・

昔、ナイキのCMでロナウジーニョがやった「Brazillian Pingpong」と称されるあれかよ、と言わんばかりのヤツ。

なんか、あれ思い出しちゃったな。右脚の一撃がクロスバー直撃した時なんか特に。それを左脚でトラップし直した上で今度はゴールに突き刺すんだから、もうスゲーの一言。
そんな驚天動地2号のゴールだったけど、フェルナンジーニョが右脚でダイレクトにシュートする直前に相手選手を引き連れて猛然と前方に走っていった林誠道の献身性がなかったら、と思うと、あの局面での林はもっと褒められるべきだなって思う。
何はともあれ・・・

試合の方は3-1で無事快勝。ガイナーレ鳥取としては久々に溜飲の下がる試合だったと思う。

こうして、試合は終わり、その頃になると天候もだいぶ持ち直してきた。

鳥取サポーターの方の車に米子駅まで同乗させていただき(この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました)、無事に米子駅に着いた。

米子駅にある「おみやげ楽市」に寄って、白バラ牛乳グッズをしこたま買い込んだ。上から「鉛筆セット」「絆創膏セット」「レターセット」「トランプ」だが、さて使うことはあるんだろうか?

もう、帰り際になると実は結構ヘトヘトで、早く座りたかった。何しろ以前とは疲れ方が異なり、それに伴いの消耗感も大幅に異なる。こんな時、普通列車なんぞに乗ったら、到底座れないかも、と思ったので・・・

タッチの差で出雲市行き「とっとりライナー」を逃したので、それならちょうどいい、とばかりにやくも17号または19号(実はこの日、新見駅付近で何かトラブルがあったらしく米子到着が遅れたらしい)に乗れた。
乗ったら、これを飲んだ。酒じゃないぞ。水。

ガイナーレ鳥取のスポンサーの1つ、ミライズの「結の水」だ。美味かったぞ。特急に乗ると出雲市までがあっという間だ。わりと早く着いた。

お出迎えはこの子。もちろん、有名すぎるしまねっこだ。
さて、晩飯をどうしようか?と考えて、どうせなら外食しちまえ、と思ったので、俺が摂取カロリーとかに気兼ねなく食えるモノならこれだと思った。まあ、俺をある程度ご存知の方々にとっては例によって例による代物なのだが・・・。

たまき出雲店で抹茶蕎麦(税込み810円)を食べてみた。普通の出雲蕎麦でももちろん美味いんだけど、抹茶が入っている分、香りが違うのかもしれない。

<結びに>

ま、そんなわけで、行き当たりばったり境港・米子サッカー旅をごく簡単にご紹介してみた。
何だよそれ、ぶらついてるばっかで全然旅じゃねえじゃん!」とツッコミを入れたくなる気持ちはわかるけど、何しろ当人はこれでも旅気分なのだから、まあ、許していただきたい。
俺だって、もっと本格的な旅とかしたいよ。身体の状況さえ許せばね。だけど、今の俺はこんな身体でなかなか自由に際限なく歩き回れない。日曜日だって、あれこれ行きたかったけど、時間的制約と自分の身体の事情で、そんなにあちこち行けなかった。どうせえっちゅうの。
ま、こんな身体になったのも、結局は誰のせいでもなくて自業自得だから、誰に恨み言を言ってみても始まりゃしないけどね。

それにさ、こういうのって、結局、自分が楽しむことが一番大事なんだよ。他人がどうこうの前に、自分がまず一番楽しむこと。それで良いんだよ。
現状の俺はこうやってサッカーを見にスタジアムに行っても、応援行為なんかすることはできないし、ゴール裏になんてとても行けない。周りの迷惑になっちゃうものな。だから、自分ができるやり方で楽しみたいし、クラブやチームに力を貸せるものなら貸してあげたい。そのことをいつも考えているつもりだ。

もちろん、このへっぽこ珍道中で何の力になるわけでもないし、ただてめえの好きなことを勝手にやってるだけだけど、それが好きなチームとの距離を詰める可能性のあることなら、何だってやるよ。

まあ、今回の場合はチケットやらGGCの会員証やら、クッソ大事なものを目一杯忘れてきてしまうと言う、我ながらドジなことをしでかしたが、それはそれで仕方のないことだ。次回から忘れなきゃいいんだから、そのこと自体は悔やんでみても仕方がない。

選手ののぼり旗プロジェクトにも例によって協力させてもらった。

俺、ナイトマッチのシーズンになると帰りの手段が確保できなくなるから、おいそれと鳥取には行けないんだよね。だから今回も気持ち程度ではあるけれども、協力をさせてもらった。のぼり旗、実際に出来上がるといいよね。

ああ、そうそう。最後に、この夏でアイドル活動からの卒業が決まっているChelipの2人に何かメッセージを書いてくれ、みたいなブースがあることを以前からチョロッと聞いていたけど、例のカマタマーレ讃岐戦の時から探してたけど、この試合ではようやくそれを見つけた。
だから、美音さんと麻友さんには「これからも楽しく!」とメッセージさせていただいた。利き手の左手があまり自由でないので汚い字が余計に汚くなって大変に申し訳ないのだけど、お2人にはこれからも楽しく羽ばたいていてほしいな、と思うのであった。

では、最後に目元涼しいいけめん氏、強小戦士ガイナマンの勇姿で、このテキストをクローズしよう。

行く先々で出会った皆様、本当にありがとうございました。

基本的に他人様にどうこう、と偉そうに提示するような文章ではなく、「こいつ、馬鹿でぇ」と軽くお読みいただけるような文章を書き発表することを目指しております。それでもよろしければお願い致します。