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「好きなこと」が見つからない人にオススメしたい、仕事選びの5つのステップ

今回はキャリアに関するこちらの記事です。

キャリアコンサルタントとしても、一人のフリーランスとしてもとても頷ける内容でした。ある程度経験を積まれた方なら、この記事の内容に納得していただけるのではないでしょうか。

かくいう私も、学生の頃は好きなことややりたいことを仕事にしたい!…と思っていましたが、今はこの記事で示唆する考えに近いです。

ちなみに、社会人の皆さんは今の仕事をどのように選びましたか?
最初から好きなことを仕事に選びましたか。それとも、結果として選んだ仕事を好きになれたでしょうか。

また、意思決定や選択の際、偶然の出来事ご縁のように感じられるものはなかったでしょうか。

就職活動を前にした学生から毎年個人的に相談を受けていますが、よく聞かれる「やりたいことが見つからない」という相談者にアドバイスしている5つのステップをご紹介します。

これをしたら選んだことがそのまま好きなことになるとは限りませんが、ミスマッチ率はかなり下げられると思いますので、ぜひ紙とペンを用意してやってみてください。

1.「やりたいくないこと」から明確にする

最初のステップは、好きなことではなく嫌いなことを明確にします。

なぜかというと、人は好き・楽しいといったポジティブな感情よりも、不快・嫌いなどのネガティブな感情の方が記憶に残りやすい生き物で、好きなことが思い浮かばない人でも「これだけは嫌」というのは比較的出やすいからです。つまり消去法的な思考ですね。

嫌いなこと、どうしてもしたくないこと、長く続けられそうにないことを具体的に書いてください。職業でなくとも、たとえば「単調なことを繰り返す」といった行動でも構いません。書き出したらその理由も挙げてください。

そこそこの給料がもらえたとしても、これだけはやりたいくないというものを考えましょう。

好きこそものの上手なれともいいますが、嫌いなことを無理に続けてもスキルも身に付きませんし、精神衛生上もよくありません。

2.興味関心のあるテーマを絞る

1で残したもののなかで、具体的な職業に限らず興味関心のあること、テーマを選びます。

文章でなくとも、例えば「子ども」「海外」「食」「高齢者」「旅」「メディア」のような単語でも構いません。出来るだけたくさん挙げ、その理由も明確にしましょう。

ここでのポイントとしては、社会で話題となっていることや課題と繋がりそうなテーマだとなおいいですね。

「子ども」なら少子化、待機児童とか、「旅」ならインバウンド、民泊とかそういった感じで、その後連想がしやすいものを出してみましょう。

3.価値観・判断軸を言語化する

次は自分が働く上で大切にしたい価値観や判断軸を過去の経験と結びつけながら言葉にします。

たとえば「誰かに喜ばれたい」「仕事を通して成長したい」「自分の裁量で進めたい」「チームワークを大事にしたい」といった感じです。

過去の経験と結びつけるというのは、言葉にしたその価値観や判断軸がなぜ生まれたのか?ということを自問自答していきます。なぜなぜを2~3回繰り返しましょう。

「誰かに喜ばれたい」なぜ?➡「接した人にありがとうと言われるとモチベーションが上がる」なぜ?➡「学生時代に頼まれて参加した清掃ボランティアだったけど、想像以上の地域の人に喜ばれたから」といった流れです。

できるだけ遡りその価値観や判断軸が生まれたであろう原体験を掘り起こしてください。

4.強み、長所を把握する

次は自分の強みを明らかにしましょう。
他の人が苦になるようなことが苦にならないこと、自分が当たり前にできると思っていたことが、実は当たり前ではないと気づくことも強みです。

自分のことをよく知る家族や友人に聞くのも手ですし、就活関連のサイトでも診断を受診したり、ストレングスファインダーのような日本の企業でも取り入れられているツールを使ってみるのも効果的です。

注意したいのは、こうした診断ツールは人間の一側面を表したにすぎません。経験を積んだら変わりますし、心理状態によっても変動する流動的なものですので、盲信せずあくま参考程度にしてください。

5.価値観×強みを職業へフィッティング

最後は3と4を掛け合わせ、2のなかでそれらが活かせそう職業や業界、領域をフィッティングしていきます。

フィッティングとは鏡を見ながら服を合わせてみるようなイメージで、明確にしてきた価値観や強みがその業界、職業に就いたらどうに活かせそうか、その業界で働いている自分の姿を想像していきます。

たとえば「誰かに喜ばれたい」という価値観、人に逐一指示されるよりは「自分のペースで進めたい」という判断軸があり、社交性やコミュニケーション力に強みがあるとします。

金融業界なら、証券会社や銀行の営業なんていうのはどうでしょう。
営業なら自分のペースで仕事を組み立てられるし、得意先の企業・個人を訪問し、自分の提案で喜んでもらえることもあるかもしれません。

HR領域で派遣会社のマネージャーのような仕事もあるかもしれません。
人と接するのが好きならば所属される方のサポートはもちろん、派遣先の企業とのコミュニケーションもやりがいになるでしょう。

ぜひ、そこで働く自分のポジティブな姿が想像できるかどうかをやってみてください。

可能ならインターンシップや職場体験・訪問をしてみるのもいいですね。

一般の求人から探すだけでなく、役立ちそうなご縁や繋がりがあればそれらを頼ってみるのも有効です。公に求人は出してないけれど、いい人がいれば来てもらいたいと考えている組織は潜在的に結構あるものです。

ポイントは”ある程度続けられそうか”

外部環境や人間関係の相性もあるので、もし合わなかったら若いうちは潔く転職もありだと思います。石の上にも三年と無理することはありません。

しかし、せめて1~2年程度、一定期間続けられないと面白さややりがいは見出しづらく、ジョブクラフティングもやりにくい。なので、ある程度続けられそうかどうかが選ぶポイントです。

これが上手く行くと、嫌いではないこと→続けられそうなこと→面白いと思えること→好きなこと・やり続けたいことへと移り変わって行く感じ。

好きなこと・やりたいことがいつか向こうからやってくるというのは白馬の王子様並みの幻想です。

自ら機会を創り出すこと、選んだ仕事を好きなことへと変える創造主は自分自身です。

私は新卒の際の就職活動は不本意な結果に終わりましたし、20代のうちはキャリアプランを持たねばと固執していましたが、今思うと初めから好きなことを仕事にせず、計画を手放しゆるやかに方向性だけを決め後は流れに身を任せたことで、結果として満足いくやりたいと思える仕事に行き着くことができました。

この経験から個人的に思うのは、本当に好きになれるかどうかやってみないと分からないし、好きと思える仕事の多くは結果論ということですね。

計画や他者の評価はほどほどにし、自分自身の感覚や経験、そしてタイミングや流れを信じてみるのもいいと思いますよ。

数多あるnoteのなか、お読みいただきありがとうございました。いただいたご支援を糧に、皆さんの生き方や働き方を見直すヒントになるような記事を書いていきたいと思います。