№5316:「人件費の削減によって利益を出すこと」にはまったく意味がない
こんにちは。遠藤です。
※過去分(4740回分)はこちらにあります。
さて、新コロ禍の影響もあって、フィットネス業界各社は店舗の利益を出すことに必死になっています。
この時、ほぼすべての会社がやっているのが「人件費の削減」です。
が、「人件費の削減によって利益を出すこと」にはまったく意味がありません。
こういう方針下でやっている人たちは本当に可哀想です。
もちろん「無駄を省くこと」は必要です。
ただし、ここでも「無駄とは何か」という定義が必要です。
私が言っている「無駄」というのは「必要とするサービスに要する時間数に対して、サービスをする人の勤務時間数が多いこと」です。
例えば、1日12時間営業するとします。
この時、1時間あたり常時2名のサービスが必要だとします。
※ここにクラブの信念とか姿勢が出る。
ということは、1日のジムのサービスには24時間必要ということです。
で、1日8時間勤務する社員が3名と1日6時間勤務するアルバイトスタッフが2名いたとします。
全部足すと36時間になります。
これだと12時間が「過サービス」、つまり「無駄」です。
なので、適正なシフトを作成しながら12時間分を削減することになります。
このように「無駄は数値化」できます。
が、多くのフィットネスクラブはこういうことをまったく考えていません。
そもそも大半のトップは現場を見ていませんから「自社のサービスに何時間が必要か」ということ自体を知りません。
よって方針は「とりあえず減らせ」です。
(本題に戻ると)仮にそのクラブの赤字額が月間30万円だとします。
で、支配人の給料が月間50万円だとします。
単純に支配人を外せば月間20万円の黒字になります。
多くのフィットネスクラブがやっているのはこういうことです。
これは単なる数字の遊びです。
「クラブを黒字にする」ということは「ビジネスモデルを黒字にする」ということであり「クラブの体質を黒字にする」ということです。
中身を何も変えることなく、PL上の利益を黒字にしたところで何の意味もありません。
だから私たちスモールジムは「人件費は経費ではない」という考え方をして、それを以下の通りホームページ上でも明記しています。
人件費は「営業利益から出す」という考え方です。
※当然、決算書類等は別。
こうなっていれば、どこからどう見ても「こうやって利益を出す(ビジネスモデル)」ということが明確に伝わるし、少なくとも「人件費を調整して利益を出そう」という愚かな発想にはなりません。
やらされている人たちも「如何に意味がないことをやっているか」ということに自ら気づいてもらいたいです。
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