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富山を舞台にした映画「おもいで写真」がまもなく公開ですが、今年はシルバーフォトに力を入れてみようという話

こんにちは、フリーランスフォトグラファーのまちゃるです。

普段趣味の1つとして、映画鑑賞(VODを含め)をするのですが、映画化された原作を小説で読むのも結構好きです。

そして今週金曜からになりますが、お隣の富山県を舞台にした映画「おもいで写真」が上映開始となります。

原作が小説として先行発売されているので読んでみましたが、俗に言う「遺影写真」をテーマにした作品となっています。美しく素朴な富山の風景をバックに繰り広げられる人間模様は見応えのあるものとなりそうです。

遺影写真の撮影をめぐるカメラマンの苦労や撮られる側の思いも丁寧に描かれていて、特にカメラマンや写真愛好家にとっては「写真とは?」を考えるきっかけになる作品になるのではないかと期待しています。


遺影写真への僕の思い

突然ですが、身近な方がお亡くなりになり、お葬式の際に「遺影にする写真が見つからない」という経験をされた方は意外と多いのではないでしょうか?

かく言う僕も祖父の葬式の際に手頃な写真が残っておらず、集合写真からトリミングしたものを使ったという話を聞いています。
幸いピンボケなどではなかったのですが、やや不鮮明で「もっといい写真が残っていればな・・・」と子どもながらに感じたものでした。

この映画の主人公も遺影写真を撮るようになった大きなきっかけに、祖母の葬式の際にまともな写りの写真が残っていなかったことを挙げています。

僕の経験に戻りますが、少し前に祖母が亡くなりました。
フリーランスのカメラマンだったこともあり、あまり余命が残っていないと言われていた祖母がいる施設に何度か通い、写真を撮らせてもらっていました。
時には施設の庭をお借りし、時にはベッドの周りに孫やひ孫が集まって集合写真を撮ったこともあります。

その結果、祖母の葬式では鮮明な遺影写真を飾っていただき、撮りためていた写真を使って有志のご厚意によって、スライドショーまで流していただくことができました。

祖母との悲しい別れの場ではありましたが、僕が撮っていた写真を見てくださった親族の方たちにはとても喜んでもらい、今でも実家の部屋の片隅には祖母の写真がきれいな形で並べられています。

今回、原作の「おもいで写真」を読んでみて、また映画について調べる中でそんな記憶が蘇ってきました。


今年はシルバーフォトにも力を入れたい

実はここ数年ですが、カメラマンとして仕事をする中で「シルバーフォトに力を入れていきたい」という思いがずっとありました。
その中で例えば、成人式や七五三などでご家族が揃う撮影の時には意識的にそれぞれ1人のカットも撮るようにし、記念にデータとしてお送りするようにしてきました。

中にはお亡くなりになられた方の中で、僕が撮影した写真を利用して遺影写真を作られたとご報告してくださる方も何人かいて、鮮明な形で写真データが残っていたことを喜んで下さる方も多くいました。

そういった経験の中で、シルバーフォトを独立の提供サービスとして打ち出し、ご依頼を受けたり、撮影会を設定したいと考えるようになりました。

僕が「遺影写真」という言葉ではなく「シルバーフォト」という表現を使うのは、「遺影だけを目的に写真を使っていただくのではなく、歳を重ねていく様子を記録したり、家族や親族と思い出を共有してもらいたい」という思いがあるからです。
シルバーフォトを撮影するという体験をし、記録する中で生きる気力というか楽しみを見出していただけたらとも思っています。

ちなみに映画「おもいで写真」では、「遺影写真」という表現を「縁起が悪い」と感じる方も多かったことから、打ち出し方を試行錯誤していました。
その中で、写真に対する主人公たちの思いが込められ「おもいで写真」という表現となっています。
物語の大事な部分なので、ぜひ映画や小説でお楽しみください。

なるべく早い段階でシルバーフォトの撮影プランや撮影会についてお知らせできればと準備を進めていますので、興味のある方はぜひチェックをお願いします。


ぜひ映画の方もお楽しみに

最後にもう一度、映画「おもいで写真」の方をおススメしておきます。

小説とともに先行発売されていた映画オフィシャルブックの方も購入しましたが、ロケ地の様子やキャストのみなさんの思いが詰め込まれていました。

個人的には仕事やプライベートでも頻繁に訪れている射水市の新湊内川地区がロケ地の1つに選ばれ、その風景の中を役者さんたちが歩く様子がブックに収められていたのが感動的でした。
映画ではどのようなシーンになっているのか一段と楽しみです。

カメラマンや写真愛好家のみなさんは「写真」を考えるきっかけの1つとして、北陸周辺のみなさんは富山の美しい風景と街並みを再認識できる場として、映画もぜひお楽しみください。


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