サッカーに必要な『メンタルの強さ』とは?(前編)
「プロサッカー選手になりたい!」
「試合でゴールを決めたい!」
「もっと上のカテゴリーで勝負したい!」
このような目標を達成するためには、【心・技・体】全ての要素が必要になります。
その中でも、本日は【心】の部分にフォーカスしていきたいと思います。
具体的には、『”メンタルの強さ”って何?』という話しです。
サッカーをはじめ、スポーツ界では頻繁に使われる「メンタル」という言葉。
しかし、多くの場面で使われる割には、”強いメンタル”の定義を上手く説明できる人は、意外と少ないのではないでしょうか。
今回の記事では、試合本番で強いメンタルを発揮する方法と、メンタルの真の姿について解説します。
下記の方にオススメの記事です
・試合本番で力を発揮したいアスリート
・メンタルが弱いと言われてしまう選手
・スポーツに限らず、強いメンタルを手に入れたい人
なぜ強いメンタルが必要?
そもそも、なぜ強いメンタルが必要なのか…
それは、自分が望む結果を残すために『本番で自分の持っている力を100%発揮したい!』からです。
サッカー選手である自分の場合、優勝という結果を目指す過程で勝ち点3(=勝利という結果)を積み上げてチームの順位を上げる必要があるので、試合本番で自分の力を100%発揮したいから、強いメンタルが必要です。
サッカーだけではなく、野球やバスケットボールという団体競技、または陸上やテニスといった個人競技においても全て一緒です。
もっと言うと、「仕事で成果を残したい」というビジネスシーンでも一緒です。
『ここぞ!』の場面で、最高のパフォーマンスを発揮できるようにするために必要なのが、メンタルの強さ(=心の強さ)です。
スポーツに限らず、結果を求められる状況にある人にとって、”メンタルの強さ”という要素は、のどから手が出るほど欲しい武器であります。
※『ここぞ!』の場面でメンタルが強ければ、自分が望む結果を手に入れる確立が高くなる
”根性論”は時代遅れ
では、このメンタルを強くするにはどのようにすれば良いのでしょうか。
おそらく、多くの日本人が想像するメンタル強化の方法は『鍛練法』です。
「結果を残すためにプレッシャーを全身で感じながら真剣な表情で頑張らなければならない」
「苦しい時こそ厳しく自分自身を追い込み、険しい表情で修行に耐える。」
ざっと、このようなイメージではないでしょうか。
厳しい練習に弱音を吐くことなく、理不尽な状況にも文句を言わず、嫌なことにも長時間耐える。
ザ・昭和の部活ですね。
しかし、この根性論は完全に時代遅れです。(時代は平成を通り越して令和ですよ!)
※『耐える』ことが、メンタル強化ではない
窮地に陥りプレッシャーがかかる状況の中、弱気な自分が心の中で出てきそうな時、『根性』だけではどうにかなるものではありません。
本当に必要なことは、逆境に立たされた状況の中でも、自分の心を正しい方向にコントロールすることです。
自分の心をコントロールすることができると、『ここぞ!』の場面でも最高のパフォーマンスを発揮することができます。
競技レベルが高くなればなるほど、根性だけで解決できるような世界ではないので、心のコントロールがとても大切です。
心と身体とリアルパフォーマンス
では、自分自身の心をコントロールするには、具体的に何が必要なのでしょうか。
皆さんが今すぐに実践できるポイントを1つお伝えします。
それは『笑顔』です。
先にも説明した通り「結果を残すためにプレッシャーを全身で感じながら真剣な表情で頑張らなければならない」というのは、非効率です。
なぜなら、しかめっ面でプレーした場合、胸鎖乳突筋が緊張状態になるからです。
※胸鎖乳突筋の図
この胸鎖乳突筋は鎖骨に付着しており、この筋肉が緊張状態になると動きに制限がかかり、主に肩や腕に力が入りっぱなしの状態になります。
力が入りっぱなしの状況では、自分の身体を思い通りに動かすことができず、自分が持っている最高のパフォーマンスを発揮することができません。
このような理由から、心の緊張状態が、身体パフォーマンスに悪影響を及ぼします。
「今日の○○選手は動きが硬いですね~」
サッカーの実況などで、解説者がこのような発言をしている場面に遭遇したことはありませんか?
この状況こそ、まさに緊張から身体が硬直してしまし、リアルパフォーマンスにも悪影響を及ぼしている状況です。
苦しい状況の時こそ、笑顔でリラックス。
これが、大きなポイントの1つです。
笑顔によって心が落ち着き、身体の力みが抜けて呼吸も安定してきます。
この身体状況が、自分の持っているパフォーマンスを最大限発揮できる状態です。
とある実験の結果をご紹介します。
真剣な顔で走る100メートル走のタイムと、笑顔を意識して走る100メートル走のタイムを計る実験を13人に行いました。
その結果、笑顔で走ったタイムの方が、平均0.18秒縮まったそうです。
このように、笑顔を意識すること1つで、リアルパフォーマンスに変化が起きます。
心と身体は密接に繋がっているのです。
※いつも笑顔でプレーしていたロナウジーニョ(出典:ゲキサカ)
”メンタル”の真の姿とは
ここまでメンタル(=心)について説明してきましたが、メンタルの真の姿を理解することが一番重要です。
まず、メンタル(=心)とは目に見えるものではありません。
身体の中にも”心”という内臓は存在しません。
形や姿があるものではない、メンタル(=心)の真の姿とは、いったい何なのでしょうか…
答えは『思考』です。
メンタル(=心)とは、人間の思考そのもの。
更に言うと、【思考=脳】です。
ということで、メンタルの真の姿は『脳』だったのです。
先に説明してきたメンタル強化の方法とは、本番で自分の持っている力を100%発揮するための思考方法(考え方)です。
メンタルの強化=脳を上手く使いこなす技術
と言うことができます。
まとめ
今回の記事で説明したことを一文でまとめると、
『本番で自分の持っている力を100%発揮するための思考法』
です。
しかし、メンタルの強さが求められるのは、試合本番だけではありません。
普段のトレーニング(日常)から、自分の力を伸ばしていく能力(=思考法)も、【メンタルの強さ】が求められます。
普段のトレーニング(日常)から自分の力を伸ばしていく能力(=思考法)については、次回の記事でご紹介します。
【サッカーに必要な『メンタルの強さ』とは?(後編)】
プロフィール
大津 一貴
1989年 10月 25日 生まれ 北海道旭川市出身(その後すぐに札幌市)
●経歴
山の手サッカー少年団
SSS札幌サッカースクール
青森山田高校
関東学院大学 サッカー部
2013-2014 T.F.S.C(東京都リーグ)
2015 FC Ulaanbaatar(モンゴル)
2016 Three Kings United(ニュージーランド)
2017 Kamphaengphet FC(タイ)
2018-2020 FC Ulaanbaatar(モンゴル)
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