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サッカーで結果を残すメンタル【セルフコントロール】

こんにちは、大津です。今回は、サッカーで結果を残すメンタル、【セルフコントロール】についてご紹介します。

この記事は…

・サッカーで結果を残したい選手
・試合本番で緊張してしまう選手
・サッカー選手に限らず、スポーツや仕事で結果を残したい人

にオススメです。


セルフコントロールとは?

皆さん、【セルフコントロール】という言葉をご存知でしょうか。「言葉自体は何度か聞いたことがある!」という方も多いかもしれません。しかし、「セルフコントロールの意味を正しく説明して下さい」と言われたら、困ってしまう方もいらっしゃるでしょう。

ということで、セルフコントロールの意味をご紹介します。

『セルフコントロール』

1 自分の感情や行動を自分で制すること。克己。自制。
2 自動制御装置。オートマチック‐コントロール。

※出典https://kotobank.jp/word/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB-549070


スポーツにおける【セルフコントロール】を、もう少し詳しく説明すると…

『試合本番で緊張、リラックス、感情、思考、集中などを自分自身でコントロールすること。』

を指します。


一夜漬けはNG

皆さん、学校のテスト勉強は計画を立てて順序よく行うタイプでしたか?それとも、一夜漬けで慌てて頭に詰め込むタイプでしたか?

後者のように一夜漬けで行うタイプの方は、その場しのぎで多少の点数UPは見込めるかもしれませんが、自分の本当の実力として身につくかは疑問です。

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というように、メンタルトレーニングに関しても同様で、一夜漬けでその場しのぎのテクニックだけを学んだだけでは、自分の実力として身に付きません。

大切なことは、コツコツ継続していくことです。

スポーツで例えるなら、筋トレと一緒ですね。一日だけ一気に腹筋を追い込んだとしても、腹筋が割れるわけではありません。毎日トレーニングを継続することで、少しずつ腹筋が割れてきます。

セルフコントロールを実践するには、勉強や筋トレと同様に、毎日自分の心と向き合うことで、少しずつ効果が得られるものです。逆に言うと、生まれつきの才能などではなく、誰でもトレーニングによって身につけることができるスキルです。

この前提を踏まえた上で、下記の内容を読み進めてみて下さい。


”しなやかなメンタル”をつくる

まず最初にお伝えしたいことは、大舞台での【緊張】や【ストレスの量】を自分で減らすことは不可能です。

例えば、「W杯の決勝は大勢の観客がいて緊張するから、当日の観客を減らしてください」は、通用しません。というように、外部要因から起きる【緊張】【ストレス】は、自分自身にコントロールできない要素が多数存在します。

コントロール不可能な部分ににフォーカスするのではなく、コントロール可能な部分にフォーカスします。具体的には、【何が起きても受け流せる”しなやかなメンタル”を作る】ことです。


ちなみに、個人的には「強いメンタル」がベストだとは考えていません。

理由は、どんなに強固な【強いメンタル】を身につけていたとしても、それより更に強固な【強い外部要因】とぶつかった時、負けてしまった場合に修復不可能、もしくは修復するまでに時間を要してしまうからです。

【強い外部要因】によって何かが起きたとしても、その都度臨機応変に対処できる【しなやかなメンタル】こそが、本当の意味での強いメンタルです。

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鋼のように硬く【強いメンタル】を目指すのではなく、水などの液体のように何でも受け流せる【しなやかなメンタル】を構築していくことが、試合本番での正しいセルフコントロールに繋がります。


メンタル状態を身体状況から知る

心と体は密接に繋がっています。下記に記載した項目は、緊張やストレスを感じたメンタル状態に陥ったときに起こる体の変化です。

自分の心の状態を把握するために、参考にしてみて下さい。

・身体が硬くなる
・手汗をかく
・焦点が定まらなくなる
・心臓の鼓動が早まる
・唇がかわきやすくなる
・トイレが近くなる etc…

もちろん個人差はありますが、試合前などに体が上記のような反応を起こしている時は、緊張やストレスを受けている可能性が考えられます。

まずは、「オレ緊張しているんだな…。」と、自分のメンタル状態を正しく把握することが大切です。


メンタル状態を行動から知る

次に、自分が取る行動からメンタル状態を探ります。自分では気付かないことも多いので、チームメートの行動を観察してあげることも有効でしょう。

・ベンチなど指導者や監督のいる方をついつい見てしまう
・走るのに不都合はないのに靴紐が気になる
・衣類・身に着けているものの状態が気になる
・現在の得点差が必要以上に気になって仕方がなく
・時間や天候、スケジュールを必要以上に気にする
・勝っているはずなのに逆転劇が始まるのではないかと根拠もなく妄想し始める etc…

これらの行動も、緊張やストレスを受けている可能性が考えられる指標となります。自分自身の姿を客観的に正しく把握し、自分がいま起こしている行動を冷静に判断しましょう。


ありのままの自分を受け入れる

先述した身体状況や行動の特徴から、自分のメンタル状況の変化を感じ取ります。その次に行うことは、【ありのままの自分を受け入れること】です。


例えば、決勝戦を直前に控えたロッカールームに到着。

何度もトイレに行きたくなり、身につけているものが乱れていないか必要以上に気になります。このように、自らのメンタル面での変化に気付き、

「おれ緊張しているな。。。」

という状況に陥ったとします。


決勝戦ということで、いつもの試合と環境が違います。

優勝を目前にしたプレッシャー、いつもより多い観客数やメディア、相手チームのレベル、不安や緊張…様々な要因が重なり、自分が緊張していることに気付きました。


この状況下で行うことは、「おれ緊張しているな。。。」という事実を受け入れることのみです。

「なぜ緊張なんかしているんだ、強い気持ちを保て!」
「強いメンタルでこの状況をものりきるぞ!」 は、NGです。


先にも説明した通り、外部要因による緊張やストレス量を減らすことはコントロールできません。緊張しているのに、「緊張するな!」と自己暗示をかけようとしても、緊張している事実を余計に意識してしまいます。

例えば、今あなたの周りにある「青いものを見ないで下さい!」と言われたら、逆に青いものが目に付いてしまいます。人間の脳は不思議で、「意識するな」と言われると、そのことを意識してしまうように作られています。

ですので、緊張やストレスを受けている事実から背ける方向に進むのは逆効果です。

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するべきことを決める

身体状況や行動から緊張していることを認識し、その事実をありのまま受け入れました。次に行うことは、【するべきことを決める】です。

緊張している、コンディションが万全ではない、ファンやサポーターからのプレッシャーが大きい…。様々な外部要因により、自分の実力を100%発揮することが難しい状況に陥る可能性があります。

その際は、「最低限、〇〇だけはするぞ!」と、自分の心と約束することです。


例えば、決勝戦を直前に控えたロッカールーム。何度もトイレに行きたくなり、身につけているものが乱れていないか必要以上に気になります。

自らのメンタル面での変化に気付き、「おれ緊張しているな。。。」という状況に陥りましたが、その緊張しているありのままの事実を受け入れました。

次に、「緊張はしているけど、最低限チームの為に自分の得意なヘディングを活かして1ゴールを目指そう。」と決めます。


このように、自分が最低限するべきことを明確にすることがで、

・試合(プレー)への集中力
・緊張やストレスから距離が置ける

などの効果が期待できます。


【するべき事を決める】に関しては、以前にも詳しい内容の記事を書きましたので、参考にしてみて下さい。


すぐに実践できるセルフコントロール術

最後に、今すぐに実践できるセルフコントロールの技術をご紹介します。


■呼吸について

まずは呼吸を3つのグループに振り分けます。

【早い】と【遅い】
【強い】と【弱い】
【長い】と【短い】

そして、その時の身体状況に応じて上記の3つのグループを組み合わせます。

例えば、深呼吸は【遅い】【強い】【長い】となります。

きついランニングのあと(息が上がっている状態)は、【早い】【強い】【短い】となります。


このように、呼吸は区別することが可能です。

そして、身体状況だけではなく、メンタル状況によっても呼吸は異なります。


緊張やストレスを感じている時の自分の呼吸はどうなのか。逆に、リラックスして落ち着いている状況の自分の呼吸はどうなのか。まずは、自分の心理状況と呼吸の組み合わせを把握します。自分の心理状況と呼吸が把握できれば、あとは脳を騙すだけで完了です。


具体的には…

例えば、緊張やストレスを感じて呼吸が【早い】・【強い】・【短い】ときには、リラックス状態の呼吸である、【遅い】・【強い】・【長い】に変えます。

ようするに、リラックスしている状態の呼吸を意識して行うことで、自分の行動を通じて脳を騙します。ストレス状態だった自分のメンタルが、呼吸によって騙された脳の影響から自律神経に作用し、結果的にリラックス状態へと変化します。

「3秒吸って3秒吐く」など、呼吸をする時間を決めて行うと更に効果を実感できるでしょう。


■姿勢について

メンタルの状態によって、姿勢も大きく変わります。落ち込んでいるときは、目線が下がりがち。逆に、喜ばしいときや嬉しいときは上向き。

ということは、呼吸と同じように行動から先に変化を起こすことで脳を騙し、メンタル面での変化を起こすことが可能です。

苦しい状況のとき、落ち込んでいる状況のとき…。このような状況のときこそ、上を向くように心がけましょう。

メンタルトレーニングでは、この仕草のことを【ヘッズアップ】と言います。意識的に視線を変えて、「気持ちの切り替え」を行いましょう。


まとめ

サッカーで結果を残すメンタル、【セルフコントロール】を実践するために必要なこと。

①セルフコントロールの意味を正しく理解する
②筋トレと同じようにコツコツ継続する
③しなやかなメンタルを作る
④自分のメンタル状態を客観的にとらえる(身体状況&行動)
⑤ありのままの自分を受け入れる
⑥するべきことを決める
⑦呼吸や姿勢を意識する

以上です。是非、実践してみて下さい。


プロフィール

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大津一貴(オオツ カズタカ)

1989年 10月 25日 生まれ 北海道旭川市出身(その後すぐに札幌市)

●経歴
山の手サッカー少年団
SSS札幌サッカースクール
青森山田高校
関東学院大学 サッカー部
2013-2014 T.F.S.C(東京都リーグ)
2015 FC Ulaanbaatar(モンゴル)
2016 Three Kings United(ニュージーランド)
2017 Kamphaengphet FC(タイ)
2018-2020 FC Ulaanbaatar(モンゴル)


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