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GAFAの行方

本当はGAFAの終焉と書いてみたかったところなんですが、どうやらこれらの企業はまだまだ元気で、ちょっとやそっとでは終わりそうな気配はありません。考えてみれば、まだまだパソコンに無くてはならないマイクロソフトだってシブトイですし、IBMも相変わらず手広い商売を続けています。

ただGAFAな世の中になって、もうだいぶ経ったこともあり、それぞれの会社はおそらく別の方向に軸を移していくのではないかなとも思えるようになってきました。それぞれの分野で絶対的な力を持つ企業であっても、その地位を守ることはなかなか厳しいのがIT業界の常です。

まずGoogleですが、そもそも検索エンジンというのは、自分でサイトをエンジンに登録をして、その結果として検索できるようになるというサービスだったのが、エンジン自身がネット上の情報を勝手に拾って、登録なんかしていないページでも見つけられるようになって、一気に普及していきました。今でも古いタイプや独自のエンジンもあるにはありますが、事実上Google一択の世界です。ところが、ここのところ、どうも求めるページが見つからないことも増えてきました。それというのも、情報が爆発的に増えつつけていると言うよりも、サイトの作りから、上手に内容を調べるのが難しかったり、テキストではないコンテンツが増えて、文字から調べるだけでは力不足になってきているのも原因なようです。そして検索結果をサイトではなく生成AIによる結果の方が重宝するようになりつつあり、ここではGoogleは多少、遅れをとっているようです。

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次のAppleは、昔はパソコンを売っている会社だったのに、音楽サービスを売るようになり、その後はもっぱらスマホの王者です。ブランド化を進め高機能路線をひた走っているために、徐々にシェアとしては狭まっていて、このまま高級ブランドとしての地位を目指すのか、はたまた新しいデバイスに打ってでるのかは見えていません。この会社はいろいろな挑戦をするのが、良いところではあるのですが、振り返ると成功するかどうかは難しくて、実は失敗作のほうが多いのは確かです。スマホの次にヒットではなくホームランが出ないと、利益が確保できるブランドとしてのみ、生き残っていくなんていうことになるかもしれません。

そしてFacebookことMetaなんですが、迷走ぶりは深刻で、予想通りMetaは広く使われるようにはなっておらず、放置プレイだったFacebookは昔からの利用者のたまり場と化し、影響力を失いつつあります。TikTokに対抗したInstagramは良かったのですが、Twitter騒ぎに乗じて始めたThreadsは、既に水面下に潜ってしまったかのようです。放っておかれたほうが、システムの変更も少なくて利用者からすれば助かるのですが、広告頼みの収益源がどこまで持つのかは少し心配です。

最後のAmzonは、なかなか曲者で、良く知られているネット通販は確かに強いのですが、常に厳しい競争にさらされていて、充分な価格競争力を持つ商品が揃えられなくなれば、あっという間に他社にシェアを取られてしまう商売でしょう。それを防ぐためにKindleといった電子書籍サービスやPrimeVideoという動画配信サービスも展開していますが、これらも競争相手が手強いです。それから知らない人も多いのですが、AWSと呼ばれるクラウドプラットフォームを提供するサービスがなかなか稼いでいます。こちらは他のクラウドサービスと比べても競争力があって、通販の調子が悪くなったとしても生き残れそうです。広告に頼っていないところが強みで一番しぶとそうに見えます。

このような中、今一番熱い生成AIを、GAFAのどこが自分のものにするのか、いにしえの会社が復活してくるか、はたまた新たなプレイヤーが登場するのかが見ものです。そして生成AIに匹敵するような新しいサービスも登場するに違いありません。ただGAFAのように少数の企業体が世界に跨る商売をするのではなくて、インターネットもよりローカルなサービスに分断されて、それぞれの地域にあう形に再編される可能性も出てきているように思います。果たしてそれは良いことなのかどうかはわからないのですが。

ヘッダ画像は、以下のものを使わせていただきました。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:AAAMM_Big_Tech.svg
SgtShyGuy - 投稿者自身による著作物, CC0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=117237876による

#GAFA #Google #Apple #Facebook #Meta #Amazon #AWS

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