金色のガッシュ2第7話(page7)の感想、考察 「よくぞ…」

ピークから盛り上がりが降りてこない。
我々は神の所業を現認している。

「お前ら!!許さねえからな!!!」

君たちやっぱり仲良しだったんだね…
負けた悔しさというよりは友を失った怒りを露わにするギル。
野望を砕くという形ではなく、「大切なものを奪われた」という形で怒りを向けられるのはガッシュ清麿コンビにとっては初めてでは?
これを見越してのPage6でのガッシュの「スマヌが」のくだりか。
憎しみを受けることを分かった上で敵を倒す決断をしていたんだな。

ギル達は黒幕にかなり自由を制限されている様子。
前回の「元は人間だった」という発言といい、黒幕はネクロマンサー的な能力者なのかな。
次元を超越して復活させて使役できる的な。
その力の発揮のためには魔物の術を媒介にしなくちゃいけないから魔界侵攻にこだわっているとか。
うーん、想像の域を出ないな。
原作の時点で壮大な世界観だったけど、それを遥かに超えている。

「ヌォホホホホー!!!」

そのテンションできたかー。
湿っぽい感じというよりは昔と変わらない関係を強調するのね。
4~6話で再会の感動は満喫したもんな。
いいよいいよ。ガッシュ変わってなくて嬉しいよ。
からの

「よくぞ…昔と同じ…頼れる姿で…」

いや、こんなん泣くわ。
ちょっと油断させてからの急所突きは効くよ。
ここの流れの感情の揺さぶられ方がやばい。
ガッシュと清麿の再会シーン自体は、ほとんどの読者は想像していたと思う。
それでもこのシンプルなセリフと細やかな表情の描写に凝縮された感動は、全読者の想像を超えたと確信できる。
あえて表情を見せないガッシュ。発言しないのに雄弁な清麿の表情。
清麿側だけでなく、ガッシュ側も清麿を心の支えにしてきたことが分かるセリフ。
信じていたからこそ保てていた心の緊張の糸が、安心により弛緩して流れる涙。
王として成長しても、ガッシュの心の中に頼れる存在としてあり続けた清麿。
読み返して、このシーン2ページしかないの!?と驚くくらい濃密な2ページだった。

「本の色もページも真っ白だが紙の本になった」

当然のように魔本復活の最適解を出す清麿。
主人公が天才だと話が早いぜ。
以前の全力考察から修正しないと。

このときに、魔本復活(石→紙)の条件は「持ち主が手に取る」だと考察したが、もっとシンプルに「紙の魔本のページとの接触」だった模様。
色がつく条件が持ち主の所持かな?
色をつけるために持ち主のところに飛んで行った上で、
①呪文が書いてあるページと合体
②魔瓶の液体をかける
のどちらかをすれば術が復活するってことか。
…満たせる人いるのか?
清磨さん「頼むぞ」じゃないんですよ。お前は天才だから全部わかってるのかもしれないけど読者は天才じゃないんだよ。もう少し説明してくれ。

「迷惑になるかもしれないけど・・・」

いや、絶対思ってない。
社会常識として、その態度が正しいから建前上そう言ってるだけで、「ロップスの危機かもしれないと聞いたアポロが協力を惜しむはずがない。経済的問題はすべてこれでクリアだな。」くらいには思ってる。

アポロの再登場は嬉しいけど、基本的には握手シーンと「僕にとっても大切なこと」的な台詞しか登場しない予感。清磨デュフォーに次ぐ実力者なのに財力があるばかりに扱いが不遇なアポロ。

食事シーン

どの漫画にも言えることだが、こういう説明パートや日常パートが退屈なものになるか、楽しいものになるかはその漫画の面白さの尺度の一つだと思う。
キャラを大切に育ててきた漫画は、キャラの関係性が読み取れる日常パートが場合によっては本編パートより面白い。
1でキャラの魅力限界突破済のガッシュの日常パートが面白くないわけない。

「自分の体ではない事は確かだ」

そうなのか・・・。
ミイラを依り代に完全復活かと思っていたけどそこまで簡単な話じゃなかった。
・王家にミイラの存在ごと伝承されていた。
・復活の術(メガザル)もその話のときに受け継いだ
・ザケルのページは知らんうちに机に入っていた。
うん、情報過多。
すげーよ、ハンターハンターみたいに「文字多いわ!」ってならないのに与えられる情報がめちゃくちゃ多い。漫画がうますぎる。
とりあえず、ミイラを媒介に復活するのは復活術を使った王限定かな。
王がどの種族になっても大丈夫なように色んなミイラが用意されてたってことかと。
他の魔物は生きている、又はガッシュの復活術で体ごと魔界に復活しているんだろうな。
人間界にはどうやってくるのかなあ。
転送装置はほいほい使えないと思っているので、魔本の力で来るのかなと予想。
キャンチョメはもう来てるらしいけどな!

「ザハラ殿、ブリはないかのう?」(お前・・・)

大人な振る舞いも覚えたけどそれはそれとしてブリへの思いが我慢できないのか笑
この後の謝罪含め、ほのぼのとした気持ちになりつつも成長を実感出来ていいなあ。
清麿の(お前…)の呆れツッコミも懐かしい。
来月の最強ボケキャラ登場に向けて肩を温め始めたな。

「なぜ・・・私は背が伸びぬのだ?」

ギャグにも見える反面、ちょっと意味深にも見える。
バオウの受け継ぎ方の関係で、ゼオンとガッシュに色んな差があることは明らか。
そして、王だけは寿命が1000年超えになるって設定があったはず。
この後仲間たちとの成長の差に悲しむ未来があるとしたらちょっと悲しい。

「お前はできる限りのことをした。」

清麿さん俺の上司になってくれないかなあ。
こういうところが本当に王のパートナー。
戦術を立てる賢さ、弱った心を鼓舞する熱さと優しさ。軍師として有能すぎる。
小さめのコマだけど、ガッシュの重圧を軽減し、前を向かせるための重要な台詞だと思う。

奪われた術と黒幕登場

水槽で飼われるバオウと横に並ぶ大量の瓶。
やっぱりバオウは別格か。
瓶のサイズも大小様々。
ガッシュ世界では術のランクが結構明確に分けられているので、サイズ分けがされているのも納得。

黒幕は明らかにギャグテイスト抜き。
「全ての夢」の示す範囲が複数の世界に跨っていることは明らかで、美しいカラーページの迫力も相俟って敵の強大さを感じさせる。
読者からすれば、成長したガッシュ達の強さは魔界において向かうところ敵無しと印象付けられているわけで、敵役のスケールとしてはこれぐらいデカいと緊張感があっていい感じ。

一週間後

あまりにも当然のように無職になってガッシュに同行する清麿さん。
ガッシュからの「力を貸してくれ」的な台詞を予想していたけど、当然すぎてそんなやり取りしないか。
ヒゲを見た時の誰だっけ?は、完全に自分の気持ちと重なっていた。ガッシュカフェで相方に使えない認定されてたあの…あれ?魔物のほうの名前も思い出せない…的な。
魔物はゾボロンね。検索して思い出したよ。
ヒゲはヒゲ。

ザハラ

しれっとザハラとお別れしてしまった!と思ってめっちゃ寂しくなったけど、ザハラの部屋に色付きの本が。
色が付いたってことは持ち主の所有になったということ。
基本的には前の戦いの持ち主が維持されると仮定すると、ザハラの部屋で色がつくのはおかしい。
考えられるのは、本の本来の持ち主がもういなくて、新しい所持者ができたパターン。ナゾナゾ博士とかミスターゴルドーとか、高齢だったからな…考えたくないが。

いずれにせよ、ここでお別れしちゃうのはあまりに惜しかったので、ザハラがまだまだ活躍しそうなのは嬉しい。
人間界の常識人視点で今後もコメントしていってほしい。

「ブラゴか?ウォンレイか?ダニー?ウマゴン?アシュロン!!?」

ダニーが入っているのが嬉しい。
術一つというのが今作だとデメリットにならないというのもあるけど、それ以上に頼りになるキャラ認定されてるんだなあ。

ザハラの本はダニーのだったりする?
人によっては価値が分からないものを何より大切にするって点でゴルドーとザハラ重なるんだよな。

フォルゴレ

再登場予想当たった!!!

フォルゴレが好きすぎて、ギャグのコマのはずなのに感動してしまう。

フォルゴレは生まれながらのスーパースターではない。
ただ強さを振りかざし、誰も寄り付かないほど孤独になってしまった暗い過去も確かにあるのだ。
「カバさんのほうがいい」と思えたとはいえ、キャンチョメという親友と離れてしまったことが心に影を落とし、昔のように戻ってしまう可能性だってあったはず。
でも、久しぶりに姿を現したフォルゴレは昔と変わらない明るさで相変わらずチチをもいでいた。
この調子でずっとファンを笑顔にしてきたことを思うと、力の抜けた笑いとともに、どうしても感動がついてくる。

再登場予想で「ザケル!」ツッコミが見られないのが惜しいと書いたが、準備は整った。
悪ふざけからのツッコミが今から楽しみ。

少し話を進めて、最後の敵キャラの顔見せで、イタリアが「逃げ出した魔物のいる街」と認定されている。
魔物が人間界に来る手段は今のところ不明だけど、まあキャンチョメのことだからうまいとやったんだろう。

街にいる以上、Page8ではフォルゴレと再会する可能性は高い。
ギャグテイストでの再会と感動テイストの再会、五分五分くらいかなと思っているが、感動方向で演出されたら100 パーセント泣く。
へたれ風味を残しながら成長を見せたキャンチョメにフォルゴレが涙目でウインクしてるところとか見たいなあ。

まとめ

情報が多すぎる。
情報が詰め込まれてるのに、盛り上がりのシーンも何個も織り込まれていて、1ページずつ吟味して読み進めないと感情の盛り上がりにより大事なシーンを見落としてしまいそう。
月刊連載と最初に聞いた時は、そんなにのんびり進むのでは待つのが退屈と思ってしまったがとんでもない。
また1ヶ月かけて隅から隅まで読み込もうと思う。

そして、ついに現れた過去作の仲間。
常に最高潮の盛り上がりなのに、ここから更なる盛り上がりを予感させる情報が次々に出てくる幸せ。
今回も最高に楽しませていただきました。

過去感想
page1
page2①清麿編
page2②ワイグさん編
page3
page4①雷句先生ありがとう編
page4②遺跡考察編
page5
page6

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?