金色のガッシュ2第3話の感想、考察

page3。アマゾンレビューもしたけど書き足りなかった。
前話感想はこちら



「君達が来るのをこのエジプトで待っていた」


清麿が魔界に危機が訪れる(もしくは魔界と何らかの形で接触する)ことを予測し、準備していた描写が随所に。予測できた理由はアンサートーカーでも説明はつきそうだが、初代の最終巻のおまけストーリーも踏まえると、魔本から何かしらのメッセージが事前にあったんじゃないだろうか。前の1000年の間の魔界の危機に王の本の所有者呼んだとか言ってたし。さすがに目の前に本が現れたりはしないだろうけど、遺跡にメッセージが刻まれるとか。

「スッゲー。また生きて帰ってきたよ」


ザハラが清麿が何度も死にかけたという話を強調している。そもそも魔物のいない世界でなぜそんな目にと考えると、魔界絡みの遺跡攻略を繰り返していたんじゃないかと。
清麿は、地球を救うほど大きくなると最終話でガッシュに誓っている。魔界という別世界が存在し、人間界との接触は魔本の気まぐれ(千年に一度というルールはあっても、なぜそれが開かれるかは分からない)ということ以外未知。それなら、魔界の王を決める戦い以外にも、別世界との関わりの痕跡が世界にはあるかもしれない、場合によってはそれが世界の危機を事前に知ることに繋がりうる。そう考え、ガッシュとの誓いを果たすため、考古学者になったのではないだろうか。
あと4日で公開するという遺跡が気になるところだが、さすがにヒントが足りない。こじつけようとすれば2000年前の魔物の戦いを持ち出し、どんな設定でも作れるからなあ。今のところワイグ達に一切対抗できなそうなところからすると、パワーアップ機能の類ではありそう。

「清麿…頼んだぞ…」


確証はなくても、ゼリィ達を通じてガッシュのメッセージを感じとり折れかけた心を立て直す清麿が熱い。ガッシュは死んでしまったのかもしれない。だとしても、友の信頼に応えることは変わらない。

「魔界にいた時は俺達以外みんな狩ればよかったから楽だったのになー」


ワイグとギルの正体は相変わらず分からない。魔界では全員倒していいけど人間界では駄目と。でも清麿のことは完全に消す気だったし、目標以外干渉不可というわけではない。
魔物の全滅が目的なのは分かるけど、種族というか組織というか、そういうのがさっぱり分からない。2人の関係も、魔物とパートナーという関係とはまた違う様子。ワイグが暴力担当なのは分かるけど、ギルも今回の匂いとか1話のリーファとか「吐かせる」発言とか、奪った術ともまた違う能力をいろいろ持っていて、ただのお目付け役って感じじゃない。対等な仕事仲間なのか?
ただ、謎は多いほうが読む楽しみも多いし、清麿の魅力で毎回話の熱度はキープできてると個人的には思っているので、敵側の謎開示はゆっくりでも良さそう。

「テッドも!チェリッシュも!!レインも!!!」


page1でもあったが、このコマの絶望感がすごい。強いだけならブラゴやバリーをはじめとする猛者はいくらでもいるが、彼らは基本単独行動。術を奪われて負けたと言われればあり得る。
しかしこの3人が揃っていて負けるのはそれとはわけが違う。この3人がそろっておきながらみすみす全員簡単に術を奪われるとは思えないし、レインは術を奪われてもそのへんの魔物には負けないくらい強いことは初代でかなりインパクトあるエピソードで語られている。そして、一緒に暮らしている子供達を守るために、3人は間違いなく限界まで戦ったはず。強さとか戦い方とか気持ちではどうしようもない差の表現にこの3人を使ったのは絶妙。下手したら無条件に術を奪えるんじゃないか。魔界とは別のルールの力が必要になることの布石にも思える。
倒れるチェリッシュの前に立ちはだかるテッドは一枚絵だけでも相変わらずかっこいい。意識失ってるっぽいのに。

「ゼリィとオルモ ミッピ そしてオレ達で奴らと立ち向かうんだ」


レアカードが一枚もないような手札に見えるが、それでもなんとかしてくれると思わせてくれるのが清麿。読者は完全にゼオン戦のモモンの気持ち。
いや、本当にどうするの?遺跡に消耗品のバトルアイテムがあるか、強制成長装置があってオルモがかっこよくなるとか?

その他


ボロボロな清麿の顔、ザハラの毒舌、久しぶりのバルカンなど、ギャグ要素も入ってきて嬉しい。一回目に読んだときは先が気になりすぎて1話が短く思えるが、じっくり読むとさすがの密度。
唯一気になるのが、ゼリィ達のキャラ。今のところ、賢くて熱くてちょっと抜けてて頼もしい清麿の魅力は初代から全く変わっておらず、清麿を見ているだけで110円分を遥かに上回る満足度は得られている。ただ、今後のバトル展開においてゼリィ達がガッシュ程のキャラに成長するとは思いにくい。早めにガッシュ達と合流するか、バトルも清麿が主体になるか。
いずれにせよ、毎回面白いし、毎回次が楽しみになるヒキ。二児の父になってからガッシュの連載をリアルタイムで楽しめるとは思わなかったなあ。




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