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ちょっとだけ KYOTO GRAPHIE

帰郷した4月16日、KYOTO GRAPHIEを覗いてきました。でも、ちょっとだけ。

毎年4月の帰郷時には定番のミッションがありまして、それは

・亡父の命日の墓参り
・行きつけの料理屋さんでの食事
・新緑の東山トレイルを散策
・四君子苑のお庭を堪能

正直に言いますと、京都に戻るまでKYOTO GRAPHIEのことは失念していました。昨年も訪れているにもかかわらず。。
土曜日に墓参りと食事のミッションを完了。その帰路にKG+の幟を見かけてようやく開催に気づく有様。
ベッドの中で今年の展示を確認し、メインの展示より様々な写真家の作品を洛内に散在する小さなギャラリーやカフェで展示するKG+を巡ることに決定。
iPadでKG+会場が集められた地図から観たい写真家の方をピックアップ。ルートを定めた後に夢の中へ。

土曜日は、墓参り中も含めて雨が降っていたのですが、翌朝は雨上がりの清々しい空気と光の世界。
観光の方々が始動される前の朝、山笑う東山の散歩を楽しむ為、学生の頃からの私的定番の散歩ルートに向かいます。

雨に洗われて清々しさを増した若葉

私的定番ルートは、南禅寺を起点に鐘楼脇から山に分け入り京都トレイルの東山コースへ。そのまま大文字山から大文字送り火の火床に抜けて、慈照寺銀閣脇から哲学の道を辿って南禅寺に戻るというもの。
京都トレイルの正規ルートは、南禅寺ではなく蹴上の日向大神宮から山に入ること、大文字山に向かわずに霊鑑寺脇に下りることが私的定番ルートとの違いでしょうか。

しかし、正規ルートよりも南禅寺と大文字山、大文字火床を組み込む私的定番ルートがお気に入り。

南禅寺の石楠花

くどいですが、少し冷んやりとしつつも前日までの雨でしっとりとした空気、そして雨に現れた瑞々しい新緑が心地よい。東山に入らずとも、まだ人の少ない南禅寺に佇んでいるだけでも満足できます。
そんな南禅寺では石楠花の花が盛りを迎えています。下界の石楠花とはいえ、やはり例年よりは開花が早いように思います。

朝日を浴びた檜皮葺からは蒸気が

しかしこの時期の東山トレイルは、南禅寺だけで満足してしまうのはやはりもったいない心地よさがあります。歩いているだけで木々から生命力を得られて五感が喜ぶ気持ちの良い道。
ただ、例年だと三葉躑躅が咲き始める頃なのですが、今年はやや盛りを過ぎていました。落花も多数。

ミツバツツジ
大文字送り火の火床から

少し汗ばんだ肌に涼やかな空気が心地よい。そんなトレイルを下りて、哲学の道から起点へ。

まだ人の少ない静かな朝の哲学の道
天然物(?)の藤の花もはや満開

宿に戻ってシャワーを浴びたのち、ようやくKYOTO GRAPHIEに向かいます。随分と前置きが長くてすみません。

ところが誤算が、ちゃんとKG+のMAPサイトには、開催中の展示には「開催中」と表記されているのですが、全ての展示が通気営業と勘違いをして会場を訪れた作品が。。皆さんは大丈夫だと思いますが、KYOTO GRAPHIE期間中に展示期間が分かれる作品もあるので訪れられる方はくれぐれもご注意を。
そんなこんなで、KG+のお目当ての作品をまだ一つも見ぬ間に、経路の都合で上述の4月帰郷の定番ミッションである四君子苑へ。北村美術館の庭園がこの時期だけ公開されるのです。
本日の主題ではありませんし、すでに前置きが頂戴になっているので詳しくは書きませんが、それは見事な茶庭と数寄屋建築です。技巧の限りを尽くされているのにまったくくどさを感じず静やかで、限られた土地であるのに素晴らしい広がりと奥行きを感じてしまう素敵なお庭です。

四君子苑の邸内は撮影禁止

毎年訪れているのに、その見事さに見惚れてしまっていて、随分と時間が経過。KYOTO GRAPHIE鑑賞に残された時間が僅かとなってしまいました。それで特に見たかった作品を厳選。

秋田京花氏の作品

最初に向かったのは秋田京花氏の展示会場。
失礼ながら事前に存じ上げている方ではなく、 KG+のサイトで下の作品を拝見して是非とも会場で他の作品も観たくなった方。

秋田京花氏の作品

その他の作品としては、次の二点に特に惹かれました。

noteにもページをお持ちで、Instagramのアカウントもお持ちでしたので、早速フォローをさせて頂いた。

次に向かったのは鈴木理策氏の展示会場。

鈴木理策氏の作品

鈴木理策氏の作品には、過日、東京のアーティゾン美術館での展覧会で触れることができ、その後、今回展示されている作品の写真集も手元で親しんでいました。
雪の森の作品に漂う空気感が好きなのですが、桜の作品も多く手がけられているとのことで、会場は写真集を多く扱う書店でもあるようで、その桜の写真集も販売されていました。

鈴木理策氏の作品
鈴木理策氏の作品

残り僅かに残された時間、最後に訪れたのは宮下直樹氏の展示会場。
正確には、柊家さんの御池通沿いの黒塀への展示でした。

宮下直樹氏の作品

また、この黒塀の奥行きが作品を際立たせて作品世界を見事に演出しているのです。

小さな鳥居は京都で以前はよく見かけた小便の自粛効果を狙ったもの。。
宮下直樹氏の作品

まだまだ当日開催中の観たい作品も多くありましたし、これから展示が始まる観たい作品も多数。
少なくとも来年は、4月の帰郷ミッションに予め組み込んで、もっと計画的に展示会場を巡ろう、そう心に誓った週末でした。

KYOTO GRAPHIEの公式ページ
https://www.kyotographie.j

KG+の公式ページ
https://kgplus.kyotographie.jp/


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