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「働く」の格差

柔軟な働き方として注目される在宅勤務ですが、労働政策研究・研修機構から衝撃的な調査結果が出ていました。


https://www.jil.go.jp/press/documents/20200610.pdf

働く時間と場所の影響

コロナ禍での雇用・収入への影響で最大のものは「勤務時間日数や労働時間の減少」とそれに伴う収入減少。時間給で働くパートタイム労働者等だけでなく、フルタイムの一般労働者も時間外手当の減少、時短勤務等に伴う給与削減など影響を受ける可能性が高いというものです。

さらに、高所得者層は、在宅勤務に早めに切り替えられており、以前との労働時間の変動が少なく、収入を維持できています。一方、低所得者層は、コロナ禍による労働時間減少や収入低下といった影響を大きく受けていることが分かります。所得によって、柔軟な働き方への移行に違いがあるということです。

副主任研究員の高見具広さんは、今回「働く時間・場所の変動を媒介として『格差が再生産された』局面だったようにも読める」と述べています。

こころの健康と柔軟な働き方

「働く」に関しての様々な格差は、以前から問題になっています。働く人のこころの健康にも大きな影響をもたらす「柔軟な働き方」が、働く人すべてに公平ではない事実に対して、自分の持ち場でできることは何なのかを深く考え直さなければならないと強く感じました。

まずは、働く人がどういう状況なのか「現状を知る」ために、こうした公的機関の調査結果にできるだけ多く目を通したいと思います。

全ての人に公平である施策は難しいのかもしれませんが、せめて「機会」だけは公平であってほしいと願うばかりです。




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