22歳新卒で海外就職をしたときを振り返ってみる
実はわたしは日本で働いたことがほとんどありません。大学生のときのアルバイトぐらい。
約10年前、帰国子女でもなく留学経験も無い中、新卒で海外就職をしました。当時は「とりあえず」というつもりでしたが、気づけば歳月は流れ……現在では生活の拠点は完全に海外になりました。
最近いろいろな海外在住のnoterさんの記事を拝読して、自分も一度振り返ってみようかなと思います。
どんな大学生だったか?
一言で表現すれば「ふつう」の大学生。
地元の公立小中高を卒業して、ちょっと離れた地方大学に入学。
英語はやや得意な方でしたが、20歳までパスポートを持っていなかったので、それまでの海外経験もゼロ。何事もそこそこ器用なタイプではあるものの、特筆できるスキルを持っていた訳ではありません。
あえて特徴を挙げるなら、20歳でバックパック旅行にどっぷり魅了され、東南アジアを何度も陸路でぐるぐる旅した経験ぐらい。
東南アジアの雰囲気が大好きになり、「このままここに住み着きたいなぁ」とは常に思っていましたが、まさか本当に就職することになるとは思ってもいませんでした。
日本では一度も就活をしなかった
合同説明会やら就活セミナーやら、周りが少しずつソワソワする中、どうしてもわたしは自分が日本で働いているイメージを持てませんでした。想像するのを無意識に放棄していたのかもしれませんね。
一方で、東南アジア(特にカンボジア)にどハマりしていたわたしは、大学の長期休暇はほとんど海外で過ごしていました。春休みも夏休みも、就活そっちのけです。
そして気づけば、あっという間に卒業直前。
今後の身の振り方を決断しなければならないタイミングが迫ってきました。※もちろん進路については色々考えていましたが、ここでは割愛!
このときに、腹を括ることにしました。
「よし、とりあえず東南アジアで働こう」
旅行者としてですが、それなりに現地で過ごし、だいたいの雰囲気とイメージは掴めていたので、「自分の食い扶持を稼ぐくらいの仕事はできるだろう」という根拠のない自信もありました。
いま振り返れば、無謀にも思えるのですが、このときの選択のおかげで今の生活があります。本当にふしぎですよね。
新卒の海外就活の結果
想像もできなかった初の海外就活は、実はあっさり決まってしまいました。
エージェントを通すことなく、直接会社にインターネット応募して、一社目で内定。こればっかりは運が良かった……としか言えませんね(あまり他の方の参考にならない経験談でごめんなさい)。
この会社、本当に大丈夫かな?怪しくない…?
という不安もたしかに少しありましたが、そもそもキャリアとしてはゼロの状態なので、「最悪の場合は逃げればいいや」と開き直っていきました。
結果的に、これが自分にとってベストな決断だったと思います。ありがたくも良いご縁に恵まれました。
海外就職のハードルは高くない
もちろんこれは、わたし個人の経験に限った話です。
一口に「海外就職」と言っても様々な状況があるので、無責任に「誰でも簡単ですよ!」とは断言できません。
ただ、案ずるより産むが易し。
調べてみると海外での働き方はたくさんあります。もちろん職種や地域によってはハードルの高いものもありますが、チャレンジしやすいものも多いです。
まずは調べて調べまくって、情報を整理してみると良いのではないでしょうか。ありがたいことにインターネットで何でも調べられる時代です。
日本の就活は、ある意味「イベント化」されていて、情報をまとめて入手しやすいですが、海外就活では自分で主体的に働きかけないと情報を手に入れることすらできません。
自分から行動を起こすことができるなら、意外と海外就活のハードルは高くない……というのが個人的な所感です。
海外就職で得たもの
わたし自身、学生時代のアルバイトしか日本で働いたことがないので、正直なところ、日本と海外の就職を比較することはできません。しかも、「海外」と言っても、国や地域、時代によって状況は大きく変わるので、「海外就職(もしくは海外移住)ってこういうモノ」と一概に語るのも難しいです。
ただ、わたし個人の経験に限って言えば、海外就職は大きくプラスの転換点となりました。
手垢のついた言い回しですが、「価値観が広がった」というのが何よりも大きいです。海外に出れば、いわゆるアウトサイダーの立場になるので、「……するべき」「……しなければならない」という世間の柵がほとんどありません。
自己責任や自己裁量の度合いは増しますが、それに比例して自由度も高いです。良し悪しはきっと人によって異なるでしょうが、個人的にはいまのスタイルが合っていました。
トータルで振り返ってみると、自分にとってはプラスの経験ばかり。もちろんちょっとした苦労はありましたが、それを差し引いてもお釣りがくるほど。タイムマシンで大学生に戻れたとしても、また同じ選択をすると思います。
そんなふうに思えるのが、本当にありがたいなと改めて思いました。いろいろな環境やご縁に改めて感謝です。
みな
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