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ベルリンへの第一印象①まちとひと

ベルリンについてからはや2日。
大学の友人と2日間で3万歩以上歩き通し、ベルリンの主要観光地の3分の一くらいは回ることができた。そこで、この2日間の滞在で感じたこと、いわゆるベルリンの「第一印象」のようなものをここに備忘録程度にまとめておこうと思う。もしかしたら、この中で気になったところを調べて記事にまとめるかも。

ベルリンのまち

ドイツは都市計画分野での優等生として知られている。政府主導でトップダウン的に都市計画を推し進め、厳しい規制で開発を制限している。
一方、日本の都市計画は基本的に海外から輸入されたものであり、特に東京は開発を制限するための規制がうまく働かず、民間主導の開発が明治〜昭和にかけて行われた結果「スプロール」という無計画な都市拡大が進むこととなってしまった。

ドイツの都市の美しさは授業で耳にしてはいたものの、実際にこの目で見ると東京との違いに目を見張った。

まず、ベルリンには緑が多い。目抜き通りであるUnter der Lindenには、国会議事堂や各国の大使館など重要な国家機関が集中している。そのような大都会であっても、Potsdamer Platz(ポツダム広場)という大きな公園がある。そこでは芝生の丘が整備され、犬を放しておくこともできる。このほかにも、各所に小さい公園や緑道が配置されている。

ポツダム広場の芝生

また、上の写真からも分かる通り、ベルリンの空は広い
建物の階数が制限されていたり、電線が地下化されていたり、道幅が広く設計されていたりするからだろう。東京の高架と電線に埋もれた富士山をなんとも残念に思っていた私にとっては、緑の上に広がる抜けるような青空を見て、思わず深呼吸したくなった。

私が初めて新宿に行った時の感想は、「なんか変な臭いがする」だった。
排気ガスやゴミなどが混ざった、硫化水素のような臭い。
東京の下宿の周りを歩いていても、すぐそばを通り過ぎる車の排気ガスのにおいにうんざりしていた。

しかし、ベルリンでは「排気ガスの臭い」「硫化水素のような臭い」をまだ感じていない。車のほとんどが電気自動車になっているからか、人間と車の距離がしっかり保たれているからか、ゴミの処理がきちんとされているからか、理由ははっきりわからないがここは調べてみたいと思った。

しかし、ベルリンもいいところばかりではない。
特にまちの様子に対して残念に思ったことは2つ。

1つ目は、オープンスペースの汚さ
ベルリンのまちの特色は、テラス席やベンチなどが多く、どこでも座って休憩したり、友達と話したり、テイクアウトした食事を食べることができることがある。これ自体はオープンスペースが整備されているとして高評価されることが多いが、私が気になったのはそのオープンスペースが十分管理されていないことである。食べ残し・飲み残しがそのまま放置されていたり、テーブルの下にゴミが散乱していたり、タバコの吸い殻が溜まっていたり、お世辞にも進んで使いたいほど綺麗だとは言えない。店のテラス席であってもこのような傾向が少なからずみられる。さらに、ドイツでは瓶ビールが一般的に売られているため、瓶の破片なども落ちていてかなり危ない。

2つ目は、路上喫煙の多さ
ベルリンでは、男女問わずに喫煙する人が日本よりも多い(と感じた)。
しかも、主流は電子タバコではなく紙たばこ。日本で見られるような壁で囲まれた喫煙所は存在せず、道端に時々灰皿が置かれている。
しかし、灰皿の量も十分ではないので、多くの人がオープンスペースでタバコを吸ったり、歩きタバコをしていたりする。そのため、街中で車の排気ガスの臭いはしないのだが、タバコの匂いはかなりする。
これだけ街中でタバコを吸っている人が多かったら、国民の肺がんのリスクものすごいことになっているんじゃないか…?とかなり心配になった。また、吸い殻は道端にポイ捨てされることがおおく、道端で痰を吐き捨てる人もいるので道路はお世辞にも綺麗とは言えない。

ベルリンのひと

ベルリンを歩いていて感じたのは、あらゆる人がフラットだということ。
「制服」という概念があまり存在せず、スーパーの店員やホテルの従業員も基本的に私服。私たちには基本的に英語を話してくれるからというのもあるが、いい意味で丁寧に扱われすぎることがない。

そして一番感動したのが「困っている人にすぐに手を差し伸べてくれる」ということ。

電車で切符を買っている時には、かっこいいお兄さんが「何か手助けすることある?」と声をかけてくれたり、

私の体の半分くらいある大きなスーツケースを持って階段の前で途方に暮れていたら「大丈夫?上まで運ぼうか?」とお姉さんが声をかけてくれたり、

ドイツ語しか通じないお店で注文が伝わらなくて困っていたら、常連のお客さんが通訳してくれたり、

コロナ禍でのアジア人差別について耳にしていた私は、アジア人であるというだけで道端で罵声を浴びせられるんじゃないかとヒヤヒヤしていたが、そんな自分を恥じたくなるくらいにホスピタリティに富んだ人たちだった。

たくさんの人が行き交うベルリンのまち

さて、まだまだベルリンについて(特にベルリンの社会問題について)語りたいことはたくさんあるのだが、それはまた別のnoteで書くことにしよう。

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