見出し画像

顔が眼鏡にあってくるのって、なんで?

大学生になって、ゲーム禁止だった親のしがらみから解放され、パソコンにずっと向かえる環境になったせいか、私の目はどんどん悪くなった。

大学での板書が見えなくなり、最初は授業中だけ眼鏡をかけていた。確か初めての眼鏡は、フチなしのだったかと思う。
眼鏡をかけた私の顔は、ヘンだった。
授業中しかかけたくないと思ったし、なんか視界はフラフラするし。

大学2年か3年の頃、いつの間にか目がもっと悪くなって眼鏡をずっとかけることになった。何となく、コンタクトレンズを目に入れるのが怖くて。

当時の彼氏も眼鏡をかけていて、新宿に一緒に買いに行ったのだ。思いのほか、赤いフチの眼鏡が似合ったらしい。(もうよく覚えてない…似合うと言われたんだと思う。)赤なんてそこまで好きじゃなかったけど。

好きと似合うは、違うんだ。

その時から、免許更新の度に眼鏡を買い替えるようにしている。今回こそは違う色のフチにしようと思ったが、やっぱり赤のフチしてしまう。黒か茶色に変えようとすると、なんかしっくりこない。そして約20年が経つ。

眼鏡をかけていると、顔が変わってくる。
眼鏡が顔にあうようになるんじゃなくて、顔が眼鏡にあうようになってくる。毎日眼鏡をしている人が、ふと眼鏡を外したときに見せる顔って、全然違う。

これ、なんで?

まるで、ずっと一緒にいる恋人が、2人似てますね?って見ず知らずの人に言われる感覚に似ている。

今や眼鏡はなくてはならないものだ。寝るとき以外はずっと一緒にいるもの。私はもう、眼鏡をかけないという選択肢はない。コンタクトにすることも、たぶんない。

眼鏡をかけている自分が好きだから。眼鏡をかけない自分なんて、自分じゃないから。そう思えると、顔も眼鏡にあわせようとするのかな。

そろそろ免許の更新の時期で、眼鏡を変えようとしている。さて、今回はどんな眼鏡にしようか。赤いフチのにするんだろうか。

また新しい眼鏡に出会えると思うと、ワクワクする。私をどんな風に変えてくれるのか、楽しみである。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?