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『なるほど!畜産現場』初回放送を受けて

中央畜産会『なるほど!畜産現場』ご覧いただいた方々、ありがとうございました!グリーンチャンネルをご覧いただけない方々も中央畜産会のYouTubeチャンネルがございますので、ぜひ視聴してください!牧場、資料館、研究所、それぞれ別々の観点で牛の健康や酪農畜産の発展に取り組んでいる様子は、消費者である我々にとってめちゃくちゃためになるし、尊敬と感謝の気持ちが溢れ出てきます。

取材先の現状

今回は酪農発祥の地とされる千葉県南房総市へ訪れたのですが、連日報道されている通り、台風の影響を受けております。番組を通じて酪農・畜産業にどれだけ環境整備の精密さが求められているかを学んだだけに、とても心配になりました。

初回の取材場所は以下の通りです。それぞれSNSにて現在の状況を発信しており、自分はそれを知ることで少し安心するとともに、一刻も早い復旧を心より願っております。

千葉県 酪農のさと

取材中に自分も間近で見た白牛は元気そうな姿を見せています!良かった。ただ、他の投稿を拝見すると、残念ながらこの期間に亡くなってしまった動物もいたようです。番組の通り、「酪農のさと」で生きている白牛は日本で数限りない種で、江戸時代に3頭の白牛が輸入されたことから、日本の酪農が始まったとされています。全身が白く、耳が垂れており、背中にはコブがあるという特徴を持ちます。これからも酪農発祥のシンボルとして元気でいて欲しいです。

また、館内が冠水してしまったことにより、現在は臨時休業中だそうです。自分が訪れたあの場所かと思うと、胸が痛みます。営業再開して活発な観光地になることを願っております。

嶺岡乳牛研究所

続いて番組では「酪農のさと」の近くにある嶺岡乳牛研究所へ訪問しました。こちらでは、より豊富な乳量を獲得できる牛の受精卵(牛胚)を各農家に配給しており、その受精卵の採取や移植に関わる技術の向上を目的とした研究を行なっています。これまで、自分はてっきり自然交配なのかと思ったのですが、人工授精が主流なんです。人工授精によって受胎率の向上や伝染病の予防などのメリットがあるんだそう。先進的なバイオテクノロジーが酪農・畜産の背景に根付いているんです。

須藤牧場

そして、最後は「須藤牧場」にて酪農家の仕事を体験させていただきました。番組をご覧いただければ分かるように、半日のロケでしたが、本当に密度の濃い体験をさせていただきました!

今回、酪農家の仕事のうち、哺乳、餌やり、ベッド掃除、搾乳を体験させていただきました。ガイドをしてくださったのは、須藤牧場4代目の須藤健太さん。健太さんは、酪農家として働きながら、酪農の認知度をもっと高めるため、ジャグリングや演劇活動(牧場を舞台にした!)を行なっています。最近、知り合いの役者と繋がっていると知り、驚きました!

健太さんが僕に最初に伝えてくれたことは、「牛と触れ合う時に一番大事なこと」でした。それは、「決して牛を怖がらないで」ということ。牛に対する恐怖は牛たちに伝わってしまい、向こうも警戒してしまうのだそう。ほぼ初めて直接、しかも数十頭もの牛を目の当たりにした自分の心境を健太さんは考慮してくださったのだと思います。健太さんのアドバイスで緊張がほぐれました。

そして、なんといってもベッド掃除を体験する最中に起こった奇跡的な出来事!なんと、双子の子牛が産まれたのです!健太さんは丁寧に1頭ずつ母牛から産まれた子牛をケアされていました。産まれてすぐですから立つのに時間がかかる。よく、産まれたての子牛がプルプルと脚を震わせて必死に立とうとする様子は見ますよね。牛にとって立つことはとても大変なんだそうです。それは、牛は爪先立ちをして8本の指でその巨体を持ち上げてバランスを取るからだそうです。でも、生きていくためには、はじめに超えなければならない壁が「自立」することなのだと解釈しました。この双子も30分ほどで元気よく立つことができました!たくましい!

それだけ生きることに必死で、気候を含めた環境に敏感な牛たちにとっても今回の台風により厳しい状況が続いたかと思いますが、須藤牧場のFacebook(上)では、牛たちが元気に餌を食べ、搾乳もできていると報告されています。本当に良かった。

須藤牧場では、牛舎の隣にカフェが併設されています。冷たくてふわっふわなソフトクリームがめちゃくちゃ美味しい!ロケの時は、昼間の暑さが尋常じゃなかったので尚更、ソフトクリームで至福の時を堪能しました。

最後に

改めて、今回の取材箇所をはじめ、台風被害に遭われた方々に対し、一刻も早い復旧を祈っております。自分がリポーターを務める番組の始まり、という個人的な感情もあり、特別な場所になりました。とても素敵な場所です。ぜひ、皆さまも一緒に千葉県を応援していただければと思います!

展示やイベントレポート、ブックレビューなどを通じて、アート・テクノロジーなど幅広いジャンルを扱った記事を書こうと思います。また、役者としても活動しているので劇場などでお声がけさせてください!