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スリナムの教育から見る「日本の教育って当たり前じゃないってこと」

こんにちは!
最近スリナムでプライベートティーチャーをしている方とお話しする機会があり、そこで思ったこと書かせていただければと思います!

スリナムについて


スリナムという国について、知らない方も多いかと思います。
実を言うと僕も今回初めてスリナムの方とお話しさせていただき、そこで初めてスリナムについて知りました。

せっかくなのでWikipediaの情報を少し。

南アメリカの北東部に位置する共和制国家。東にフランス領ギアナ、西にガイアナ、南にブラジルと国境を接し、北はカリブ海、大西洋に面する。首都はパラマリボである。
スリナムはかつてはオランダ領ギアナとして知られており、南北アメリカの独立国家では唯一のオランダ語圏でもある。南部にはギアナ高地につながる山地があり、面積、人口共に南アメリカで最小の独立国である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%8A%E3%83%A0

スリナムの教育


そんなスリナムの教育ですが、
義務教育はなんと6年間(小学校まで)です。
そして大学進学率は12%、というかそもそも大学は国立のものが一つだけだそうです。多くの生徒は大学進学のために海外へ行くんだとか。

そして中学高校の卒業率はなんと50%しかないんだそうです!!(おそらくお話を聞いた先生の感覚値のため実際の数字は分かりません💦)
曰く、半数の生徒は途中で学校を辞めて、地元のスーパーなどで働き始めるそうです。

また、大きな問題は教員の質だと言っていました。
教員のモチベーションが低く、生徒への気遣いがあまりないんだとか😅

それからもう一つ、
教育水準が低く、他の国と比較すると学んでいる内容(情報)が10年遅れていると言ってました。

例えば使われる教科書などの教材は他の国から輸入したものになるそうですが、それらの教材も他国で一昔前に使われていたものを安く仕入れているらしく、結果的に情報に大きな遅れが生まれているそうです。

そのせいでスリナムの医学部を卒業しても他国で医者として働くことができず、また8年ほどかけてその国の医学部に通わなければいけないと言っていました。(ほんとかよ笑)

問題の1番の原因は政府が教育に力を入れていないことにあると言ってました。
政府は学校などのハコは建てるが、その後は現場に全てを丸投げしてしまい、その後のサポートを一切しないそうです。

どこまでが正しい情報かわからないので一概に言えませんが
スリナムで生まれ育った方が言っているので
少なくとも感覚的にそれくらいの遅れ度合いと
政府の教育への意識の低さがあると思われます。

こんな話をしながら、スリナムの先生は笑っていました。笑
僕が唖然としていたのでその反応が面白かったのか、
「信じられないよね〜、ほんとひどいよ🤣」
なんて言いながらケラケラと

日本との違い


方や日本では、中学生までの9年間が義務教育
高校進学率は98.8%、大学進学率は短大を含めて64.1%です。

大学進学率に関してはアメリカ(88.3%)や韓国(95%)と比べると決して高いとは言えませんが、スリナムの12%とは比べものになりません。

学校の先生は基本的にやる気に満ちていてみなさん熱心です。

公的教育費がGDPに占める割合は
スリナムで7.24%(2019)、日本で4%(2020)だそうですが、
スリナムと日本の国民総生産額を鑑みればその運用資金には雲泥の差があります。(まぁ人口も雲泥ですが)

ここで日本の教育現場を振り返ってみます。

恵まれていないとはとても言えません。
世界第3位の経済力があり、高度経済成長を経た日本は
今の時代にマッチしてるとは言い難いとしても
ある程度形になっている教育システムを持っています。
(それが足枷になっていることも否めないのですが)

この現実を否定することはできません。

当たり前のように学校に行くことができ
母国語でもかなり新しい(ほぼ先端)情報に触れることができ
高校進学の道はほぼ全ての子どもたちに開かれています。

高等教育を受けることは簡単ではないかもしれませんが、それでも困難ではありません。
本人が希望し、努力すればある程度のサポート体制もあります。

この国で暮らし、育ってきたからこそ当たり前のように感じてしまいがちですが、
この国の教育の質は当たり前ではないんだと改めて実感しました。

だからこそ、
この国で育ったものとして
社会に少しでも多く還元できるようにしたいと思います。

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