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初めて個人開発したWebサービスの登録者数が1,400人を突破するまでに行ってきた施策まとめ


はじめに


初めて個人開発したサービスの登録者数が1,400人を突破したので、これまで行ってきたことを振り返りながら行動記録を取りたいなと思い、せっかくなので記事にしてみました。

内容は主にマーケティングに関わるものです。

自分自身の記録用に書いたものなので、有益な情報は少ないかも知れませんが、何か1つでも誰かの役に立てれれば幸いです。


作成したサービス

「Destiny2」というPS5・PS4・PC向けオンラインFPSゲームで一緒に遊べる人と繋がれる「ゲームフレンド募集サービス」です。

サービス名→ Right Guardians


サービスの利用状況(21年7月まで)

・登録者数・・・1,413人
・累計UU数・・・16,000人
・累計PV数・・・100,000PV
・MAU(7月現在)・・・2030人


使用技術

◆フロントエンド
・HTML(Slim)
・CSS(SCSS)
・bootstrap4
・JavaScript(jQuely)

バックエンド
・Ruby 2.6.5
・Ruby on Rails 6.0.2

インフラ・開発環境
・MySQL(8.0.19)
・AWS(EC2,RDS,VPC,MySQL,Elastic IP)
・Nginx
・Unicorn
・Rubucop
・RSpec

◆分析ツール
・Google Analytics
・Googleサーチコンソール
・LogRocket

◆機能一覧
・ユーザー登録、ログイン、編集機能(devise)
・募集の 投稿/削除/編集 機能
・自慢の一枚 投稿/削除/編集 機能
・画像アップロード・削除(Carrierwave)
・いいね機能(Ajax)
・いいね、募集投稿、自慢の一枚投稿の履歴確認機能(Ajax)
・コメント機能
・フォロー、アンフォロー機能
・ページネーション(Kaminari)
・複数検索機能(Ransack)
・ランキング機能
・管理ユーザー機能(予期せぬ投稿などの削除)
・簡単ログイン機能
・フォロー・いいね・コメント通知機能


以上がサービスの説明です。


本記事の構成

・開発前・開発中・開発後の3フェーズに分けて、それぞれのフェーズで行ってきたことを書いております。


内容がかなり長いので興味のあるところから読んでいただければなと思います。


それでは本題に入らせて頂きます。


■開発前に行った施策

◆ニーズの把握
開発前の最重要ポイントであるニーズの把握をまずは行いました。


サービス開発してリリースしても、ユーザーの課題を解決してニーズを満たせる条件が揃ってなければ使われるサービスにならないので、ここはしっかりと入念に行いました。


プロダクトアウトで開発してユーザーを集めるのは至難の技ですが、マーケットインならばユーザーを集めるのはそこまで難しくないので、マーケットインできる様に事前にニーズの把握をしっかりと行いました。


今回の僕はSNSとブログを活用してサービス開発前にニーズの把握を行いました。


自分もDestiny2ユーザーの1人であったため、元々ゲーム内の課題は把握しているつもりでしたが、本格的なニーズ調査は行ったことがなかったので、今回のサービス開発を行うのをきっかけに大規模なアンケート調査を行いました。


💡ポイント
~ アンケート調査で「祭り」を作る ~

ただ単にSNSでアンケート調査を行ってもユーザーニーズの把握しかできないので、今回はアンケート調査+ユーザーからの関心を集めることができる様な形でのアンケートを行い、意図的に「祭り」を作り上げてユーザーを巻き込み、興味関心を抱いてもらう様な形でアンケート調査をTwitterで行いました。


具体的には、一貫性のあるアンケートを複数日に分けて毎日1回ずつTwitterのツイートで行いユーザーが自分に反応してくれる様にして、後々の伏線へと繋がるというある程度の仮説で良いので自分中でユーザーの課題にあたりをつけて複数個考え、その課題をアンケートでユーザーに回答を促す方法を取りました。


そして最終的にターゲットユーザーを絞りに絞って、そこで絞ったユーザーへ向けて祭り企画を打ち込み、その課題解決できますよという感じでDRMの手法と似た形で行いました。

(この「祭り」は小阪裕司さんの「顧客消滅」時代のマーケティングと言う本で詳しく説明されているので、詳しく知りたい方はそちらを読んでみてください。)

そして今回は3つのツイートでアンケートを行い、ユーザー反応を見ながらアンケートを3日に分けて行いました。


◆1日目
・1,068人のユーザーが回答
まず1つ目のツイートでユーザーニーズにあたりをつけて次につなげる


◆2日目
・706人のユーザーが回答

より課題を深掘りします。


◆3日目
・437人ユーザーが回答

一緒に行く人がいないというのを解消することにニーズがありそうだと思ったので、そのニーズを満たせるものを提供したら使ってくれますか?と聞いてユーザーの関心を惹きつけつつ、ユーザーが行動してくれやすくする様に誘導していきます。


1日目>2日目>3日目と言う感じで、解答してくださるユーザー数が減っているのは、よりニッチな領域でターゲットを段階的に絞って行っているからです。

こうすることで、特定層により刺さりやすくなり、結果的に本質的なコアな部分へのアプローチを行うことができま


個人ブログとSNSを掛け合わせて「祭り」を作りだす


僕が運営している累計120万PVある個人ゲームブログと、フォロワー3,100人のTwitterを掛け合わせてよりユーザーを巻き込むための施策を行いました。


まずブログは以下の構成で執筆しました。

① アンケートの結果による課題の発見
② その課題を解決する方法の提示
③ 提示した方法で課題解決ができる根拠を書く
④ その根拠を裏付ける原体験を入れて共感を元に説得性を持たせる
⑤ 改めて解決策の提示
⑥ ユーザーを巻き込み共創して祭りの準備をする
⑦ 自分のサイトでのイベントに参加するメリットを数字ベースで打ち出す
⑧ イベント日の予定を告知してそれまでにワクワク感を持ってもらう

以上の流れでブログを構成し、祭りへと繋がる準備をしました。

アンケート調査を行って、レイドというアクティビティに行きたいという欲求と行きたいけど行く人がいないという不満を解消するための施策を行いますよという伏線を張り、そのニーズを満たすための施策を行う前にユーザーの興味関心を集めるための「熱」をブログと掛け合わせて作りました。

まずブログの冒頭でアンケート調査を行ったことでレイドに行きたいけど行けない人がたくさんいるということがわかりましたという内容を書き、ユーザーにこんな課題がありますよね、と訴えかけ、共感をもとに潜在的に同じ様な課題を抱えている人の潜在ニーズを引き出します。

次にその課題を解決するためにはどうすれば良いのかを提示します。


この時にポイントなのが、ただ提示するだけではユーザーは「なぜ?」と思ってしまい行動してくれないので、提示した内容が解決に至るためのアプローチであるという根拠を伝えて理解してもらう必要があります。

そのために、重要となってくるのが提示する側の原体験(ストーリー)を活用した共感を得ることです。

ストーリーを交えることで、ユーザーはより発信側に共感しやすくなり、ユーザーとの関係性が強化されるので、このストーリーを混ぜるのはとても重要です。

これがあるかないかでかなりユーザーの反応が変わります。


💡ストーリーを作る上でのポイント
話が少しそれますがストーリーを作る上でちょっとしたポイントがあります。
それはストーリーフォーミュラを意識してストーリーに波を作ることです。


ストーリーフォーミュラとはコピーライティングの手法の中の1つなのですが、このストーリーフォーミュラを意識し波を意識したストーリーを作ることが重要です。

そして波を作ることでよりユーザー側がこちらに興味を抱いてくれて関係性も構築されやすくなります。

さらに、その波の振れ幅は大きければ大きいほどより共感の深さが増し、ユーザーの反応もそれに比例して大きく変化します。

この様に少し工夫してストーリーを作り、実際にユーザーとの関係を構築しつつ、ユーザーに人とのつながりが大事であるということをお伝えして、ユーザーの潜在ニーズを刺激し、人とつながるための場所の重要性を作り出してきました。

その後改めてユーザー側に人とのつながりの重要性を問いかけ、必要だと思ったら行動してねというニュアンスでユーザー心理を刺激しました。


その結果…

ブログを掛け合わせたSNSマーケティングを行うことで、エンゲージメント総数1,293回を獲得し、ブログ記事もSNSからだけで700人以上の流入に成功。


ブログの方はSEOからの流入が8割ほどなので、SEOからの流入も掛け合わせると非常に多くのユーザーにアプローチを行うことができました。

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さらに募集に応じてくれたユーザーさんが26チームいたので、そのユーザーが設立するクランメンバーがSNSで拡散してくれることも見越して、どんどんユーザーさんを巻き込みながら祭りの準備を着々と進め、サービス開発につながる伏線を作り上げていきました。


まだ祭りの準備は続きます…

上記の記事で祭りの準備をするためにユーザーを巻き込む施策を行い、そしてユーザーさんがこの企画にたくさん参加してくれているという状況を途中途中で準備中に状況を公開し、どれだけたくさんの方がこの企画に関心を示してくれているかを実況し、ユーザーの興味関心を集めました。


そしていよいよ祭り当日

予定していた日に予定通り祭りを開催!
ここで一気に溜めていたエネルギーを解放!みたいな感じです。
(マーケティグをしていて一番楽しい瞬間)


今までのアンケート調査からここまでの積み重ねでユーザーの興味関心を惹きつけながら、祭りに巻き込んでいったことで、1ツイートでエンゲージメント総数4,479回を獲得し、Twitterからだけの流入数も3,300人以上を獲得。

さらにSEOからの流入を考えると、トータルで10,000人ほどのユーザーの注目を集めました。

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実際に多くのユーザーさんから反響をいただき、リプやDMなどからも感謝の声をたくさん頂くことができ、ユーザーさんとの関係構築をさらに強化したとともに、ユーザーの課題も解決することできました。

膨大すぎて細かい意思決定の思考プロセスの説明は省略していますが、ここまでが開発前のテストマーケティングと今後のWebサービス開発につながる伏線作りの話になります。


アンチコメントをファンマーケティングに活用

次に今回の施策(祭り)で得たFBの中で、アンチさんから温かいコメントが届いたので、そちらを上手く活用してアンチさん1人を除いたユーザーさんとの関係を強化し、より応援される立場を作り上げる、いわゆる「ファンマーケティング」を行いました。

具体的にはアンチさんから届いたコメントをあえてツイーターで公開して、ユーザーに味方になってもらう事を目的としたツイートを行いました。

その時のツイートがこちら↓


正直この内容のコメントが届いたときは傷つきましたが、どうせならこのアンチを自分のために活用してやろうと思い、今までゲームユーザーに向けて自分がGiveしてきた価値提供してきた行動を踏まえて、ほぼ間違いなく自分の味方を増やせるだろうと思い、安全確認した上で公開しました。

するとDMと合わせて30件以上のコメントが届き、エンゲージメント率が約26%という自分でも驚くほど高い今までで一番濃い内容(数ではなく中身)のエンゲージメントを獲得し、さらなる影響力とファンを獲得することができました。↓

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アンチも扱い方次第では色々と役に立つので、アンチで悩んでいる方は、アンチを上手く活用して利用してあげることをお勧めします。


その後、タイミング良く個人ブログの方で目標としていた月間10万PVを達成したので、さらなる活躍の期待をユーザーさんに期待してもらえる様な形で報告ツイートを行い、より自分が応援されやすい状況を作りました。


そしてテストマーケティングでの施策でニーズをより把握し、ブログとSNSを掛け合わせて価値提供を行いながら信頼関係を強化できたこのタイミングで、Webサービス開発を行うというと発表しました。


ここまでの僕の行動と実績でフレンド募集サイトを作成する経緯のストーリー作りもでき、僕がなぜフレンド募集サービスを作ったのかという理由をサービス完成後のリリースのタイミングでユーザーさんに訴えかけても自然な流れとなる1本のストーリーを作り出しました。

あなたのためのサービスですよと刺さる内容のストーリーを作り出すための前準備が整いました。

さらに、募集サービスは確実にニーズがあるなと言う手応えもあったので、ここから実際にサービス開発するための勉強を始めました。


サービス開発する為にプログラミング学習を始める


ここから約半年間プログラミング学習をし、半年後からRuby on Railsを主とした「ゲームフレンド募集サービス」の開発に取り掛かりました。


■開発中に行った施策


・ユーザーを巻き込む
サービスがある程度形になってきた辺りで、サービスのトップページをチラ見せしてサービスへの興味度合いなど反応を見てみました。


いいね数も167と、上々の反応をいただけてユーザーが興味を持ってくれているんだなということはとても良く分かりました。

未経験エンジニアの方でポートフォリオを作成されている方で、開発過程をユーザーに見せながら開発する方は少ないと思いますが、個人的にはこの進め方はおすすめです。


理由は2つあって、1つ目はサービスリリース前からユーザーを確保することができる点。2つ目はリリース前からユーザーからFBをいただけるという点です。

意見を下さるユーザーさんは必ずリリース後にサービスの利用者になってくれるので、個人的にはメリットしかない開発中のチラ見せは絶対にしたほうが良いと思いました。


意見を下さるということはそれだけサービスに対して興味関心を持ってくださっているということですし、実際意見を言ってくださった内容をサービスに反映させることで、意見を言ってくれたユーザーさんはそのサービス開発に少し関われたことになり、他人事ではなくなりサービスに対して愛着を持ってくださるので、より濃い関係をユーザーさんと構築することができます。


ユーザーさんと関係が作れていて、なおかつ関係が深ければ深いほど、「同じ様な競合のサービスを使うなら仲の良いあの人のサービスを利用しよう」と言う心理がユーザーさんに働き、結果として質の良い集客につながるので、特に認知度がない時はユーザーさん1人1人の関係を泥臭く深めることが大事だと感じました。


なのでユーザーさんが関われる余白を作る為にもリリース前からユーザーさんとコンタクトが取れるSNSなどを使いながらサービス開発していくと良いと思います。

(この辺りに関してはプロセスエコノミーについて知っておくとよく理解できると思います。)

上記ツイートの他に、こんな感じで開発中にユーザーさんに意見を求めながら機能の追加を行なっていきました。


もしSNSで意見をくださる方がいなければオフラインでの繋がりでも全然OKです。


とにかく色んな方を巻き込む事を意識することがポイントかと思います。


◆サービスリリース日が間近だという事を伝える

いきなりサービスをリリースしても良いのですが、それよりそろそろリリースしますよと告知をしてユーザーさんが楽しみにしてくださる様に宣伝を行いましました。


◆期待値マネジメントを行う
期待値が高まっているということはエンゲージメント率や数などユーザーの反応を見てわかったのですが、初めて開発したWebサービスだったので、期待値が実際にサービスの価値より上がりすぎてしまうとがっかりされてしまい、2回目以降全くサービスが使われなくなってしまう恐れがあったので、「初めて作ったサービスなので」をちょいちょい発信して期待値を少し下げてもらう様なツイートを行いました。


この期待値マネジメントも結構重要だと思っていて、理由は期待値と実際のコンテンツの価値が釣り合っていなく、解離すればする程がっかり具合が大きくなってしまうからです。

期待値ばかりあげすぎて中身が伴っていないと、最悪詐欺と言われてしまうことにもなるので(事実でなくても)、期待値マネジメントは大事だなと感じました。


◆BBQ型マーケティングを取り入れる
BBQ型マーケティングは西野亮廣さんがオンラインサロンなどでよく活用されている手法でして、簡単に言えばユーザーさんと一緒にユーザーさんが使うサービスを作るという事です。(最近流行のプロセスエコノミーです。)

この手法を取り入れて行なった施策が、ユーザーさんにサービス名を考えて貰う施策です。


これをイベントの様に行い、ユーザーさんにサービス名を一緒に考えていただき、リリース前からユーザーさんのファン化をはかりました。


結果、この施策では数十名のユーザーさんがサービス名の意見を下さり、その中で一番サービス内容とマッチしたユーザーさんの意見を採用し命名させていただきました。


その時に採用した名前が、「Right Guardians」です。

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この時にサービス名を考えてくださった方々は今でもサービスの愛用者として継続して利用してくださっております。


◆リリース前の告知
改めてユーザーさんにサービスを作った理由と思いの共有とリリース日の宣伝を行いました。
リリース間近に改めてユーザーさんに訴えかける事で、興味関心を惹きつけることを意識して行いました。


事前にユーザーさんに告知する事で拡散してくださり口コミの宣伝にもなりますし、ユーザーさんが興味を示してくれているという事をアピールすればさらに興味を持ってくださる方が増えるので、リリース前にもしっかりとブログとSNSを掛け合わせてマーケティングを行いました。

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◆約10ヶ月前の伏線を回収する
Destiny2を盛り上げる為にあるアイディアが浮かび、それを実現させる為にサービス開発をすると言ってからここでようやくその時の伏線を回収します。

独学で勉強して開発したのでかなり時間がかかりましたが、事前の計画を成功させる為になんとか形にすることができ、10ヶ月の時を経てストーリーが繋がりました。


このおかげで私がサービスを作った理由に筋が通りましたし、サービス事態にストーリー性が加わるので、よりユーザーの興味関心を惹きつけることができました。

急にこういうサービス作りましたと言っても、ニッチな業界でなんの影響力も後ろ盾も無い個人が宣伝してもユーザーから見向きもされず、利用されることはないと考えていたので、サービスにストーリーを乗っけることはかなりこだわって行いました。


そしていよいよ正式公開へ…

アンケート調査からのテストマーケティングなど行い、SNSやブログを通じて仕込んできた種は全てこの日のための準備です。


すべての施策に1つ1つ意味を持たせて行ってきました。


企画、開発、マーケティングを1人独学で行ってきたので正直どれくらい反応を取れるか分かりませんでしたが、Destiny2を盛り上げたいという欲求と、たくさん種を仕込んでニーズがあるものを提供してユーザーの反応を見たいという好奇心が入り混じりながらこの日の為に全てを注いできました。

そしていよいよサービス公開!

結果はリリース初日で登録者数200人、アクセス数1,000人以上を獲得。

リアルタイムでの同時接続数も40人以上を超え、初めての個人サービスのリリース初日としては上出来の結果を出すことができたのではないかとお思います。


その後リリース告知ツイートはエンゲージメント総数6,321を獲得し、僕のSNS活動3年の中で一番高い結果を出すことに成功しました。

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実際にサービスを利用してくださった方からも好感触なコメントをいただきました。

なかなか長くなってしまいましたが、ここまでが開発からリリースまでに行った施策の説明でした。

リリース直後では、まだサービス登録者数が200人ちょっととなっており、サービスが出始めだからこその興味本位で使うユーザーさんが多くいらっしゃったので、本格的に利用してくださるユーザーの確保はまだ行えておりません。

なので続いては、リピーターや新規を増やしながらどうやってサービス登録者1,400人以上のサービスにしたのかについて、リリース後に行った施策をご紹介していきます。


■リリース後に行った施策

・ユーザーからのFBを元にサービス改善

リリース後はたくさんのユーザーさんから要望や意見など、有難いFBをたくさんいただけたので、そのFBを元にサービスの改善を行い顧客満足度の向上を図りました。

ユーザーさんからのFBは貴重で価値のあるものばかりで、本当に気づきが多くありました。

例えば、初めはログインしないと募集内容などの詳細が閲覧できない様にしていましたが、それだと募集主がどんな人でどんな内容なのか詳細をするためにはログイン、または新規登録しないといけないと言うユーザーの行動ハードルを上げてしまうことになり、ユーザーにとって使いづらいサービス設計になっていると言うことに気づきました。


サービス登録者数を増やしたくて登録しないとコアな部分のサービスを利用できない様にして、無理やり登録を促す様な開発者側の独りよがりな設計でサービスを作るのは、本当にユーザーファーストなサービス設計ではなかったなと反省しました。

これは今回の個人的な学びなのですが、力技でユーザーを獲得しようとすると一定の成果は上げられるので一見ユーザーが増えた様に感じるのですが、見えない裏側の部分で離脱したユーザーの数を考えると長期的に見て、とても損をしてしまったなと感じました。


理由は無理やり獲得したユーザーは、まだサービスの全貌が分からない状態でわざわざサービスへ登録して利用しているので期待値が高くなっており、顧客満足度を満たすための満足度量(期待値)も通常より高めになってしまっているからです。

リピート率に関わる大事な部分だったので、ここで得た気づきを元にサービスの利用ハードルを下げてパイを広げる設計に修正しました。

その他にも通知機能を導入して欲しいと言う要望があり、それに応えるための機能追加を行ったりもしました。


・エラーやバグは早急に対処する

ユーザーさんからエラーの報告を受けた際は、特に早く対応する様に心がけました。

せっかくサービスを利用しようとしてくださっていたにも関わらず、エラーが出てサービスが利用できないと言うことになると、ユーザーさんがガッカリしてしまい、次回から利用してくださらなくなってしまうので、エラーやバグなど不具合の報告を受けた際はなるはやで対応しました。


この行動は結果的にユーザー満足度の向上に繋がりました。仕事と同じで、失敗した際は、その後の対応も大事だと学びました。


■Twitterで拡散してもらう仕組みを導入

リリース直後は外部メディアでSEO上位表示を獲得する以外、SEOで上位表示させる手段がなかったので、比較的容易に集客が可能なTwitterから流入を狙うために、Twitterでサービスの募集投稿などを拡散してもらう為の仕組みを取り入れました。


ただ機能を追加しても認知されなかったり、使い方を分かってもらえなければ利用されないので、新たにサービスへ追加した機能は、実際に利用しているところを動画で見せて分かりやすい様にしました。


■ゲームメディアで宣伝してもらう

SNS以外からの外部流入も狙いたかったので、自分で運営していたメディア以外でもDestiny2向けのメディアを運営している方々に記事を書いていただき、サービスの宣伝をしていただきました。


💡ポイント

ドメインが強いメディアを活用することで、自分では狙うことができないSEO検索からの流入が多く見込めるキーワードで上位表示を狙うことができるので、外部流入を狙う際は「巨人の肩に乗る」を使うこともおすすめです。

この時の記事のタイトルは、流入を狙いたい領域で検索に引っかかるキーワードをタイトルに書いてもらうことが大切です。

ある程度検索ボリュームがないとSEOで上位表示を獲得してもそもそも検索されることが少ないので、そこの見極めはしっかりと事前に調査してから行いました。

今回は当時Destiny2でフレンド募集をする際に一番利用されていた「モジパ」と言うサービスが利用される時に、検索するキーワードからの集客を狙いたかったので、記事タイトルに「モジパ」を入れていただきました。

その結果自分のサービスが3位に表示される様になり、競合からユーザーを巻き取る集客にも繋げることができました。

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Destiny2公式PR企業にスカウトされる

僕の日頃のDestiny2に関する活動が公式の目に留まり、2020年の11月頃にDestiny2の公式PR企業からスカウトを受け、Destiny2開発会社のBungie社と公式PR企業と数人の有名プレイヤーと共にDestiny2を国内で盛り上げる為の活動を一緒にすることになりました。


僕の好きなことを仕事にしたいと言う夢が半分叶った瞬間です。大好きなゲームを作った会社さんと関われる機会がいただけて、とても嬉しかったのを覚えています。

↓こちらはその時に企業から頂いたプレゼントです。


■権威性の法則を利用してブランディング強化を図る

企業さんとの活動は2021年の年明けから開始し、公式とこれから共同でゲームを盛り上げていきますと言う内容の発信をTwitterで行い、企業公認で活動している人ですよと周知していただき、ブランディング強化を図りました。


企業がバックにつく前から2,700人ほどのフォロワーさんがいたので、ある程度の影響力はあったものの、やはり公式が味方につくことでさらにTwitter垢の発信に権威性が増し、サービスも無名な人ではなく企業公認の人が作ったサービスと言うものに昇格したので、これを機にさらにサービスを利用してくださるユーザーさんが増加しました。


このおかげでリリースから半年経っていたのにも関わらず、1ヶ月で150人以上の方がサービスに登録してくださり、合計で590人の方がサービスに登録して利用してくださってました。


■Twitterで発信を継続する

Twitterからの集客も増やしたかったので、サービスリリース後も継続してTwitterでの発信を行い、アカウントの認知度拡大を図りました。

コツコツ発信を続けて、現在までに3,100フォロワーまでアカウントを育てることができ、Twitterからの集客も順調に獲得していきました。


■第1回プレゼント企画を行い集客を狙う

登録者数が700人を超えたタイミングで、人生初のプレゼント企画を行い、サービスの認知度拡大と利用者の増加を狙いました。


ちなみにプレゼント企画はTwitterと自身のゲームブログを掛け合わせて行いました。

結果はインプレッション数やエンゲージメント総数はそこそこだったものの、目的のサービスの認知度拡大による利用者の増加の方へはあまり効果を得ることができませんでした。(イベント期間中の1週間での増加数30人程)

このイベントの効果が少なかった原因は、プレゼントそのものの魅力が弱かったのと、もう1つはプレゼント企画への参加方法かなと感じました。

参加方法に「Right Guradiansのマイページ、もしくは募集ページを #Right_Guradians をつけてツイートする」と言う条件を付けたのですが、この条件を達成するためにはサービスへ登録しないといけないので、プレゼントイベントに参加したい人はサービスに登録してねと遠回しに誘導しています。

新規利用者を獲得するために行った企画だったのですが、新規ユーザーがこのイベントに参加するために設定した超えるべきハードルが、今回の商品では釣り合わず、わざわざ登録してまで欲しいものではなかったからなのかなと思います。


その結果、想定してたよりも登録者数やサービス利用者数が伸びなかったのかなと思います。

なので次回は商品の価値をグレードアップして、さらにイベントへの参加方法ももっとハードルの低い簡単なものにすることで、イベントに参加する方が増え、サービスの宣伝ができ、結果的にサービスを利用してくださる方が増えるのではないかな?と考え、懲りずに第2回プレゼントイベントを行いました。


ちなみにこれは余談ですが、プレゼントイベントに参加してくださり、見事当選した方は本当に喜んでくださり、今でもサービスを利用してくださったり、僕のツイートを拡散してくださったりしてくださっているので、既存のユーザーさんとの関係構築には一定の効果があるのかなと感じました。


第2回プレゼントイベントを開催する

2回目のプレゼントイベントは、累計UU数10,000人を突破した節目の時に行いました。

今回のイベントの目的も、サービスの認知度拡大による利用者の増加を狙った施策です。


結論から申し上げますと、今回のプレゼントイベントもサービス利用者増加などの効果があまりありませんでした。

2回目はよくあるプレゼント内容と、よくある参加方法で行い、とにかくツイートのインプレッション数を稼いで、サービスの宣伝を行うことに注力しましたがこれは完全に失敗でした。


RT数が前回よりも4倍以上に増えたので、一見、前回のイベント時よりも効果的な宣伝ができたかと思ったのですが、結果的にサービスの利用者増加への効果はあまりありませんでした。(表の数字は良くても中身が伴っていないので、ほとんど効果なしです。ドーピングと同じですね。)


原因は明白で、RTしてくださった方々がDestiny2ユーザーの方ではなく、懸賞金目当ての方が多く、拡散されても全く宣伝効果のない方々にリーチしていたからです。(半分くらいは懸賞金目当ての方でした。)


エンゲージメント率も前回のイベント時の半分ほどだったので、プレゼントでの宣伝はあまり効果的な戦略とは言えなさそうです。


これらのことから、自分がアプローチしたい層のユーザーさんが自発的に行動してくれる様な仕組みにしないといけないなと学びました。


あとこれは仮説ですが、恐らくURL付きのツイートはTwitterのアルゴリズム的に少し伸びにくいのかなと感じていて、その影響も少なからずあったのかなと思われます。


サービス設計での反省と同じく、ユーザーさんに強制的にサービスを利用してもらう様な設計での施策は効果が出にくなと実感しました。(ユーザーさんが自発的に利用したいと思う様な価値提供をしないとなと反省です。)


企業合同でBungie社員とイベントを行う


次に行った施策は、公式と合同で行いました。

Destiny2プレイヤーが憧れるBungie社員と交流したのちに、共にゲームをプレイするという、普通では経験できない様なことを行い、その様子をYoutubeや有名ゲームメディアに取り上げて頂きました。

また公式との関係を深める絶好のチャンスだったので、今回のこのイベントの司会役の1人に自分も立候補し、より主体的にイベント運営に関わりました。


個人的にもBungie社員と交流したり、共にゲームができることは感激でして、夢が1つ叶った瞬間でした。(ゲーマーが報われた瞬間でした。笑)


この時のイベントはゲームメディアにも取り上げていただき、SNS垢の認知度とブランディング強化につながりました。


このイベントをきっかけに、さらに公式と関わりを持つことができる様になり、公式と一緒に僕のサービスの集客や利用者増加につながる施策を行うことになりました。


Destiny2ゲーム内のイベントに合わせた募集機能を追加する

Destiny2内で新たに追加されるイベントがあり、イベント解禁と同時にゲームプレイユーザーが増加するに伴い、イベント攻略に必要な人を集めるためのフレンド探しの場のニーズが増えることが予想できたので、そのイベントに特化した特別な募集ページを作成し、サービスの利用者増加を狙いました。

それまでのRight Guardians内には、長期的に一緒に遊べるフレンドさんを募集したり探したりできる募集機能しか実装されておらず、短期間だけで良いから今すぐ遊べる人を探せるラフな場所がなかったので、今回の様な募集ページを実装しました。

またイベントに特化した募集ページを作成することで、イベント解禁に向けてモチベーションが高まっているユーザーさん達がさらにお祭り気分が味わえる様になり、より一層盛り上がるのではないかなと考え、イベント専用の募集ページを作成しました。

この施策は公式と入念に話し合いをして企画した施策でして、結果的にサービス利用者増加にかなりの効果をもたらしてくれました。


【具体的に行った内容】

まず2021年5月23日の午前2時からイベントが解禁されるの予定だったので、イベント解禁3日前までにイベント専用ページの実装を行いました。

そしてその次の日(イベント解禁2日前)の5月21日のお昼12時にイベント専用の募集ページを実装したとTwitterで発表し宣伝を行いました。


またこのイベントページ実装の宣伝ツイートは事前に公式へ「この時間にツイートします」と話をしていて、Twitterのフォロワー1万人以上を抱えるDestiny2公式のアカウントで計画的な引用RTにて拡散して頂きました。

(12時に拘った理由は、その時間帯が1日の中でフォロワーさんの反応が良い時間帯だったからです。)


イベント解禁前に募集ページを作成しておくことで、イベント解禁と同時にイベントを攻略しに行ける様にユーザーさんたちが募集をして準備できる時間を設けることができました。

結果的に1日でイベント解禁前にも関わらず40を超える募集投稿がなされ、ユーザーさん達の新たな出会いの手助けをすることができました。


サービスを利用してくださっているユーザーさんもイベント専用ページの実装を喜んでくれてとても嬉しかったです。


さらにこの施策を打っている最中に、SEOで2つのキーワードで1位を獲得することができ、SEOからの流入も増加し、サービス利用者増加に拍車をかけてくれました。


そしてイベント解禁1日前。


イベント解禁前にさらに集客を図るべく、イベント専用の募集機能の使い方の説明と、なぜこの募集ページを作成したのかの背景を個人ブログで発信しました。

僕自身、Twitterでの発信活動は「Destiny2を盛り上げたい!」というのを軸に発信していたので、「イベント専用の募集ページを作成しました!」と言う内容だけの発信より、なぜイベント専用の募集ページを作成したのか、その背景をユーザーさん達にお伝えした方が、よりサービスや僕自身へ興味を持ってもらえるのではないかなと考え、このブログ記事を執筆し発信を行いました。

この辺りの考えも、「プロセスエコノミー」を参考にして行動しました。


そしてイベント解禁日

なんと奇跡的に、その解禁日にサービス登録者数1,000人を突破!


そのイベント解禁の次の日の5月24日に、Destiny2の公式アカウントで2度目の拡散ツイートを実施して頂きました。(これも打ち合わせして発信時間や内容等を決めました。)


【イベント専用ページに関する施策の効果】

イベント専用募集ページを作成して、SNSやブログなどを活用して集客を行った結果、1週間でサービス登録者数144人、UU1,750人、PV数10,050PVを獲得することができ、イベント専用ページを作成する前と後の1週間で、サービス全体的にかなりの効果を上げることができました。

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さらにこの施策を行った5月と、その前の月の4月を比較してみたところ、5月のサービス新規登録者数は320人(4月の約5倍)、UU数3,263人(4月の約2.9倍)、PV数21,930PV(4月の約3.82倍)を獲得することができ、サービスの利用者増加に多大なる影響をもたらす事ができました。

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▼4月

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▼5月

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この施策を通じて学んだことは、ユーザーが集まるタイミングを見計らって、その瞬間に需要のあるものを提供することの大切さと、SEOだけに頼らずSNSマーケティングやプロセスエコノミーなどの施策を取り入れて、自らユーザーを獲得しにいく大切さを学びました。


◆SEO対策

あと、少しだけですがSEO対策も行いました。


①パンくずリストの作成

パンくずリストは、ユーザービリティとクローラビリティ向上を目的として取り入れようと思い実装しました。SEOにどこまで影響するかは正確には把握できていませんが、「検索結果で上位表示を狙うならクローラビリティを上げること!」とよく見かけたので、あった方が良いんだろうなと言う感じで取り入れてみました。

パンくずリストはRailsのGemの「gretel」を利用すると開発効率が上が理、素早く実装できそうだと分かったので、gretelを利用してパンくずリストの実装を行いました。


②タイトルとディスクリプションの改善

サービスリリース前にRailsのGemの「meta-tags」を活用してタイトルやディスクリプション、OGPの設定を行っていましたが、リリースからしばらくしてデータが蓄積されてきたタイミングで、よりユーザーに検索され易くするためにタイトルやディスクリプションを改善しました。

主にGoogle Analyticsと連携しているGoogleサーチコンソールやキーワードプランナー、Googleトレンドなどを活用して改善を行いました。

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以上のことを行い、独学ですがSEO対策も行ってみました。

その結果、主要な検索キーワードでGoogle検索順位1位を4つ獲得する事ができました。

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またリリース直後はSNSからの流入が多くを占めていましたが、現在はSEOからの流入とSNSからの流入が同じくらいまで増加してきました。

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■サービス登録者1,400人達成!!

そんなこんなで色々と試行錯誤した結果、2021年7月27日現在までにサービス登録者数1,400人を達成する事ができました。

また累計UU数も16,000人突破し、累計PV数も節目の100,000PVを達成する事ができました。

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これらの経験から、シンプルなサービスでもユーザーが利用したいと思ってくれる施策を打つことで、僕の様な非エンジニアが作った個人サービスでもグロースさせる事ができるんだなと学びました。

今まで行ってきたことを1つ1つ振り返っていたら、16,000文字以上の超長文な内容になってしまいましたが、以上が僕がサービス登録者数1,400人を突破するまでに行ってきた施策の全てです。


最後に…

色々と試行錯誤してきましたが、率直な感想として、色々な施策を行なったにも関わらず、これだけの規模のサービスしか作れないんだなというこということです。

ターゲットとする市場規模を考えるとこれくらいなのかもしれませんが、やはりマーケティングは装飾に過ぎず、1番大事なのはどれだけプロダクトのクオリティを上げれるかにかかっていそうだなと感じました。

マーケティングも大事ですが、そもそも届けるプロダクトが無いと始まらないので、今回の経験を踏まえて、よりユーザーが利用したいと思えるようなプロダクト開発を行い、誰かの役に立てるような価値を提供が出来る様に、これからも精進していきたいと思います。


最後まで読んでくださりありがとうござました。


何か1つでも誰かの役に立てれる内容を共有できてたら幸いです。

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