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【女性必見】骨粗鬆症になる人、ならない人の違いは〇〇をしているかどうか

今回は骨粗鬆症になる人、ならない人の違いについて。

腰が曲がっている高齢の方、元気でスタスタと歩いている高齢の方は、何が違うのでしょうか。

この記事では、その違いについて解説させていただきます。

どうすれば歳をとっても元気でいられるのか。

この記事を読むことで、元気な老後を迎えるための準備をすることができます。

すでに高齢の方であっても、悪化させない方法もご紹介しております。ぜひ、ご両親にお伝えしてあげてください。

2018年、イタリアの整形外科クリニックが作成したレビュー論文をベースに解説します。(1)

レビュー論文は
レビュー論文とは、数々の論文を整理したもの。

今回の記事では、次の3点を解説しています。

①骨粗鬆症を予防するために運動すべき理由
骨粗鬆症とはなにか。なぜ運動が良いのかを解説しています。
②骨粗鬆症になる人、ならない人
骨粗鬆症になる人、ならない人の違いはなにか。どんな運動をすれば予防できるのかを解説しています。
③いつまでも元気な女性でいるための筋トレ方法
骨粗鬆症を予防するためにどんな筋トレをすれば良いかを解説しています。高齢の女性のための方法も紹介。

骨粗鬆症を予防するために運動すべき理由

まずは、そもそも骨粗鬆症ってどんな病気なのかについて解説します。

骨粗鬆症とは
骨粗鬆症とは、骨密度が低下して骨折しやすくなる病気です。

骨密度が 70% 以下になると骨粗鬆症と診断されます。背骨や足の付け根の骨折をしている場合、骨密度が 80% 以下でも骨粗鬆症と診断されます。女性に多い病気です。

骨密度とは
骨密度とは、骨の強さを示す指標

骨密度が高ければ、骨が丈夫で折れにくいです。一般的に年齢とともに骨密度は下がり、とくに女性は骨密度が下がりやすいです。

Q: なんで女性は骨粗鬆症になりやすいの?

A: 閉経により、エストロゲンの分泌が低下するためです。

エストロゲンの働き
骨は身体の中で溶けて、作られていうサイクルを繰り返しています。骨が溶けすぎてしまうと当然、骨密度が低下します。エストロゲンは、骨が溶ける量を減らし、骨密度を保つ働きがあるのです。

閉経してエストロゲンが分泌されなくなると、骨が溶ける量が増えてしまいます。

60 代では、毎年 0.6% ずつ骨密度が下がります。70 代では、毎年 1.1% となり、80 代では、なんと毎年 2.1% 下がります。(2)

Q: でも、どうしたら良いの?

A: 骨密度には、運動が良いといわれています!


骨粗鬆症と運動について

運動は骨粗鬆症のリスクを減らすための主要な予防戦略とされています。しかし、全ての運動が骨粗鬆症の予防になるわけではありません。

運動と骨粗鬆症について
運動をすると、動かした部位に負荷がかかります。すると、骨に刺激が与えられて骨密度が低下しないようになるのです。

骨密度が気になる年齢になったら、骨粗鬆症の予防に効果がある運動をするようにしましょう。


骨粗鬆症になる人、ならない人

歳をとっても元気な女性な女性、憧れますよね。

元気な人たちは、骨粗鬆症の予防に最も効果的な運動をしているかもしれません。

骨粗鬆症に最も効果的な運動は、筋トレになります。


筋トレと骨粗鬆症について

筋トレは、適度な負荷をかけることができます。筋肉量に応じで、負荷のレベルを調整することも可能です。常に最適な刺激を骨に与えることができる筋トレは、骨粗鬆症の予防に最適といえるでしょう。

低負荷の筋トレをたくさんやるより、高負荷の筋トレを少ない回数やる方が骨粗鬆症の予防には効果的ということもわかっています。

筋肉をつけるのと同じ要領です。できるようになったら、負荷を上げていってください。


いつまでも元気な女性でいるための筋トレ方法

Q: 筋トレが良いのはわかったけど、どんな筋トレをすれば良いの?

A: 負荷がかかった部分にしか刺激は与えられないので、理想は全身を鍛えることです。でも、普段運動していない人がいきなり全身の筋トレを行うのは大変!

優先して行いたい筋トレを紹介します。

2002年、米国マサチューセッツ州メイヨークリニックが行った研究では、骨粗鬆症の女性の背中の筋肉が健康な女性と比べて大幅に低下していることがわかりました。(3)

58〜75 歳の女性に 2 年間、背筋を鍛える筋トレを行ってもらっています。筋トレを中止してから 8 年後においても、背筋を鍛えていた女性は、圧迫骨折のリスクが 2.6 倍も低かったのです。

圧迫骨折とは
圧迫骨折とは、背骨がつぶれてしまう骨折です。骨粗鬆症により背骨がもろくなると、ちょっとした衝撃で骨折してしまいます。

背中の筋肉を重点的に鍛えると良いでしょう。

背筋を鍛える方法をわかりやすく解説していたブログがあったので、下にリンクを貼っておきます。参考にしてみてください。

バランスの良い腹筋と背筋の鍛え方!腰痛や反り腰にも効果的! 

②女性こそ広背筋を鍛えるべき!3つのメリットやトレーニング方法を解説【くびれ美人】 RETIO BODY DESIGN

骨粗鬆症予防のためには、これらの運動を最低 1 年間、週に 3 回行うようにしましょう。(4)


そんなに激しく動けない人にはこれ!

Q: 激しく運動できない人はどうすれば良いですか?
A: 筋トレが難しそうなら、ウォーキングです。

骨粗鬆症と有酸素運動について
ウォーキングなどの有酸素運動は、骨密度の低下を和らげる効果があります。ただ歩くだけでなく、早歩きとゆっくり歩くことを交互に行ったり、一歩一歩の踏みしめる力を強く弱くと交互に行うことで効果が上がるとされています。(5)

運動の効果は、骨粗鬆症だけではありません。

運動は、腰痛や月経困難症などの長く続く痛みにも効果があります。

腰痛を楽にしたいなら、むしろ運動するべき理由とは!?科学的に正しい腰痛対策はこちらをクリック!


まとめ
・骨粗鬆症の予防には運動が良い。
・負荷をかけることができる筋トレが最適。
・骨粗鬆症の女性では背筋が低下するため、背筋を鍛えることで圧迫骨折のリスクを2.6倍下げることができる。
・筋トレができない人は、ウォーキングなどの有酸素運動を行うことで骨密度の低下を軽減することができる。

それでは、また次回の記事もよろしくお願いします!


参考文献

(1) Benedetti MG, Furlini G, Zati A, Letizia Mauro G. The Effectiveness of Physical Exercise on Bone Density in Osteoporotic Patients. Biomed Res Int. 2018 Dec 23;2018:4840531. doi: 10.1155/2018/4840531. PMID: 30671455; PMCID: PMC6323511.

(2) Gómez-Cabello A, Ara I, González-Agüero A, Casajús JA, Vicente-Rodríguez G. Effects of training on bone mass in older adults: a systematic review. Sports Med. 2012 Apr 1;42(4):301-25. doi: 10.2165/11597670-000000000-00000. PMID: 22376192.

(3) Sinaki M, Itoi E, Wahner HW, Wollan P, Gelzcer R, Mullan BP, Collins DA, Hodgson SF. Stronger back muscles reduce the incidence of vertebral fractures: a prospective 10 year follow-up of postmenopausal women. Bone. 2002 Jun;30(6):836-41. doi: 10.1016/s8756-3282(02)00739-1. PMID: 12052450.

(4) Zehnacker CH, Bemis-Dougherty A. Effect of weighted exercises on bone mineral density in post menopausal women. A systematic review. J Geriatr Phys Ther. 2007;30(2):79-88. doi: 10.1519/00139143-200708000-00007. PMID: 18171491.

(5) Ma D, Wu L, He Z. Effects of walking on the preservation of bone mineral density in perimenopausal and postmenopausal women: a systematic review and meta-analysis. Menopause. 2013 Nov;20(11):1216-26. doi: 10.1097/GME.0000000000000100. PMID: 24149921.

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