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#谷川俊太郎
ひったへにびっくり【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0162】
【短編小説】鼠/リディア・デイヴィス ○
その家には鼠がおり、罠を仕掛けて捕まえ、罠ごと雪が積もる屋外に捨ててしまうという話。文章がいつも通り淡々としているし、シチュエーションの違う場面が、ある意味でぶっきら棒につなげられているため、とても不思議な読後感である。著者のメッセージは、把握できなかった。
【詩・俳句・短歌・歌詞】えかきうた/谷川後太郎 ○
これは、ビジュアル詩と言った方がヨイのかもし
意味本意の詩からの脱走【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0161】
【短編小説】ミルドレッドとオーボエ/リディア・デイヴィス ○
ミルドレッドは、女性の名前のようで、一人称で語る私を含め、このミルドレッド以外は名前が出てこない。アパートの住人はやや変わった人たちばかりみたいに描かれている。一方、「私は善良な市民で、母親で、私は早く寝る」と述べられているが、それをどこまで信じてヨイのかは、短い小説でもあり、よくわからない。
【詩・俳句・短歌・歌詞】ののはな/谷川俊
完膚なきまでに蹂躙され【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0160】
【短編小説】魚/リディア・デイヴィス ○
これも超短編。女が魚を料理し、食べられず、じっと見ているというシーンである。非常に面白いのが、人間のある個人の感情と魚からの視点という2方向の見方だ。魚は「完膚なきまでに蹂躙され」と表現しており、それはまさに魚視点であり、「する」と「される」は仕方ないことではあるが、対等なのである。
【詩・俳句・短歌・歌詞】かえる/谷川後太郎 ○
かえるという言葉を使っ
かっぱよ、らっぱをかっぱらわないで【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0159】
【短編小説】彼女が知っていること/リディア・デイヴィス ○
「彼女は本当は女ではなく男だった。しばしば太った男だったが、おそらくもっとしばしば年寄りの男だった」という、謎の超短編。書籍でも5行程度しかなく、非常に不条理な設定である。「若い女でいることは彼女にとって苦痛だった」の「いる」とは何を指しているのだろうか。物理的に若い女性であるとすれば、ますます謎が深まる。
【詩・俳句・短歌・歌詞】かっ
むかしわたしはこむぎでした【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0158】
【短編小説】バードフ氏、ドイツに行く/リディア・デイヴィス ○
小見出し付きの文章は、まとめもあり、小説というよりはレポートのような体裁である。記述も客観的な視点で、出来事を羅列する感じで、これまで以上に淡々とした印象になった。最初に、バードフ氏の矢敗を予告していることもあるかもしれない。難解さはないが、読む気持らが高まわけでもない。
【詩・俳句・短歌・歌詞】ぱん/谷川俊太郎 ◎
ひらがなだけで
言葉なきものたちの仲間になる【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0157】
【短編小説】分解する/リディア・デイヴィス ○
2度ほど読んだが、何とも頭に入っていなかった感じだ。ストーリーとしては、ある男性が女性との一度の関係について、分析するというか、収支を計算するのだが、時間軸も明確ではないし、情景描写もほとんどないため、テキストを読んでも、あまり具体的なイメージが頭に浮かばなかった。
【詩・俳句・短歌・歌詞】さようなら/谷川後太郎 ◎
この詩における「さようなら」は
うんこよ きょうも げんきに でてこい【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0156】
【短編小説】意識と無意識のあいだ――小さな男/リディア・デイヴィス ○
どうやら不眠症の女性の物語。夢かうつつかという記述ばかり、あくまで当人の感じていることでストーリーが構成されているためか、共感しづらいだけでなく、書かれでいるこどが、頭に入ってこなかった。完全なるフィクション、異世界をテキストで表現することの困難さを体現していたのではないだろうか。
【詩・俳句・短歌・歌詞】うんこ/谷川俊太郎
心と体は別々に存在するのか?【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0155】
【短編小説】オーランド夫人の恐れ/リディア・デイヴィス ○
犯罪や災害など、危険に対して神経症的に恐れる主人公。最初は、様々な出来事に対処できるように準備する描写があり、自分にも似たところがあると思ていたが、段々と妄想的、病的になり、私とは明らかに異った人物像であった。奇妙な行動を取る夫人を書くことで、何が言いたかったのだろうか。
【詩・俳句・短歌・歌詞】からだはいれもの/谷川俊太郎 ○
「ここ
やることがたくさんあるのに、ピアノを弾くことしかできない【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0154】
【短編小説】話/リディア・デイヴィス ◎
淡々とした文章(少なくとも翻訳は)で、とある男女のコミュニケーションや行き違いを描いている。電話かけても出たり出なかったり、翌日のことを考えてしまうと、相手に時間を使いづらかったり、歯がゆい感じがとても生々しい。「翌朝旅に出る予定で、やることかたくさんあるのに、ピアノを弾くことしかできない」という表現も、個人的に強く興味をひいた。
【詩・俳句・短歌・歌詞
気づいたら多様性の時代【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0153】
【短編小説】太陽/森絵都 ○
「すべてのものは失われる」という一文から始まるものの、何だかほっこりする短編だった。作中にコロナの言及もあり、コロナ禍を経験した世界であることが前提で、主人公と歯科医である風間先生が、ある意味立場を超えて、話し合っているのが心地ヨイのだろう。偶然の出会いではあるが、心理的安全性が担保されている関係なのかもしれない。
【詩・俳句・短歌・歌詞】ぼくのゆめ/谷川後太郎 ○
生まれることは意志と無関係【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0149】
【短編小説】ディア・プルーデンス/星野智幸 △
読むのが苦痛だった。元々人間がだったが、自分で青虫になったという。その青虫はもちろん、動物たちにも言葉があるという。よくわからない。完全なるフィクションであるため、どんなことが起きても、読み手は受け入れなければならない。理(ことわり)やロゴスのない世界で、ストーリーは成立しないのではないか。
【詩・俳句・短歌・歌詞】生まれたよ ぼく/谷川俊太郎 ○
時間は過ぎるものではなく、人々のリレー【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0148】
【短編小説】なにも持っていない右腕/藤野可織 ○
舞台はコロナ禍を想定しているから、そもそも他者の意識が交錯することもなく、主人公の自意識のみが描かれている。それは「現在」を上手くすくい上げているのかもしれないが、読書としては、物語の声を聞くという点からは、物足りないというのが正直な印象だ。また、ただ一人の認識のみが示されているため、単純に単調でもある。
【詩・俳句・短歌・歌詞】朝のリレー/谷
三人寄れば文殊の知恵【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0129】
【短編小説】AHOYH/阿部和重 △
ウェブカメラやスマホのカメラから見えることがストーリーとして語られる。その後。無名の視聴者も登場人物になっていく(急に神の視点)。児童虐待も一瞬トピックに上がるものの、物語はポケモンGOのレアキャラ、アンノーンを捕まえられないんかという突っ込みで終わる。カメラの中の人とオンラインでしかつながらない傍観者との関係性を描きたかったのかもしれないいが、自分的には完全
不意にこの芝生の上に立っていた【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0109】
【短編小説】清水課長の二重線/朝井リョウ ○
若手社員とベテラン社員の対立的なストーリーなのかと思っていたら、今はしっかり者の社員も、若いころは経験不足でちゃんと苦労していたという話だった。当たり前だが、人は変わるんだなと改めて認識したし、同時に今の存在は、過去によって形づくられるのだとも思った。文体は嫌いではないが、少し苦手かもしれない。
【詩・俳句・短歌・歌詞】芝生/谷川俊太郎 ○
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