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全般性不安障害 うつ病 発症の原因は? 発症前夜

前回の記事では全般性不安障害2度目の再発を機に「完治」をめざすことをやめたことで症状が快方に向かい、幸せを感じられることが増えた話を書きました。

今回は僕が初めて全般性不安障害を発症した大学4年生に時間を戻して、原因を探ってみたいと思います。

僕が初めて全般性不安障害を発症したのは大学4回生の2月頃のことでした。
今振り返ると、その直前の生活に発症の原因があったのではないかと思います。

僕は大学4年の9月ごろから、卒業論文の本格的な執筆を始めました。それまでも、少しずつ書いてはいたのですが、集中して書き始めたのはこの頃だったと思います。

8月に大学院の試験を終えて、4月から大学院に進学することが決まりました。その頃から、大学院に行くのだから、卒業論文もきっちり書き上げておきたいという思いがありました。

大学4回生になっていたので、大学での授業はほとんどなく、基本的に週に1回ゼミで先生に卒業論文を指導してもらっていました。

それ以外の日は、僕の専門である児童文学の蔵書が多数ある図書館に通って資料を探しては、資料を読み必要な引用部を書くということをしていました。

図書館に行く日のスケジュールは図書館の開館に合わせて起床して朝食にトーストを食べ、1時間半かけて電車で図書館に行き、閉館の5時まで粘るというものでした。

その図書館は周りにレストランやコンビニもほとんどなく、日中は何も食べずに空腹を感じればタバコを吸って空腹を紛らわせ、ひたすら資料とPCに向かうという生活でした。

帰り道、流石に空腹を感じることが多くありました。ひどい時には寒気を感じるほどでした。おそらく軽い低血糖状態だったのだと思います。
そんなん時は駅で普段なら絶対飲まない甘い缶コーヒーを買って血糖値を無理やり上げて、家までしのいでいました。

これ、今考えると相当やばいですよね。
一日中頭脳労働をしているのに、エネルギーとなる食事は朝のトースト一枚。
ドーピングのように甘い缶コーヒーを飲んで誤魔化す・・・。
それでも当時は、自分の若さを過信して、大丈夫だろうとタカを括っていました。

そして帰宅後は、スーパーで買った惣菜と米を2合、それでも足りなければインスタント麺を食べていました。
それまでは比較的自炊をよくしていたのが一転、不健康な夕食しか取らなくなっていました。

夕食後は、またPCに向かい論文の執筆をします。筆がのれば夜中までひたすらPCに向かい続けます。
ブルーライト浴びっぱなしの生活です。
さらに眠気覚ましにブラックコーヒーをがぶ飲み・・・。そりゃ寝れなくなって当然です。

でも、これも若さでなんとかなるだろうと気にもとめていませんでした。

そんな生活を週2〜5日続けていました。

余談ですが、なぜか夜中は筆が乗ります。アドレナリン全開のトランス状態で書いて書いて書きまくりました。しかし、そんな変なテンションで書いた論文がまともなはずもなく、先生の指導のたびにガッツリ添削を受けることになりました。
何かを書いたり創作したりするのは、日中がいいと思います。少なくとも自分のテンションが上がりすぎていないかを確かめましょう。というのが、この時の教訓です。

お分かりの通り、僕の大学4回生の9月から卒論提出の1月までの4ヶ月間は、食生活・睡眠という人間の根幹をなす部分が明らかにやべー状態にありました。
それでも、論文執筆が楽しくて没頭していました。これが全般性不安障害の発症の原因の一つだと思っています。
まあ、こんな生活をしていれば、全般性不安障害でなくても体調の一つやふたつ壊れても仕方ありません。

ただ、それだけでなくここにもう一つの要因が重なったことが引き金になったのだと思います。

先程、論文執筆は楽しかったと書きました。それは嘘ではありません。でも、心のどこかに焦りがあったのも事実です。

焦りとは何か。それは「結果を出さなければ」というものでした。

同級生は4月から社会人。にも関わらず僕は研究を続ける。大学院生の研究など1円も生み出しません。皆が社会に貢献して、自分なりに生計を立て始めるのに僕はといえば1円にもならないことを続け、果ては奨学金で生活する。せめて、何か結果を残さなければ、そのためにもまず卒業論文で結果を出さなければという焦りでした。

その時の僕の思考として「お金を稼ぐ=立派」「お金を稼げない=ダメ」「結果を出せない=無価値」というものがあったのだと思います。

しかし、大学生の論文がいきなり価値を持つことなどそうそうあることではありません。
大学院での研究はお金を得るためにやるものではありません。自分が探求したいと思ったことをとことん探求する。それが結果的に価値のあるものになる可能性がわずかにあるというのが実際だと思います。

この現実と理想のギャップが知らず知らず僕を苦しめていたのです。

そして不規則な生活による体の限界と自信でかけすぎたプレッシャーによる心の限界が卒論提出を機に噴出して、僕の場合は全般性不安障害という形で現れたのだと思っています。

そんな冷静に考えれば、心か体を壊して当然という状態にも気づけなかったのです。

そんな僕もどっこい今日も幸せに生きてます。

だからあなたも

今辛くても大丈夫。必ず良くなる。

今日のところは、ここまで。
最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

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