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質的研究のためのリサーチ・アプリ活用法

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レボート・論文を書くための理論・方法論・実践の創造・Obsidianの活用法
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#PKM

質的研究のためのリサーチ・アプリ活用法 Obsidianの思考 Ⅰ-3 補論 PIM からPKMへ[前編-1]

質的研究のためのリサーチ・アプリ活用法 Obsidianの思考 Ⅰ-3 補論 PIM からPKMへ[前編-1]

はじめにこのnoteでは,Ⅰ-2 前・後編の補論として,PIMについて考えてみたいと思います。

先回の前編では,PKMの歴史的推移を,社会状況の変化の中でたどりましたが,PIMについては,「さまざまな情報アイテムを収集するという,パーソナルな情報管理の方法であるPIM(Personal Information Magagement)も参考にして,ナレッジマネジメントの理論が構築されていった」とだ

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質的研究のためのリサーチ・アプリ活用法 Obsidianの思考 Ⅰ-3 補論 PIM からPKMへ[前編-2]

質的研究のためのリサーチ・アプリ活用法 Obsidianの思考 Ⅰ-3 補論 PIM からPKMへ[前編-2]

2. 比較としてのPKM2-l PKM概念の登場

では,今度はPKM(Personal Knowledge Management)を対象にしましょう。
大まかには,先回の前編でその歴史的推移を追いましたが,その後の探究を踏まえて,もう少し議論を深めてみましょう。

マックス・フェルケル(Max Völkel)氏によれば、PKMという用語は1987年にまでさかのぼることができます(『Persona

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質的研究のためのリサーチ・アプリ活用法 Obsidianの思考 Ⅰ-2 PKM/PKGの歴史的推移とObsidian [前編]

質的研究のためのリサーチ・アプリ活用法 Obsidianの思考 Ⅰ-2 PKM/PKGの歴史的推移とObsidian [前編]

このnoteは,Obsidian Advent Calender (2023.12.24) のnote でもあります。
そこで,オープニング画像もクリスマス仕様となっています。

はじめに2020年の5月にv0.5.0として限定公開され,2022年の10月にv1.0として正式リリースされたObsidianは,2023年12月現在,さらに進化を遂げつつあります。(正確なユーザー数は分かりませんが,最

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質的研究のためのリサーチ・アプリ活用法 Obsidianの思考 Ⅰ-2 PKM/PKGの歴史的推移とObsidian [後編]

質的研究のためのリサーチ・アプリ活用法 Obsidianの思考 Ⅰ-2 PKM/PKGの歴史的推移とObsidian [後編]


つなげるということ前編では,俯瞰的に,社会的なレベルでのPKMの歴史的発展と意味をたどってきました。

後編では,情報工学的なレベル(技術的レベル)から,Obsidian などのPKMアプリが近年,どのような潮流の中で増加し,また,PKGへと進化を遂げつつあるのかを考えてみたいと思います。

さて,前半のnoteでは,PKMにとって関係性が重要であると述べました。
そして,この関係性こそは,前編

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