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【英文記事のーと】英ボリス・ジョンソン首相、ラッシュフォードの訴えで方針転換を決定。

BBC NEWSから、マンチェスター・ユナイテッドに所属するマーカス・ラッシュフォード選手の無料休職制度延長の訴えで、政府が方針転換をしたという記事です↓

このニュース記事が出る数日前に、ラッシュフォードがMP(member of parliament:下院議員)に送ったとされる書簡の全文が掲載されています。

The Guardianの記事です↓

ラッシュフォードの書簡の英文を見てみましょう。

ちょうど今頃開催されている予定だったEURO2020で彼も出場が見込まれていましたが、前回開催された2016年に彼はメンバーとして選出され、最初の国際試合となったサンダーランドの地で得点を決め、記録を作りました。

そのときの気持ちを振り返ってこう綴っています↓

I watched the crowds waving their flags and fist-pumping the Three Lions on their shirts and I was overwhelmed with pride not only for myself but for all of those who had helped me reach this moment and achieve my dream of playing for the England national team.

意味のかたまりごとに見ていきましょう↓

I watched the crowds waving their flags and fist-pumping the Three Lions on their shirts / サポーターが旗を振り、シャツにあるスリーライオンズ(イングランド代表のシンボル)に向かって拳を突き上げているのを目の当たりにした

"watch"は知覚動詞で、後ろに目的語+現在分詞で「OがCしているのを見る」という意味です。ingが付いた現在分詞が使われているのは、まさに目的語の"the crowds”「聴衆」がその動作を起こっている生き生きとした様子を表してます。ゴール後に見たみた情景ですね。

and I was overwhelmed with pride / 誇りがこみ上げてきて圧倒された気分になった

"overwhelmed"は形容詞で「圧倒されて」という意味です。争いようのない強い感情が湧き上がってきたときに使うようです。


not only for myself / 自分自身のことだけでなくて
but for all of those who had helped me reach this moment and achieve my dream of playing for the England national team./ 自分がここまでたどり着くために、そしてイングランド代表としてプレイする夢を叶えるために支えてくれた人みんなへの。

おなじみの"not only ~ but (also)..."「〜だけでなく...も」という構文です。

"those who ~"は定型表現で「〜する人」という意味です。"who"は関係代名詞で、どのような人たちかをandで2つの文章を繋いで表現しています。

4年前の試合で見た光景から、あらためて周りの人への感謝の気持ちが心の底からこみ上げてきたのでしょうね。

というのも、ラッシュフォードが小さかったころ、母親が懸命に働いていたのですが、満足できる夕食を用意するのがやっとという最低限の稼ぎだったようです。

そんな困難な生活状況で、朝食クラブや学校無料給食、近所の人たちやコーチらの支援があったそうです。

今年はさらに、新型コロナウィルスの影響でロックダウンしていた影響で、食べ物が満足に食べられない家庭とその子供たちがたくさんいます。

保障があるといってもすぐにお金が手に入るわけでもなく、これから仕事ができるといっても、職を失う人、それから子供たちが家庭にいるままでは仕事に行くことができない人などがいます。

書簡の最後に、

This is England in 2020, and this is an issue that needs urgent assistance. /
これは2020年のイングランドで起こっていることで、これは緊急の支援が必要な問題です。
Please, while the eyes of the nation are on you, / 国民の目があなた方に集まっっている間に、
make the u-turn and make protecting the lives of some of our most vulnerable a top priority. どうか政策を転換して、最優先事項として最も苦境に陥っている人々の生活をどうか守ってください。

22歳のサッカー選手が政府に向けて書いたものです。読むだけで心動かされますね。

そして、最初にお伝えしたとおり、貧困家庭を支援するための子供たちへの無料給食制度を7月に打ち切るという決定を政府が撤回し、支援を継続することになったというニュースが舞い込んできました。もう一度、ニュース記事(英語)を添付します。


記事の導入部を意味のかたまりごとに見てみましょう。

His campaign prompted a government U-turn / 彼(ラッシュフォード選手)の働きかけが政府の方針転換を促した
that will see parents claim vouchers for about 1.3 million children in England / イングランドの130万人の子供たちのための無料給食を求める /
 during the summer holidays. 夏休み期間に。

ラッシュフォードはボリス・ジョンソン首相と電話で会話をしたそうです↓

The Manchester United forward said he was "grateful that the prime minister did change his decision" and that, in a phone call, Mr Johnson had thanked him "for using what I've built in a positive manner".

意味のかたまりごとに見ていくと、

The Manchester United forward said / マンチェスター・ユナイテッドのフォワードは言いました
he was "grateful that the prime minister did change his decision" / ジョンソン首相が方針転換してくれて嬉しかったよ、
and that, in a phone call, / そして電話の中で、
Mr Johnson had thanked him "for using what I've built in a positive manner". / 彼が積み上げてきたものを前向きに使ってくれたことにジョンソン首相が感謝してくれた。

最初の文で"Rashford"ではなく"The Mancester United forward"と書いているのは、英文記事や小説などでよく見られる、繰り返しを避けるための表現ですね。"the"が付いているので、誰を指しているのかもわかります。

ラッシュフォードは7歳からマンチェスター・ユナイテッドに所属し、18歳でトップチームデビュー、フォワードとしてすぐに結果を残してチームの、イングランド代表のエースになっています。

ボクはイギリスが好きで、イングランドのプレミアリーグやイングランド代表のサッカーが大好きでよく見ています。応援しているチームは武藤嘉紀が所属するニューカッスル・ユナイテッドでサポーター歴は20年弱ですが、

今回のニュース記事を読んで、ラッシュフォードが大好きになりました!イギリスのサッカー界を牽引する、スーパースターになって欲しいと思います!

DAZNによる、ラッシュフォードの今シーズンのゴール動画集はこちら↓

なお、BBC NEWSの記事には、BBC NEWS Japanというサイトに日本語記事として掲載されています。ぜひ、そちらもお読みになってください。

お読みいただきありがとうございました! 



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