街の樹

大学を卒業後、大手化学メーカーに就職。営業職を中心に日本各地に赴任。社長秘書や事業所長…

街の樹

大学を卒業後、大手化学メーカーに就職。営業職を中心に日本各地に赴任。社長秘書や事業所長を担当した後、関連会社の社長を務める。会社員の喜怒哀楽を十分に経験したと自負しています。趣味は読書と短期のアジア旅行。

最近の記事

母の日に読みたい、母を想う詩人サトウハチロー

今年の桜は開花が遅い、それでも咲いたかと思うとすぐに新緑の季節がやってくる。五月は母の日の月である。2020年、世界中の人たちはウクライナの母の涙を見た。母たちはロシアの侵攻によって瓦礫になった故郷を捨てて、幼い子供の手を引いて隣国に逃げてくる。安全な場所に着いたことに安堵して涙を流す。その姿は世界中に放映された。 世界で最も美しいと言われる国の母親たちである。彼女たちの家族や故郷を思って流す涙は人々の胸を打った。涙に濡れる横顔は映画や小説に描かれる母の姿そのものである。そ

    • 嫦娥奔月 月を見て思う他人の光と自分の光

      暑い日が続くが季節は秋に向かっている。秋といえば中秋の名月である。中国の伝説では、月に女性と男性、一羽の兎が住んでいるのをご存知だろうか。 嫦娥奔月太古の中国の話、あるところに嫦娥という絶世の美女がいた。彼女の夫は、后羿(こうげい)という弓の名人である。能力がある男がモテるのは古今東西同じである(無理ゲー社会) あるとき、空の太陽が十個に増えてしまった。太陽を増やすとは、さすがに中国はスケールが大きい。それも十個である、今年の日本も暑いがそれどころではない。太地は焼け住民

      • 父の日 平均的な父親ってのは、たくさんの励ましを必要とするものさ

        「平均的な父親ってのは、たくさんの励ましを必要とするものさ」と、チャーリーブラウンは言っている。それを聞いたスヌーピーがどう答えたのか分からないが、ポパイがほうれん草、ウィンピーがハンバーガーを必要としているように、父親というのは励ましが必要らしい。 しかし、男らしさが足りないと大抵は却下される。女らしさという言葉は使ってはいけないけれど、男らしさはいくら使ってもよいのである。 承認欲求が満たされない、定年後の父は寂しい母の日とおなじように父の日がある、母の日ばかりではバ

        • ウクライナ侵攻、人が死ぬ理由を思う

          ロシアのプーチン大統領のウクライナ侵攻について、テレビの番組に出演した元外交官が、21世紀においてこのようなことが起こるとは信じられないと言っていたが、まことにそのとおりで、漠然と信じていた世界秩序が崩壊したことに慄然とする。 プーチン大統領はボケている 暴挙の主人公プーチン大統領には、どうみても老人特有の症状が出ている、つまりボケている。ボケによる蛮行なのに、彼を正気であるとして世界が対策を議論しているのはどういうわけか。お屋敷に棲む認知症のジジイが「隣のやつらは我家を

        母の日に読みたい、母を想う詩人サトウハチロー

          十三に棲む日  酒飲みの横丁と人生

          俺ってバカだぜ~のカテゴリー書評ブログもどきを書いている。本を中心に、人生を豊かにするものを書いているつもりなのだが、本の著者の才能に接して凹むときがある。自分の書評は、虎の威をかる狐、他人の褌で相撲ではないかの気分になってしまう。その凹みを埋めるために、思うがままの駄文を徒然に書いてみたい。 もう懐かしい部類であるが、小林まことに柔道部物語という漫画がある。思いがけなく柔道部に入った高校生が、バンカラさに驚きながらも才能を開花させていく物語である。文句なくおもしろい。

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          ベトナムからやってきたサンタクロース

          光が溢れる ハロウィンからクリスマス、お正月までハロウィンは、日本にすっかり定着したようです。ハロウィンからクリスマス、お正月までの間、街はイルミネーションに飾られ誰もが幸せそうに見えます。なんでもお祭りにしてしまういい加減さはおかしいけれど、楽しい季節が伸びたのだからいいじゃないかと思います。 年末は日が短くなってせわしくなり、なぜか忙しくしないといけないし、天気は悪くなって冷たい雨は降るし、木枯らしも吹く、落ち葉が道に積もるようになると冬がやってくる。ほんらいなら気が滅

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