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誰も知らなかった、おばあちゃんの想い。

このnoteは、着付け師着付け講師として働いていると出会う、「家族の物語り」を基に綴っています。

祖母が他界し、着物を譲り受けました。せっかくなので着てみたいのですが、何が何だか全然わからないので一度見て頂きたいのですが、、、、。

お問い合せのお客様 30代 女性


え、いらないよ。ポイ。っとせずに、”おばあちゃんが大切にしていた着物を着てみたい”と、引き取って下さったことに、着物好きの一人としてとても嬉しく思いました。
早速ご自宅にお伺いし、引き取られたお着物たちを拝見。


着物やコートが7着、帯が4~5本くらいだったでしょうか。その他着付け小物類が少しございました。一つ一つ畳紙(着物が包まれている紙の袋)を広げ、この子は何者なのかをご説明させて頂き、汚れやほつれがないか状態を確認し、サイズチェックを行いました。


するとどうでしょう。ご相談者様にサイズがぴったりなお着物が数枚。裏地も新しく、着物のお色も比較的最近の色合いをしています。(着物に流行はない。と耳にすることもありますが、時代時代で人気の色合いがあるため、私は着物にも流行はあると思っています。)お伺いすると、お婆様は少し背の低い方だったようです。


「こちらのお着物は新しいですし、サイズもお婆さまの物とは異なるため、お婆さまが娘さん(相談者様のお母様)かお孫さん(相談者様)のために誂われたものかと思いますよ。」


と、お伝えいたしました。

お婆様からそういった話は聞かされていなかったようで、今回、着物を広げたことで判明した、”お婆様の想い”との対面となりました。


捨てられてしまう可能性や、リサイクルに出されてしまう可能性もあった着物。
"着てみたいかも"”ちょっと相談してみようかな”と、思って頂けて、本当に良かったと思いました。

誰にも気づかれずに、そのまま消えてしまったかもしれない、家族の想い


”おばあちゃん、良かったね”


と、心の中で呟きました。


《箪笥の着物相談》

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