オリーブの樹
もう
背伸びはしなくていいよ
上に上に
伸びようとする間に
皺もできたし
こぶも増えたね
でもすっかり
幹は太くなった
これからは
ここで
ふっくらと息をして
円を描こう
あらたに生まれる
心地の良い
君の木陰には
どんな仲間がやってくるのだろう
5月の初めに強剪定したオリーブの幹から、つくつくと新しい枝が出てきました。
15年ほど前に今の家を立てた時に、玄関脇の小さな花壇に植えた華奢なオリーブの若木がすっかり大きくなり、数年前の大雪で幹の一部が一度は折れたものの、その後もめげることなく二階の窓まで届く勢いだったので、思い切って太い幹を切り落としました。
もう、これ以上伸びなくてもいいから、ここでふっくらと茂ってね。
そんな願いを込めて、小さくはなったけれど、やっと理想のサイズに整えられた幹を眺めていた時でした。
ふいにその姿が、何もわからないままに、「しあわせな場所を作りたい!」というひとつの希望だけで、この家で一人で仕事を始めて、戸惑い悩み間違えながらも歩いてきた自分自身の姿と重なったのでした。
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