宙に鈴

宙そらに鈴

りぃんと響く

ぼくのオーダー
　

フレッシュネスバーガーに行くと、必ず、クラシックチーズバーガーを頼みます。

＊

「玉ねぎとチーズは良く焼いてください。」

つくってくれる人によって、分厚い玉ねぎが涙が出るほどシャキシャキで硬かったり、チーズのスライスされた四角い角がとがったまま全く溶けていないということが度々あったので、今ではあらかじめそう伝えるようにしています。

とは言え、これがオーダーの際にちょっとしたストレスになっていました。

「ああ、また面倒な客だと思われないかな。」とか。「めんどくさいなぁ。」とか。

そんな氣持ちがわたしの足かせになっていたんですね。

＊

ところが、先日。

「玉ねぎとチーズは良く焼いてください。」

久しぶりにカウンターのところでその言葉を放った時、まるで一筋の鈴の音がりぃんと響き渡るような清々しさが、自分の中に広がって驚きました。

そうか。

お願いというものは、こんな風にすっきり、くっきり、さわやかに、明確に届けるのが吉なんだね。

宇宙のことばが腑に落ちた瞬間でした。

＊

写真は、近頃体を動かしている草地でのもの。

どんなに小さなこの花の青も、宙に響き渡っています。