ずっとジブリにしかないものを求めているのだけれど、おかしいのだろうか。1

書き殴りです。2、3と連載し後々修正して投稿し直そうと思いますが、
キリをよくして日常生活に戻りたいので一旦投稿します。

前置き


仕事として2年弱ほどアニメーターをしてきました。
アニメが大好きです。
好きなアニメは千と千尋の神隠しです。
しかし最近のアニメで好きなものはありません。稀にハマっても展開が気になるとかキャラの言動が良かったという程度で、時が経つにつれどんどん興味が萎みます。
アニメーターとして、SNSでこんなこと言っていいのかわかりませんが、正直な気持ちなのでここには書いてみます。

アニメ業界にいると少しずつ感じるようになるんですけど、一番好きなアニメがジブリという人の、空気の違い、宙ぶらりんとさえ言える微妙な雰囲気の違い、ささくれのような作家的自意識みたいなもの、感じるんですよね。自分がそうってだけで過敏になってるのでしょうが。

世のジブリ好きの数から言っても、アニメ業界にもジブリ志向派の数はそこそこいるはずなんですけれど、
あまりジブリの熱にうかされていると画風的にリアルタイムな仕事に簡単には適応しにくく、
アニメーターを志す根拠になるものがジブリ一本という危うい人間も少なく、他に相応の熱量で好きなアニメを持っている場合が多いと思います。

そして大多数のアニメーターは最近のウルトラ作画アニメか、ずっと続いている伝説的なシリーズか、伝説的な作画アニメのファンなので、そのあたりの声が大きく、当然ながら新作がなかなか出ないジブリについて毎週語る狂人もおらず…という感じなのかなあと思います。

そんなアニメ業界では割とひっそりと隠れている気がするジブリが一番…派のなかで、自分だけはこの、寿命の短そうな作家的自意識を100年生かして、守り抜こうと思っております。

この記事はジブリを手放しで褒めたい!みたいなものではなく(今のところ自分はほとんど手放し同然で褒めてしまいますが)
何が私をこうさせているのかを考えて、書いてみたいです。

最近のアニメが気に入らない理由

すみません。はっきり言って面白くないので最後まで観れないのですが、ちょくちょく挑戦はしているので素直な話として書かせてください。

1話から5話くらいまでは、ヒット作は面白いです。
しかしその面白さは興味深さに近いものではなく、私の中では暇つぶしに近いものです。

キャラの顔、キャラの個性、興味を惹きつける伏線、突飛な問題を抱えた主人公
だいたいこの辺が、面白さの理由として絞られてしまうからです。これを超えてくる要素が後から添加されることも少ないです。

泣ける泣けると言いますけど、キャラを立たせて強い個性を設定し、その複数をぶつけて人命を懸け、泣ける状態が出来上がっただけとしかまず感じられません。

私が面白いと思う作品は、アニメに限らず、面白さがこのような理由に絞られるものではないと考えます。
9割レジェンド作品、あとはマイナーぎみな作品(大体短編) という感じですが… もうなんとなく私の好みはわかっていただける気がします。

おそらく次の理由と密接に関わるのですが

オリジナルが少ない

悲しいことです。アニメスタジオには面白いシナリオを書ける人、ヒットを保証できるものがあまりないからですね。
また、オリジナルを作っても大体は漫画原作の真似みたいなストーリーになっていて、もうアニメは一極化してしまったのかと悲しくなります。

漫画には漫画の作り方がありますよね。
打ち切りにならないよう、初めの引き付けは肝心でしょうし、人気をのせるには伏線がちゃんと回収されることよりも、その伏線がいかにも面白そうであることが重要なのでしょう。
何週も飲み続けてもらうことが重要なので、その理由でずっと戦闘していたり尺が間延びしたりするのでしょう。

ですから、面白さは最初の数話に偏り、
最後の方まで観たり、最後だけ確認したり、ネタバレを読んでも腑に落ちるものがなく、観る前と観た後に何か変わったと感じるものがなく、ふうん。と。これで終わってしまって、数日後には無に帰しているんですよね。


色気要素

小学校で流せるようなアニメを、リッチに作るというのが憧れなので、色気要素は元々あまり好みではないです。

ちゃんと相応の必要があり、しっとりと描かれるのはよいのですが、媚びてくるキャラ、媚びてくる表情には不快になります。

とはいえ日本のアニメ、特に平成初期のアニメヲタクなる文化は、公には言いたくないんでしょうが色気要素の上に成り立ったものだと思うので、これもまたアニメ…なんでしょう。
しかし最近のアニメのほぼ全てが色気要素を含むキャラクター、展開となっているのが、かなり残念なのです。
大人向け、大人になろうとする子供向けということでしょうか。

初めてお色気キャラを見た時の気持ちを覚えていますか?

私は小学生ながらいい気はしませんでした。

大人は女の子をこういうふうに見るのか?
こういう女の子が人気者になるのか?
こんな子がいて欲しいものなのか?
現実にありえないことではないか?

そしてすぐ思いました、これでアニメは人気を獲得しているのだな、と。

残念な文化だと思ったので、元々気に入っていたジブリというものだけは別で、他はこんなもん、それがアニメなんだと思うようになりました。なのでアニメは元々大して好きでもなく、嫌悪感さえありました。
今冷静に分析しても、ここから大きくは変わってないですね。

つまりアダルトビデオの入り口みたいなものをどっかに入れてやらないと人気が出ないのが、アニメなんでしょうか。悲しい話です。


話が生きようとしていないから、背景も音楽も生きようとしてこない

2 はこのあたりから書いていきたいと思います。

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