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一つの思考は、いくつもの小さな判断から

今日でnoteを始めて半年がたった。

よくnoteを続けている方が自分のnoteを見返すということをやっているので、試しに私も見返してみることにした。

そもそも、私はあまり記憶力には自信がないけれど、それにしても忘れていることが思ってた以上に多かった。

「こんなこと書いてたっけ」

「おんなじような記事がいくつかあるな」

これはきっと日記やnoteを毎日書いている人が思う"あるある"なのかも知れない。

私は日記なんかも1週間以上続けられたことがないので、半年間(ほぼ)毎日更新できていることすら奇跡。そして、続けた人だけが感じることができる"あるある"を体験することができたことが嬉しい。

しかし、「こういう考え方ができるようにしたい」「こんな人になりたい」という意思が書かれている記事を見つけてハッとする。

そんなこと、すっかり忘れてたな…と。

・・・

私はソフトボールを中学から大学まで部活としてやってきた。

強豪と呼ばれる高校に入学し、盆暮れ正月も返上し、年間で決められている休みは3日だけだった。

練習も厳しく、何から何まで辛いことだらけだったけどら1番辛かったのはスローイングフォームを直すことだった。

特待生として引っ張ってきてもらったけれど、やはり中学までの部活というのは我流で、高校のトップクラスで戦おうとするのであれば通用しない。スローイングフォームも1から直す必要があった。

「意識する」なんていうことだけでは甘い。心というのはとても弱いもので、意志や努力だけでは、既に身についている習慣をを変えるということはできない。

キャッチボールの時からマネージャーにフォームをビデオで録画してもらい、まずは自分の癖を知る。

そして、一言に「投げる」と言えども、そこにはいくつもの動作の組み合わせであることを知る。

「投げる」という動作は、ボールをとるところから始まる。
グローブの中にあるボールを右手に持ち帰る時にも、右手でグローブまでボールを迎えにいくか、グローブを右手へ持っていくのかでもフォームは変わる。

だからこそ、1つひとつの動きを決めていかなければならない。

投げるモーションは、ボールを持つ手が肩より上、耳の横から始める。
ボールは正面ではなく初めは下に向けて持つ。
軸足となる右足の先は、体に対して20度くらい開く。この時重心は、右足の親指の足の付け根の母子球に乗せる。
左足の踏み込み幅は、肩幅より足2つ分前へ。
左肩は、右肘が肩より前に来るまでは開かない。
スローイングに入る時、グローブ側の手は早急方向へ伸ばしつつ、親指は下向きに、グローブの平を外へ向けるようにする。

…ここまでやってもまだボールは投げていない。

それくらい投げる動作には、その他様々な体の動きの組み合わせが必要で、投げ終わっても目線はどこを向いているか、投げ終わった指先の角度は、重心の位置は…と続く。

「投げる」という行為には、私の場合全部で13個もの意識してやらなければならない項目があった。一球一球、すべての項目を意識するなんていうのは無理難題だ。

だからこそ、1つひとつの動きを身につけていく必要があった。そして身につけるというのは、意識しなくても勝手に体がそう動くようになるということだ。

満足できるスローイングフォームになるまで、1年はかかった。一球一球投げるたびに、1つひとつの項目を意識し身につけてから次の項目へ。

変えたい癖や目指すべき思考は、一朝一夕にはいかない。そのことだけを考えて、考え続けて、考えなくてもできるようになるまで意識し続けることが必要なのだ。

餡の量を手で持って、毎回同じ量を搾る和菓子職人のように。

・・・

こうありたい。

そうnoteに書くだけでは意味がなくて、その都度忘れずに思い続けることが大切。

そして、思考もスローイングフォームと同じで、きっとその思考を身につけるためには、いくつもの小さな判断の積み重ねであることを忘れてはならない。

noteを続けて半年。
そんなことを思いました。


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